霜降りて 虫の音消ゆる 冬野原
虫の音に 笛の音乗りて 吹き渡る
虫の音に 包まれ見上ぐ 満ち月よ
川の音 汗の体に 涼しけり
川の音 夢にいざなう 船頭よ たゆたゆと揺れ 川面を渡る
....
マンションの影に蔓草枯れて垂る
蔓草の枯れ頼りたるフェンス錆び
崖 背にしモズ鳴きわたるマンションの階
背伸びして
履いた高靴
近づきたくて
不意打ちの
ボディータッチは
ズル過ぎる
花たちに 込めた生命が にじみ出す
カラフルに 生命輝く 花たちよ
華やかに 生命香りし 花の宴
牧場風(まきばかぜ) 牛の声にて 目覚めけり
岩手山 ずしりと暗く 天に立つ
岩手山 緑のまきば 羽織りけり
岩手山 緑なだらか 綾の肩
マルメロや 実りを終えて ひと心地
まなざしが有って在るなり あの事物
作句する心の様を引き締めよ
{ルビ汝=な}が触るる蕾はかたく閉ざされて {引用=ゲーテ風}
迫力のある音がして
夢が広がる
死に場所はあの頂きか冬の蝶
石女の指のしなりや雪女郎
雪しまく有刺鉄線さえ見えず
口内に光る術器の無感動
体表を深く侵して歯の寂し
ドリル音手際に響く術盛ん
{ルビ体=たい}全て異物排除の疲労感
また 会おう
手を降る 君は
茜色
ほろ酔いで もみじ散る様 見つめけり
ほろ酔いで 紅葉に合わせ 揺れにけり
木の下で 杯に満ちるは 紅葉酒
酒鏡 紅葉を肴に 飲みにけり
酒鏡 紅葉を映し 夢心地
満月を 肴にしては ....
闊歩するショーウィンドーを姿見に
街路樹の光たなびく冬日にて
ファッションに弾けた心は色・色・色
着飾って心の主張 {ルビ体=たい}澄ます
心にて似合いの服着て ....
枯れ広野 孤独立つ影メモ一つ
枯れ広野 孤独 影立ちメモ一つ
鳳凰の骨掴み出し噛み砕く暖!
灰拾い鳳凰の骨食べ尽くす
鳳凰の灰グラスに取って澄む空の
....
滝しぐれ 静かに煙る 紅葉かな
紅葉着て 冬の支度を 始めけり
紅葉着て 大地も冬の 支度です
寒さ浴び 紅葉になりし 緑葉よ
ハラハラと 樹木の涙 もみじ葉よ
カラフルに 大地彩る も ....
血を引き摩となり闇を討つが如し
数えても数えられない夜ばかり
化け猫が数値化された街に住む
マンションの日陰の隅で笑う女
光見る身を乗り出してベランダから
一階のカラオケバアから恋の唄
かんたんに ....
月光が 静かにそそぐ 林かな
月光に つつまれ心 静かなり
月光や 世界を銀に 変えにけり
青白き 月の光に 満ち満ちて
月見上げ 心しずかに 光り浴び
月見上げ 心ははるか かの地な ....
まだみぬなめだをまだみぬ顔をまだみぬままを
花火去り 静けさ響く 夜の空
遠くにて 響く花火の 心地よさ
ちりちりと 線香花火 物悲し
ポトリ落ち 線香花火 悔しけれ
並びたつ 線香花火 送り火や
花火去り 静けさ響く 夜の空
遠くにて 響く花火の 心地よさ
ちりちりと 線香花火 物悲し
ポトリ落ち 線香花火 悔しけれ
並びたつ 線香花火 送り火や
暑き中 だらり腹ばう ワンコかな
暑さにて 敷き物となる ワンちゃんよ
遠吠えに 心ざわめく 月夜かな
寒空に 犬と一緒に 母走る
雪ふって黒めだちたる景色かな
オーロラの光の風の輝きの
極寒にオーロラ見るは神々し
極の冠ガイアは王位継承し
オーロラの光のカーテン地吹雪に揺れ
咳の後夜昼を趣くおんぶ季和
初雪の唇やはら消えにけり
訪れと去りと短き横恋慕
忘れがたきのはや消えて実りがたきのはや燃える
めづらしき冬なりオバマ大統領
正月や生まれ変はっても日本人
そこだけは春のやうなり猫ハウス
ポジティブなアクビをひとつ猫の冬
通学路に凍れる猫の骸かな
香箱を組む ....
コートに薄手の街見て 肩歩く
心に同期したてのアイポッド 節約
日本橋と不況と人たちとそろい角曲がる
せせらぎに 気持ちよさげな 西瓜かな
せせらぎに 冷やしてうまい 西瓜かな
せせらぎで 涼をとってる 西瓜さん
冷えるのを いまかいまかと 待つ西瓜
赤き身に 涼を感じる スイカ片 ....
ガンダムガシャポンズッシリと小2の指に限定版
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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