救済の太子の声が地鳴かな
大伽藍権威の虫はウジャウジャ
風は浜茄子に戯れて流砂の時
嘘をつく浄夜の月に影二つ
灯をともし 闇にほんのり 灯篭よ
ともし火で 闇に路浮く 灯篭よ
灯の列を 闇につくりし 灯篭よ
苔むして 灯りも滲む 灯篭よ
苔むして じっと佇む 灯篭よ
朝靄に 静かに立ちし 苔灯篭
....
雲立ちて 遥か懐かし 夏休み
蝉声に 包まれ過ごす 夏休み
川遊び 河童になりし 夏休み
朝響く ラジオ体操 夏休み
プール行き 後はスヤスヤ 夏休み
気を抜けば あっという間の 夏休み
....
始まりは雷落ち続けサードミレニアム
隊列の最後から来る者 我サタン
御堂にチャント響いて眠る堕天使
トカゲ手に乗せるほどに達成す
リザードや王が一日見入るもの
蜥蜴入る脳髄の古層じっと動かぬ
我感ず昔トカゲであった事
夏蚕ヒタヒタと夢の白い
{引用=
ページめくり林檎頬張るは二重奏
兄 娘抱き 娘 笑う
煮た馬鈴薯やわらかくなり
短冊に筆持ち小一時間笹も頭を垂れ
貌から顔の角無き玩具溢るる ....
1 光求め緑透けるほど見据えている
2 潮騒に誘われてゆく雲の先
3 月の出が遠回りした道照らす
4 神 息し丸木船乗る海潮の青
5 褐色の肉体は笑顔 南の人
....
アフポフのピのキのキ見よ緋のポプラ
めのふたつ眼に落ちる出目金魚
遠雷の遠く歩みて雨匂う
開けた戸にそよ風忍ぶ夜深し
蛍光に魂遊ばせて窓明かり
「愛している」という
忘れられたくない
だから
/
「愛している」という
レゾン・デ・エートルに敬礼
/
「愛している」という
静脈が動脈になる
/
「愛している」という
こんな ....
清む朝に青い血に変える蜥蜴のごとく
摩天楼 谷間の光の乱れ走る
陽の垂れて炎天の街は赤子のようだ
青い血のほとばしり出る蜥蜴かな
悪王を蝦蟇の海へと捨てるなり
平地を山と思いて上りおり
風鈴の肩に触れけり里帰り
1北方でいななく馬を駆って天
2ペン強し思想弾道炸裂す
3言語なり 光 爆すほど白くあり
4せせらぎの水の楽曲護岸あり
5存在の壺の深みに嵌まりしを
....
意味の海電子の海で浴びきれや
ネットする一室まるで奥の院
与えれば与えられるなり世法なり
枯れ広野 孤独立つ影メモ一つ
楽土暮れ帰る鳥らの透ける羽根
風切ってショーウィンドーを姿見に
呟きが5・7・5を繰り返し放て鳩
蔓草の枯れたそばからフェンス錆び ....
子宮にピストルを撃つ爆弾撤去
産みたくないなら爆弾だ
子宮なら母体は助かるだろう
私は生きたい
愛の無い 愛の無い ああ 愛の無い
「保体で習ったろ?」 ....
笑えばいいじゃない!他人じゃなくて自分のことを!
帰宅したら猫がまとわりつく以下、
猫しかまとわりつかない
愛されコーデを選ぶ時点で愛されている
咥え煙草と言葉遣い、ギャル見てあら ....
ステキ女子 コロッケ食べてもステキ女子(ホタルノヒカリより)
その日から効く
マジですぐにお願い頼むよコンバット
6ヶ月を目安におとりかえいただくと、より安定した効果が継続 ....
白日や影踏むほどに湧き上がる
影なくし抜けた前歯に葉の緑
重力を凌いで昇る木の反逆
何一つ欠けてはならぬ我影なき故
透き通る腕で傾げる日傘なり
ミゾオ ....
日差し浴びて笑う
こんなにも暑い夏
/
大人の特権で
毎日のようにアイス食べる
/
昔ほどスイカが好きでない
葉月
/
流星雨降る
缶ビールそっちのけで
/
セミの羽が直立行進 ....
内奥のリズムに遊ぶ5・7・5
定型と叫ぶ詩人あって前衛は栄え
列島の「離れ」となるや宮古島
せめぎ合え調べに反・合このスリル
情報と電子の海を渡り切れ
....
囚われて 列島日本語 磁場強し
もぎ取った果実は「自由」の味がして
キラキラと胸に海原聞き入りて
列島の奥座敷なる我が部屋で
これからもボヒョウ蹴散らし生きるのみ
南海に空中サンプだ我が骨よ
来世でも「また会ったね」とカガミ見る
萌えあがる緑は重く酸素の香
溶けだした雲飴のよう甘露の雨
灰の空 鳥の飛翔が天を切る
肉と霊との弁証法なりやヒトの進化
夕陽 街を化粧してダリア眠る
虹 始まる所のないしょ話
大気もみほぐしてくれて午後の三時
スプーンにグラニュー糖 山崩れる
陶器の肌スプーン当たる音
心の報告書から我一人
インコ空所の籠に飽きず
私が世界を閉じ込めるカゴがある
ゼッタイ空域から出られぬセントウキ
ヘビ娘冷えた喫茶にメール飛ぶ
血中を青く染めぬき涼をとる
夏サヤサヤと街角に流れ
兵隊の首が屋根裏にゴロゴロ午前三時
大鍋に歴史煮る電磁調理器
首が実 ....
オーガスト来る前に
心 思い 切る
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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