かがやきを熱さを廻す途切れ指
夜からむ夜かきむしる夜がゆえ
岩の上また岩の下数億年
硝子にはひとりのすがた波ばかり
....
ふと覚めて梨の皮剥く午前2時
秋の空宙をみつめる遺影かな
時速200?
海辺一瞬
秋の色
青空が刺さりつづける神無月
誰も見ぬ星を数えし神無月
ちりあくた忘れた夢を見る浜辺
失くすもの無くても失くす神無月
....
三ッ首の猫の背に降る緑かな
真夜中の林檎のにおい見つめあう
一弦と二弦のはざま眠る鳥
散る音を散るままに見る入り日かな
....
蚊 疎ましく 蝋燭の灯にて 書物読む
いざ宵の 月を見ようと ヘリポート
日中も 仲良く繋ぐ 万国旗
運動会 紅より白より 翠い空
石段の だいだい色の 曼珠沙華
流れない言葉を私の何だかは
運動をやめる運動は空の胃か
流れてく光は何も口にせず
また借りたビデオソフトはアダルトの
立っている何かの匂いにする何か
マイルス・デイビス
2拍4拍
蚊を叩く
辞世の句
詠み違えて
蘇える
待宵や遊びつかれて壇ノ浦
秋風や中華人民共和国
虫の音やなすべきことをなさぬまま
蝉の音や 脱ぎ捨てたのは 看服か
まだ続く父の命の残暑かな
ゴムまりボディーME行進
ポリプロピレンゆら〜水たまり天へと
存命ハートはあ〜ポリバケツ
ブルーカラーたなびかせて飛んだトリ
漂白人形上映私が
マイハ ....
青と白放り投げても青と白
暮れや暮れ己れ焼く火を打ち寄せる
かけらとはかけらに疲れたかけらかな
越えられぬ願いに巣喰う器械かな
....
蚊の腹の紅さや色の白い嫁
何でもない今日一日を出かけてく
誰もいない駅のホームで私吸う
時計が回っている今日の今日もない
この、手は晴れた日を空に見ていると
縁側で線香花火目を瞑り
カメさんは
いつでも上見、
何見てる
おかしみるだけ!とこども
十一時蝉も鳴かずば詠まれまい
破けども破けども澄む紙の橋
前からもまた前からも冬は来る
零時すぎ雨鳴らす雨踏み外す
ばね壊しばね上下する遺棄の庭
何と ....
いかりをうちあげてもそら
この空の 続く向こうに 君の街
会いたくて 距離埋めるよに メールする
携帯が すべて見ていた ストーリー
あめんばうの生み出す水の陰ひかり
弥陀堂の板目をそむく素足かな
だだちゃ豆和紙を透かして寄る灯かな
風舐める{ルビ火蛾=ひが}なき夜の{ルビ虫媒花=ちゅうばいか}
舟 ....
青雲や青鬼灯の頸かしげ
ブラジルはサッカーの強豪そうなのか
自制的生き方の否定若かった
何もない日の世界ゆく死んでいる
何もないナイチンゲール光
何もないその内部へと私は出かけ ....
ゆうだちに窓にはりつく蛾を迎え
てっぺんをあかるく染める夏至の月
梅の実と氷砂糖がからと鳴る
紫蘇の葉に赤く染まるる指の香よ
梅雨寒の肌と肌とで温みあい
蛇の子の細くすず ....
カタカナが頬けずりゆく夕べかな
目のなかの珊瑚礁ただ空分かつ
溶けおおせ逃げおおせ笑む緑かな
澱みから光は弾み瀧を呑む
....
94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134
【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
0.32sec.