向日葵の陽に透ける風のゴッホかな
一つ葉や仄暗き朝目をひらく
桜咲く
時を忘れて
見とれてる
魂を置き忘れたから
無為に待つ
ちゃぶ台の万年筆やソーダ水
仄暗し雲のわき出る泉かな
道をしへ山の小川の調べかな
{引用=※ 「 道をしへ 」とは、「 はんみょう 」の事である。}
雲の峰風の死に絶え俄雨
草いきれ雲のむこうへあいさつを
遠雷や影が連なる草の息
コチドリが呼びに来るチチチこっちだよ
午前五時オオカナダモはまだつぼみ
新しく朝日に光る蜘蛛の糸
降交点目掛けて月が駆け下る
大気圏光学現象コンテスト
薄雲をものともせず ....
蜘蛛の仔を風に散らせよラプンツェル
ベレニケの髪の毛あふれて銀河かな
ラプンツェル オオミズアオの繭を編む
ラプンツェル オオミズアオの繭つむぐ
そよ風がそよ吹くたびにネムの花 ....
白梅やふと仙人の声がする
自然との交感を俳句に読んでみました。
ブログ
http://miya-miya.at.webry.info/201107/article_2.html
よろこびもかなしみも風の中
曇天の空より明(さや)か薔薇の花
五月雨や雫一つも世界かな
梅雨寒や長袖一枚はおる朝
五月雨や踏み石黒く閑(しずか)なり
外は雨燕の雛は餌を待ち
稲またぐ鷺の白さや五月晴 ....
昼寝する{ルビ鬼灯=ほおずき}の花風の色
雨蛙一輪咲いて縁に在る
Hanako
ゴム草履を履いて和菓子のおみやげ
Françoise
紙袋に悲しみをふくらませてぱん
胃袋にセメントを詰め貧富の差
夏木立天まで延びて空をとる
サラサラと言葉の雨降り森光る
あんぱんの黒色革命に怯える夏
子午線で縄跳びをしている少女たち
電磁波を避けつつ齧るラムネ菓子
淋しくて名も知らぬ草生やしてみる
残り湯に藪蚊が浮かんでいる
いろんな果実がなる庭だ
階段で猫がとおせんぼしている
乾からびた刺身が跳ねる海は何処だ
鉄塔が背伸びして笑っている
猫がみんなおりてきた
似たような家が並んでいる子どもの笑い声
時間通りに来ない電車を待っている蝶々
生ぬるい電車の中で夢を見た
....
切り花の向日葵は哀しい花盗人め
嗄れ声の学生群れる駅に燕啼く
金魚放つ用水路の臭い夏赫い眩暈
果樹園を抜けると犬が待っている
蜂の巣に水鉄砲放つ幼女かな
....
夏が好き呟くあなただって八月生まれやもん
乾からびた紫陽花を愛でる老いた妻
街路樹の年輪数える昨日の児
差出人不明の葉書が届く夏
泥団子差し出す少女明日は夏至です
癖毛が僕に似たのか初夏の風
渦えがき夏猫とける真昼かな
活版のよごれたる指ふく若葉
一瞬の獣の夜に鳴る火薬
野から野へ指から指へ夜宮かな
無理矢理を ....
赤薔薇の 散華重ねる 涙雨
雨蛙 読経は要らぬ 世話と知れ
不如帰 鳴くは遠くに 聞いてこそ
徒花に なるを待てるか 鬼灯花
よの明に 消えてなくなれ 蛍の火
五センチの
距離は遠くに
ある想い
ふと触れる
右手の温もり
冷めてゆく
90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130
【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
0.43sec.