お互いの娘の墓に柿落葉
リストラをされたと言えず日向ぼこ
君の咳止まらないのが心配で
未成年けんちん汁で乾杯を
鴨川に八百万羽の都鳥
セーターをほどいたもので首くくる
....
シャボン玉割れたら春がきた
春を運ぶ春日通は空いてゐる
春まみれのスナフキンがやつてきた
春と云ふ字を書けないでゐる風の子
道を渡るとそこは春であつた
....
冬の朝遠い空から雨の降る
便り待つ見えぬ傘にも夕時雨
目を覚ます昨日の夢に朝時雨
咳ひとつ腸捻転の賑はひかな
仏壇の裏にはまた仏壇がある
墓地の裏にあるキャバクラへ行く
イブの夜 ひとりで歩くラブホ街
エアコンの温度を下げる雪女
焼き芋屋装っているストーカー
寝酒して寝ゲロを吐いて寒い朝
殺し合い 雪合戦に見せかけた
駄洒落言い死にたく ....
冷静沈着というよりは枯木死灰だ
天衣無縫というよりは無知蒙昧だ
多面的というよりは気まぐれだ
ひたむきというよりは妄執だ
奇抜というよりは悪ノリだ
繊 ....
雪花石膏化石巻貝鸚鵡
始祖鳥羽根古代怪獣天文星座
砂漠室自働植物アラベスク
真空管採取菜種種子 古代機械
自然機関循環回廊マルクト
針くだく魚の血潮の銀河かな
手の甲で遠去ける度みどり湧き
さわりゆく棘のままただ融ける雪
夜を剥ぎ夜を接ぎ足す光かな
振り仮名が ....
初冬や農道歩き空浮かぶ
自己 秒刻螺旋階段他人列
時空間連続体増殖単一細胞
極頭骨極背骨極指骨極心臓
誕生解体生命ウィトルウィウス的人体図
宝石内臓四角形骨の尖塔
円錐積乱雲気息エル
海底人物展幽かに影のオブジェクト
円筒塔チェルノブイリ後の劣等
時のグラスふたつの顔の砂時計
隅台石正方形の意志存在
....
儚くも逞しくもない雑草
卑屈になるには育ち過ぎた
真綿で自殺を図るような詩人
歯に十二単着せてスマイル
まだ息が白くないから秋だ
劇的な何かを待ち望む ....
セフィロト堕天使偽者黙示録肉体
両の手の血を見よ縊れたる兔の血
密告した、密告した!!! あなたがおそろしい
捕縛者イエス・キリストを見よあなたがたが葬る真実を
桜草裂け ....
無花果は存在主体いちじるし
純粋紡錘形次元体エクスシアイ
無限拡散集中分離球体凝縮
ヘラクレス球体牡牛跳躍競
人間既定運命終点円周コンパス
環状線失踪者佇立野外劇
無際限劇場道化孤独の死
....
暗闇で
カリリ カリリと
餌を食む音
複葉天使記録植物ムクサレス
飛行船破裂メタノール灯煮沸
実験動物ラット皮膜補綴針
海星燃焼機関飛行機史消失
擬人万象即ち人為淘汰
終末論空洞天使セラフリム
六対 ....
アカンサス天使盲目棕櫚枝列
エクソダス堕天使朱の翼暁星に
二つの個体鏡合せに夢魔の羽根
少年の裂け易き口羽根を産み
天の瞳瞬き星呑む空の闇
ルシフェの眼月のからくり燈 ....
方向感覚目眩まし騙し絵
階段壁紙無限変形花菱行
歪曲遠近法楕円方形街路
幾何学形波紋変容衝突
都合よく僕を救ってくれるウタ
笑えるほど人脈がない泣きたい
無いものねだりの無限ループ
キレイゴトならお互い様だ
黄昏中毒 怠惰ドランカー
根暗で陰気 ....
天に飽き天かきむしる鱗雲
おまえには冬しか居らぬしるし刺す
鉄を裂き鉄かつぎあげ冬を打つ
とどめからとどめに至る永さかな
仮 ....
六弦切れて終日暇人
昼寝なんかした覚えはないぞ
つれづれなる筋トレ1セット
コンビニ行って体面保つ
どう足掻こうと自堕落な一日
林檎の木磔刑のごと伸びて 指
百種の尾篭に咲きて われに触るるな
便覧の白き薔薇群 科斗の尾
息長鳥この世の果てに鳴き 迷路
不朽体守護略奪内乱薔薇戦争
不死の果実交 ....
展翅針射ち落とされて蝶の群
過去過去死望郷過去死過去タナトフォビア
信じてもいない永遠アヌの老齢
久遠の記憶生まれては死に消えてゆけ
空遠く羽ばたく者のはかなさへ
僕 ....
取り繕うほどほつれゆくのが{ルビ詩=うた}
海螺廻(ばいまわ)し 今日は昨日の倍廻し
嫌な奴みんなポアする後の月
ご主人が檸檬の汁を注射する
艷女と Adagio散歩 体育の日 ※艷女=アデージョ
薄紅葉 社長 ....
騰籍簿運命体の受理「蘇生!」
自然学天然淘汰運命過酷
百年誕生百年老死運命体
黙示録百獣自由自在◇
空洞説わたしの回帰不可孵化卵
耶蘇寓話語るべからず不在のわたし
黄昏時柱時計の傾いて佇ち
死神が螺旋回し捻れた壁掛時計
666系飛行機の骨格アマゾンにてエンジンを購う
図鑑の蝶飛び出して白紙捲れば
砂時計針入れて突刺蜂の死
開胸手術セロ弾き真っ二つの宝石心臓
ラプンツェル塔二つ窓垂れ髪落首
青髭の妻よ血塗れの雲となれ
近親相姦親子殺し内紛乱交
窓三つ聖バルバラの殉教子殺し百合のつるぎ
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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