小雪や漫画で読みし黙示録
焼芋や一卵性の双生児
秋深しとっとと黒猫歩きけり
紅葉舞う掌の中のぞくはてな猫
落ち葉踏み尻尾を立てて猫二匹
蛙
芋堀や数年ぶりに触れる土
きまぐれに寄り道しても彼岸花
行く秋や蕾が孕む闇光
接近す蜻蛉の羽根の中の空
夕暮れの夢の間に間にユビキタス
月光や ....
毬藻だと思い込んでる毛糸玉
生まれ来る子供のために毛糸編む
望まれてあなたの髪に入る冬
待つことも降ることもなし神帰月
呼べば降る呼ばずとも降る鬼火かな
骨の冬気付かず歩み骨となる
....
枯柳カーテンのない天女部屋
帰り花コーネリアスのヘッドフォン
マイルスのジャズ串にさす焼き鳥屋
毛布から出てこないのがアルテミス
骨太なベースラインや冬の虫
縄跳びで揺れない胸と揺れる胸
本妻の勝利宣言酉の市
立冬の一日分のバイト代
道祖神に土下座している秋の果て
晩菊で汚した夢を押し付ける
櫻井と桑田が唄う冬隣
スガシカオ聞いて酢橘を一絞り
ハロウイン電気を消して居留守の夜
松茸や忘れられない人がいる
目薬をさす修道女柿日和
爽籟やネイルサロンの帰り道
本能寺金柑のど飴噛み砕く
崩れ簗やめた煙草に火をつける
無灯火でポリに捕まり火の恋し
スマホのみ持ちて高きに登りけり
霜降の黒きバーガーパンズかな
だくだくと環椎の音よっぱらい
木枯らしに土産を置いて父の夜
ネクタイは符丁の小切れ今何本
新橋のあれは夜汽車よ過去へ発つ
未明の背汽笛響くか耳着けば
少年の頃は機関士そらにかぜ
秋果手にゲリラライブや募金箱
82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122
【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
1.59sec.