嫁入りのキツネの影絵冬障子
下駄箱に恋文二通雪礫
生き恥をさらしています冬の凪
大寒や名人戦の千日手
霜焼けの妻の手から離婚届
配給のおにぎりの味阪神忌
ちりとりで雪掻く朝やねこまんま
小正月花束抱え終列車
ヨガマット敷いてピラティス餅の花
裸木や老いて小鳥を注ぎ出し
白鳥の着水の音風の音
買いたてのデニムを履いて初句会
鏡割りスイートルームの煙草の火
猿曳をじっと見つめる黒チワワ
歯固めで美人歯科医を酔わす夜
人日に口内炎を見せる人
今年また七草粥を一気飲み
泣初の口にほりこむミルクチョコ
始発までカラオケルーム寒鴉
小寒の一発ギャグがだだすべり
小寒の東京タワー夢芝居
旧姓に戻して送る年賀状
一言も発せず暮れる三ヶ日
隣から届いた賀状が速達
橙を頭にのせてハイチーズ
双六で『ひみつを言う』のマスとまる
初東風が撫でる黒髪りんご飴
初富士を拝みに昇る歩道橋
年新たパジャマのままでローソンへ
年迎うもう一度君にプロポーズ
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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