付き合って初めてふたりで観る花
ハンドルで呼び合う家族里桜
姥桜職を失くしてカップ酒
絶望やドストエフスキーの桜
いい雨が桜にも降る蛇の目傘
姥桜ボディブローが効いてきた
マドンナを脇役にする桜かな
世界の言葉で桜と言ってみた
花樒わたしは歩くまた歩く
城址からもしもし父さん三宝柑
残る花いつか歩いた河川敷
灯される頃を選んでさくらさく
愛される理由なくして山桜
夢よりも夢ら ....
姥桜死に場所を決め眠りけり
優しい子ならば花筏に乗れる
ふるさとの桜を切るという脅し
春一つにっぽんの目と耳が待つ
子と母とその母と会う春の川
春の風父さん遺すバーバリー
ライラック同じ匂いの母子連れ
パリ行きのチケットリラの花薫る
い ....
縄跳びに入れない跳べない桜
初桜僕はどこに来たんだろう
姥桜絶望的に横たわる
指ひとつ夜に融かして冬ひとつ
迷う背に涙の匂う二月かな
種火から双つの声と双つの葉
冬あおぐ二十三時の命かな
戸惑えば戸惑う ....
枝垂れ桜の道を正しく抜ける
花は咲く大事なものは消えていく
軍服を脱いで桜の木の下へ
千羽目の鶴は金色花明り
桜にも詩集にも耳あてる夜
花月夜パジャマのままで連れだされ
ファイティングポーズ崩さず花月夜
桜より漏れる光Am
Am=エーマイナー
ブカブカの学生服や里桜
父さんと二歳のわたし春落ち葉
独り居が友の名を呼ぶ春の星
君宛てに投函した日しゃぼん玉
猫と居た十七年余春の川
人生の往路復路に花林檎
前髪の一ミリ思 ....
吾が生に菫と名づけ風の歌
父さんと二歳のわたし春落ち葉
風の指揮大合唱の花の山
18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58
【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
0.61sec.