守るべき君主はいない 少年の夏を照らした城下町にも

高い波蹴飛ばし歩く夕暮れにあによめとなるひとは手を振る

好きな娘の前では翼を折り畳む 仲間が傍を通り過ぎてく

受賞式当日なにもない ....
嗚呼雨だ 明日も雨だ 羽犬塚 ああ犬が羽 空からこぼれる朝

浮くあばら 五十四kg 煎り胡麻の 香り嗅ぐとき 何にあくがる

ネクタイは「洒落たポーズ 俺は坊主」 首輪の名残「パチンコにゆ ....
ありもせぬ幸せなんか求めても満たされぬまま死んでゆくだけ

ありもせぬあるべき様があるように振舞う術はありえないから

ありもせぬ心とやらに囚われて花の香りを忘れてしまう
同棲をルームシェアといい一言で正当化する俺 楽になる

曖昧を嫌だと言うな唯単に一緒に居たいそれだけなんだ

おはようとおやすみで終る電話越し「傍に居るみたい」くすっと笑う

ギャンブルは ....
どれくらい寒がりかって?靴下は履いてお風呂に入ってるけど


高校生二年の僕とすれ違う冬の深夜のゆめのさかみち


爪はなぜあるのだろうかマニキュアを薬指だけ塗って出かける


薔薇 ....
この世界自分の為に在るものと信じていたね十代の夏

渋柿を吊るしそろそろ食べ時と変える寒風頬張る君よ
寒村に捨てられし子の働ける新宿西口ビレッジバンガード

美しくも豊かでもなき19のノリオが聴きしアルバート・アイラー

「遠くまで行くんだアイラー!」
拳銃が世界と繋がるカギだったノリオ
 ....
噴水になった孔雀の面持ちでブルースハープ吹きをり吾は (詠題「水」)

この度は離婚おめでとう!
御祝いに純白マシュマロぶつけ合おうよ (詠題「マシュマロ」)

神様に添い寝してます
 ....
『じいちゃんとたばこ』
ねぇねぇね ねだる先には爺様のまあるい輪っかがプカプカ浮かぶ

天使の輪作ってくれたら大好きよ膝の間でワクワクキララ


『ばあちゃんとおんがく』
お出か ....
鱗粉を 撒く蝶々を 姉が追い「もう帰ろうよ」「行かないでよ」 ねぇ

死してなほ国歌と定めし売女を罵った兄 頬の引き攣れ




抗菌の ボールペン握り 立ち尽くす 書くこと以上の理由を ....
古里の小高き丘の菩提寺に

 雪をかむりて立ちあらむ

 {ルビ墓石=いし}に刻まれし名のありて

 生きた証の名のありて

 香華の絶ゆるなかれとぞ

 過ぎし時をぞ思いたり
 ....
チンすれば温まるものばかりなら一緒に心も入れていいかな

「大好き」のハートの絵文字に隠された本心を吾見抜けずにいた

始まりが疑うことで惹かれあい傷つけあった恋の結末

半歩ほど距離を縮 ....
「プルコギは
 プルっとしてるコギですか?
 それとも
 コギのプル夜ですか?」

韓国のある友人はこう言った

「たぶん夜ではないと思うよ」
紅を注し出掛けるのよと鏡越し微笑む君は別の女で

街角で見逃しそうな君の姿眼鏡外してあいつの横に

俯いて掴まえていてと頼むけどすり抜けるんだ絹のスカーフ

純白のドレスの下に隠してる黒い ....
少年がおしりを出して笑ってる
紅いネクタイちょっと緩める
   春

キミをまつ ただひたすらに 空の下
 いまかいまかと 桜木の下


   夏

水しぶき あげつつはしゃぐ 君の笑み
 まもりつづけよう 海辺の誓い


   秋
 ....
なんとなくぼんやり空をみてるだけ
そういうときがいちばんすきだ

「どこまでもつづいてるって感じるの
 だからわたしは空がすきなの」

窓ぎわの彼女は空を見上げてる
僕はとなりでコーヒー ....
追いかけた音符につまづく舌のことレモネードをくむ夜のきらきら



圏外のサービスエリア出る頃に公衆電話の黄緑おもって



蜂蜜をかけて闇夜に置き去りにした君の名がかなしんでいる
 ....
北からも南からも容赦なく真っ白な風に挟まれる私

君のその視線の奥にある未来私はちゃんと映ってますか?

寒い中砂浜で焚火してみたいある小説の真似するように

溜息に混じって出るのは幸せで ....


珈琲の苦さも世界のおしまいも飲み干せばやわく浸透してく


* *


爪を噛み 吐き出してみた そのかたち すべてこの世のひらがなみたい


鱗粉を 撒く蝶々を 姉が追い ....
焼け落ちたレストランの角通るたび蘇る日々 おもいでの骨


あまり好きではない人の年賀状ナナメに見てる端正な文字


うるう秒何が出来るか考えて考えあぐねただの一秒
あけましておめでとう でもいまわたしすごくお腹が痛いの知ってる?

添えた手に気づくことなく君はゆくサクサク音を響かせてゆく

あけましておめでとうでもさようなら 言葉凍って落ちた足元

 ....
抗菌の ボールペン握り 立ち尽くす ぐいと 書いた その字 珈琲




珈琲の苦さも世界のおしまいもさっさと突っ込む君の引き出し




引き出しのなかでちいさな人が読む「・・こ ....
凍る夜「かん、かん、かん…」と鎮火の報せ 
わたしの野火を鎮めて欲しい
切り口を晒したままに立ち尽くす林檎のようなあなたを見てる ファム・ファタール君の額に手をかざし瞳に揺らぐ鱗光らす

タンゴタンゴ、月が見てるね私たち ペットボトルが生きているよう

横文字で君を想えばファム・ファタール鳩が重たくなる夜が来る

き ....
思い出の中に存在し続ける鏡台のまえ立ち並ぶ瓶

香水をつけたことすらないころに描いた香りを飴にみつける

花もよう飴をなめててよみがえる憧れの味安っぽい味

大人ってつまらないよね。なんだ ....
「すきなものなんでもくえ」のそのあとに全会一致で来たパンケーキ

見ないよう聞かないようにききみみをたてた向こうの話題が吾に

「ほらおまえ「ちいさいですね」って言えよ」「えー、おまえいけ」  ....
重ねたる肌の温もり忘れえず また来るメールの長き行間

あても無く歩く裏道 影二つ今宵の宿は摩天楼下

指間よりこぼれし乳房引き寄せて しばし動かず 二日目の雨

上り詰めシーツに横たうひ ....
会えぬから想いをいっぱい詰め込んでお土産だけのボストンバック

旅できぬ祖父母に贈る駅弁は土地風薫る期間限定

太陽の光に染まり降る雪はプリズム持たぬ空気の結晶
短歌
タイトル 投稿者 Point 日付
選ばれし歌吉岡孝次5*06/1/9 22:15
てるてるぼうずと待っていてよ第二次テーブ...106/1/9 21:14
31音の散文比呂正紀2*06/1/9 18:32
Promised Love花水木1*06/1/9 14:40
群青日和本木はじめ1106/1/8 22:06
GLORY DAYS花水木106/1/8 12:48
小歌集「no-rio!」山田せばすち...006/1/7 1:57
題詠会より[group]106/1/7 1:56
幼き日(2〜3歳)十六夜006/1/6 23:44
【MIX&REMIX】白日夢一代 歩8+*06/1/6 13:01
長詠比呂正紀3*06/1/6 11:32
doubt花水木2*06/1/6 7:34
プルコギ馬場 こうい...106/1/6 7:12
Bad Girl花水木106/1/4 23:18
侠気馬場 こうい...006/1/4 5:20
☆恋の詩★優輝006/1/3 16:02
コーヒーと空馬場 こうい...306/1/3 4:45
【MIX&REMIX参加作品】 一過性の月をみている簑田伶子11*06/1/3 0:09
私はちゃんと映ってますか?夏川ゆう406/1/2 17:39
『MIX&REMIX』浸透率汐見ハル8*06/1/2 17:34
一秒はなびーる1*06/1/2 11:17
腹痛一代 歩3+*06/1/2 2:53
MIX&REMIX 「抗菌」 (短歌祭参加作品です)[group]ふるる10*06/1/1 23:56
野火はなびーる1*06/1/1 18:41
林檎0*06/1/1 18:37
ファム・ファタールりっと(里都...005/12/31 8:28
飴をなめるおとな一代 歩5+*05/12/31 1:43
ファミレス3*05/12/30 23:24
逢瀬の月草風105/12/30 20:20
帰郷十六夜005/12/30 16:45

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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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