人間の警戒心と恐怖心味わっているピラニアの前
捨ててきた、この身に続きがあるんだ。と、死んだ目をして嘆くマンボウ
海の月そう名づけられ水槽のくらげは少し得意気にした
「丸まれ!」と念 ....
星々は願いの重さ堪え切れず 儚く散るよ宇宙の果てに
瞬きは啄ばむような口付けを溢しているから口付けをしよう
夜の空寒さが増せば増すほどに輝いている誰かの涙
そばに居て二つの顔と二つの手そのうち一つが濡れている人
夕方の始まる前の炊飯器に一年分の水を入れます
雨の降るクリスマスにはざらざらの舌で植木を乾かしましょう
神様の不公平な日の耳元 ....
眠り明け
耳鳴り低く響くので
夢のはしから余白を殺す
しゃらしゃらと林檎をむいてゆくひとの
まつげは綺羅とひかる音楽
唐突に遠さを知った花の色、あれは残響怖くないもの
....
年末に なればなるほど 暇になる 師走の夜は 布団が温い
ホワイトチョコを食べながら北海道に思いを馳せる夜の12時
星野道夫に抱かれながら見る夜空の深さ…今日が沈んでゆく
真っ白い兎が跳ねていく! なるほど今日は新月だったか
人 ....
理由もなくあなたの顔を見たくなる それが理由だと言ってみようか
{引用=イェイ、イェイ、ぼくらはルーシーチャンスだ
イェイ、イェイ、今こそぼくらはルーシーチャンスさ
....
ねえ早くわたしの元にやってきて 両手広げて待っているから
炎抱き天に向かって捧げんと燃えて散りゆく桜木並木
ただ青いただただ青い空に合う赤を散らせて木枯らしが吹く
舞い落ちる火の粉に巻かれここでなら秘めた想いを一人言ちても
振るうこの葉の数 ....
「うもれちゃう!」 砂浜、君は はしゃぎだす その内水平 線に重なるや
猫好きの 人間この世に 増えすぎて 黒猫の牙 シャープになりぬ
すすき野や田んぼのあぜ道 ふるふるり いち、に、 ....
4年分ふたりの過去を巻き戻しあの日と違うバイクでデート
デートとは果たして言ってよいものか指輪は無言でふてくされてる
風を切り向かった先は思い出か国道1号秘密駆け抜け
吾纏う香りは前 ....
魚屋の前に打ち捨てられていた男いっぴき拾って帰る
生ゴミの何を肴にヌイていた浮浪者の裾、幾重にも揺れ
「あの光、鉄に運ばれ折れ曲がる!」(聞くともなしに?)「聴く友無しに!」
行方には何も満たない満たせない欠けた器がただ響くのみ
赦されしこの道のりが生な ....
さよならを態度で示す彼だけど最後ぐらいは言葉が欲しい
マイク投げ ガッツポーズに 毒舌も ヘアケアポスター 可愛い素顔
二週間経った卵を食べていた 過去事もなげ 人気司会者
芸人の 真似はずしてる 合コンで 笑いで口説く コツほのめかす
....
五線譜のうえにおんぷを並べるがごとくに短歌を作り
ウインドウズ98がデジタルならわたしのあたまはアナログ変換
太古より続くくらしを思うときいまのくらしが静かにみえて
日本語のもりに迷 ....
地獄 餓鬼 畜生界 三界を織りなしてこそ 人生と 呼ぶ
こうあるべき こうでなくては なりませんと いわるるままに 月日が すぎて
みちの間に みちくさ 喰いて 迷ひし 吾に 今朝の 雀の ....
沢山のうたに 向かいて 家族を忘れし 我に気付いて
恋人と 呼ばうるひとの ないままに すぎた はたちの つきひを 思う
答えなど なかったかも しれぬ あったかもしれぬ それでも 人生 ....
擦り切れたブランケットを放せない子供みたいね 君依存症
ねぇわたし、あの娘がしているマフラーが欲しいの。はやく盗ってちょうだい
陽だまりのように私をなだめてよ パールなんか ....
きみが目を閉じても風は草原を夜空を海を旅してまはる
涸れてゆく泉にきみの瑠璃色の絶唱とわに不滅の予感
雨の駅、雨のバス停、雨の庭。きみが ....
月曜日赤子の代わりに「うを」を飼う子宮の中でひれがたゆたう
「うを」のかげ腹の中より出でにけりお祝いをするの火曜日の夜
水曜日部屋の窓辺を遊泳す私の「うを」はきれいな人魚
....
いそがしい 朝昼夜ずっと いそがしい
それでも君へ おもいはつのる
返すべき メールの数は多かれど 返す言葉は見つからぬまま
赤ちゃんの 乳吐く写真添付して 件名「顔射」 母になりても
アドレスを 女のために 全消去 「あれで友だち減ったんだよな」
....
二人して棒を片手に庭を行く今日は兎のパイを食べる日
街中を泳いでいます可笑しいでしょう?だれもわたしをしらないんです
うたに吾たすけらること
多々ありて虚空の中の琴を奏でる
聴くことをわすれないでと
師がいいしことの意味をば 問い直してみる
音楽とは虚空の中にこそありて
ひ ....
まどろんだ夜明けに新しい希望を探す 過ちの過去時と共に薄れてゆく
ありがたし我を案ずる人がいる 期待に答え今日も生きる
煩わしい日々のストレス身に感じ 耐えて埋ずもるこたつの温も ....
記憶さえなくすほど酔いたくなって赤ワインに手を染めし吾
法王の小箱と名づけられし酒とりあえず買い駆け抜ける帰路
滲む赤アルミの蓋で指を切り思い浮かべる最後の晩餐
この酒を飲み干すため ....
腕を手にとって くずれる千鳥足 星はあそこに 私はここに
ただ猫と 話がしたい 冬の日に 男の気持ちは わからないねと
囁きと RedJeans まだ香る 指先重ねた 夏の終わりに
....
窓を打つみぞれの音の冷たきに孤独はやはり嫌いと思う
哀しきは居らぬ人へのうらみごと聞かせし空の雲行き怪し
夏の夜に火を点けられし導火線人目を忍び寒空に燃ゆ
{ ....
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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