こらえても ゆがむくちびる ふるふるふる
うるみ零れる おかっぱの髪
パパあげる 玄関先で 待ちわびて
握り続けた シワシワの春
負けないぞー きいろい声は どこいった
頭ならべて ....
「雨もまたいいね」と君は傘をさすサヨナラ明日は会えないのですね
しゃかしゃかと君する料理の音もまた初夏のにおいが足踏みしている
川面から何を欲しさに口をだす藍より染める夏の鯉とは
....
夏色のソーダの泡の向こう側 揺れるスカートを私は知らない
葦の中 立ち止まる青の少年へ 君の恋はまだ始まっちゃいない
潮騒にボトルを置き去る少女に告ぐ 君の想いはそれじゃあ届かない
....
一行で勝負しようぜ僕たちの愛する言葉がグーチョキパーで
駅前でカップチーノを飲み干して横山剣からギャラを受け取る
君は何故毎年秋に亡くなるの、紅葉だからよ、 ....
ほんとなの?
上目遣いに言う君が 胸に手をあて喜び隠す
ほんとだよ 大丈夫だよ
もう君にあんな思いはさせないからね
忘れずに花は翠となりました君とはどこで会えるのでしょう
電光の文字が左に流れてく君のなまえが次に来そうだ
君と見た夕暮れのかたち組み立てて時計仕掛けの記憶が生まれる
....
往く逃げる一月二月背もたれに寂しくしない三月のうた
お母さんが苺をごはんに炊き込んで「あら、めでたい」とはしゃぐ陽だまり
三月に産まれた人は暖かい手首と冷えた足を備える
目薬をさして ....
花の雲 上弦の月 人形と為れるわたしと遊んでよ{ルビ貴殿=あなた}
Pという響きが街に鳴り渡りきみとぼくとが出会えない午後
M、そしてTに別れを告げ得ぬまま今夜すべての歩道は暗い
思い出せなくて七日が過ぎましたEではじまる星の名前の/
れ ....
ご近所の子供相手にかくれんぼ 脳裏をかすめる 生活費の残り
一度でもモラルを越えて暴れたい 拘束される 日々うらめしや
毎年の恒例季節の不満かな 冬に夏想い 夏に冬想い
知ら ....
かごめかごめ籠の中へと残されてさくらはひとり散っていきます
口惜しく散って逝くならあわれむも花いさぎよく嫉妬するのみ
たとえばと、たとえるものを探しても見つけられない春の終わりを
....
別れぎわ手を振り笑顔で振り返る 独り残り火抱きしめての帰路
人並みに生きる力が無いが故 淋しき夜にともだちの数数える
苦しみは会えずに淋しさつのる夜 貧しき心を抱いては眠れぬ
....
この腕が
止まり木なのだと
いうあなた
飛び去る小鳥を
捕まえもせず
今はもう
止まり木なんて
いらないの
憩う日々より
愛が欲しくて
止まり木を
差し出す相手を
間違 ....
一度だけ夜を飛べない夜がある冷えた灯りのはばたきの道
降り来る火誰がおまえを責めようか燃えくずれつつ書きとめる日々
しあわせを感じたとたんしあわせは遠く ....
「触れていい?」
聞かずに触れる
おもむろに
あなたの足の
爪先の薔薇
眠れずに夜明けの足音聞きながら ナビの無い道 行く勇気だす
遠ざかる眩しき季節はもうこない 淡々とこなす 日常のわび
幼子の笑いし無垢の声を聞き 少しの安堵を灯して ....
運命を
装い恋に
落ちた振り
落ちた時点で
運命だと知る
返歌
運命と
信じる君の
その笑顔
見つめて気付く
運命の恋
運命は
偶然 ....
水冷たく真白に染まる研ぎ汁と米のかたさに生き抜くを知れ
納豆の引いた糸にも闘えば今日も生きているのだと気づく
「あついわよ気をつけなさい」という母の声は無くとも御御御付け持つ
....
いつまでも鳴らないチャイムがあるとして今ぼくたちがいる長い放課後
約束を守れば破ることができないのバイバイ昨日のぼくら
ばらまいたマイナス+ ....
少女の一瞬揺れる甘い香は
触れてはいけない儚い首すじ
涼しげな音を残したラムネの恋は
置いてきたあの淡い夏の日
水を張り呼吸もできない
金魚を放 ....
春の夜の
朧な月を仰ぎつつ
草露を踏む
真白い素足
一面に菜の花広がる河川敷
暮鳥の歌をひとりつぶやく
はなびらに光をいっぱい浴びながら
どこまで続く黄色い海よ
歩を進む
黄色い波をかきわけて
我が身よ輝く色に染まれ
みどりご ....
その翠、春は終わってしまったの素数のページを少女はひらく
やわらかな春雨が去り残る青、桃のリボンで包みましょうか
白襟のリクルートスーツたくましく南にむかう汽車を待ってる
あの山 ....
春先やごうごうごうと落つ雨が電波ジャックし届かぬ悲報
ケミカルブラザーズ萌えた脳内にて 肥後っ子十五とそよぐメイド
街は騒 行き交う赤赤 ぼんやり なにやら春が来ているようだ
....
な
ん
だっ
て てる
なんだっ まがっ た に
てこう のむまっすぐ ....
{引用=その靴は履かないけれど捨てられないロボットの足音が聞こえる}
バイテクで創った人魚抱きかかえ海へ駆け落ちロボットの恋
風俗に生身の女消え果ててロボット小指を切り ....
二つめの角を曲がってひだりへと「いちごフェアー」に引き寄せられる
掛け違うボタンのように気を使い春の朝にもさくらはおちる
とうとうとよわのうたたねうとうととその眠たさに「わらわは ....
旅に終わりはくるのかとみあぐるそらに
つき かたぶきぬ
古の唄のまねなどするわれに
今宵の よぞら やさしく あけぬ
旋律とは 音であるのか りずむであるのか
太古の森に やさしく さ ....
春風がごうごうぴゅーとやってきた激しいような優しいような
雨降りの急行列車に花びらが季節はゆっくりゆっくり過ぎて
北からの夜行列車はトンネル出すれ違ったよ桜前線
....
永き夜貴方が其処に居るのなら夢も厭わぬ、覚める朝まで・・・
満ち足りた思いを胸に刻みつつ忘れてしまう胸のトキメキ
日々、堕落。特に楽しいものはなくただ過ぎていく戻らぬ時間
ヒラり舞う ....
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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