何度でも愛しているとくり返す
雨打つ窓にムスカリ蒼く
暑いよね、暑いですよねと会話する二人は何故かつきあっている
予報なく気づかずに降る五月雨も君を迎えに行けるのならば
傘をさす理由をなくし歩いてる濡れてもそれで満足なの ....
湯気の中 愛の言葉を 囁かれ 貴方は一人 麺食らっている
「お返事」を 麺ごと伸ばす 極悪人 胡椒がわりの 沈黙楽しむ
部屋埃鼻水かずむのぼせ鼻くちんくちんと涙目霞む
第十位 ネコ
すりぬけて 君はいつでも 孤高の天使
気のない素振り 耳だけ向けて
第九位 キリン
見くだすのは 背もプライドも 高いから
寝るときくらい 横になれば?
第八位 アザ ....
全てを失った黒
全てを捨てた白
黒は白を追い
白は黒から逃げ
そんな事叶う訳も無く
互いの宿命と運命に翻弄されながら
繰繰ト
来来ト
....
黒い
黒い
壁に
暗い
暗い
天井が
痛い
痛い
私の心を
押し潰して行く
カーテンと言う曖昧な壁を隔てた僕らは
メールと言う媒体を通してしか
自らを伝える事が出来なくて
言葉が声として発する事の出来ない苦悩と
日々戦いながら
毎日、毎日、毎日
....
喜と悲劇 どちらもありよ わからずや
口塞がれる 戦争の後
階段の 踊り場走るこどもには
なにひとしれず ステップを
午前4時 暗闇かりて映画見ゆ
明 ....
居酒屋のアルバイトして過ごす夜満月見ずに朝迎えたり
エプロンを外して背広姿なる夜勤を終えた料理長かな
ぐうぐうと寝息聞こえる早朝の普通列車小川町行き
チクタクと腕の時計の音聞こゆ五時 ....
この部屋の外を知らずに咲く花へ異国の水を注ぐ夕刻
蝶の背に針を刺すのを嫌がれば夜の間に逃げてしまうよ
不安だけ夢の中から持ち帰る見開いた目に焦げる黄昏
触れられるために生 ....
霧のよな春雨降りて我思う
愛しき人よ眠りから覚めよ
限りある生命の熱感じれば
異国で夜を過ごせし友よ
海外 ....
五月の彙報
月光のはしゃぐ五月の階段の途中できみとすれ違うだけ
降り注ぐ色とりどりの花々がきみを優しく包み込む通夜
未熟だと知ればけもののねむりから飛び立つひ ....
暁の空から出ずる陽の光
受ける力に今日を夢見て
とどまらぬ想いを歌にわが心
湧く言の葉は新しき風
先長く後ろ短き時一つ春の朧の言うに及ばず
地の水と空の水とが出会う日を見つめる涙ひとりの涙
ふりむけば道は草木に沈みゆく路なき路と手をつなぐ径
木蓮と鳥が同じに見える子の笑みと踊りに降り ....
朗読の授業を履修した後期留年仲間の友達に会う
中国語単位落として「来年は一緒ですね」と我が後輩かな
新しく設立された五号館卒業できた友に教える
目標は今年九月に卒業しひとりタヒチに旅 ....
踊っても踊り足りないから{ルビ先生=センセ}レッスン代を少しまけてよ
パーティーに着ていく服も参加費もないから今日もアルバイトなり
ダンサーの彼は今頃燕尾着てマダムの手取りワルツを踊る
....
人魚姫が溶け出した泡は
深く深く沈み宝石となって
燕が哀れな王子に
運んで行く…
美しく華やかなシンデレラも
硝子の靴の存在を忘れ
林檎を食べ損ねた白雪姫が
....
東武線隣に居てし婆さんが話しながら寝てしまうなり
爺さんがケータイ持って婆さんに写メ見せるなりシルバーシート
ホームから眺めるダンス教室に見慣れぬ教師ふと見つけたり
もう降りることな ....
カクテルのように分裂する僕らカシスオレンジまた頼んでる
かんたんな合い言葉でも決めましょう朝が来るまで共犯者ですね
ネクタイを少しゆるめてほどいてるその指先が繋がれている
からっぽの ....
未来機械、発明しました。何に使うかはいま思案中です。
赤いマントでメキシカン・ドリアを食べるルクセンブルクの怪人
白い壁に白い花咲く 誰に見つけて欲しくなかったのだろう
....
おんがくとは おとの連なり 思うもの
たちつて ラッパ あいうえ 吾がこ
生きていたってしょうがァない
そんなことはないのよ あなた。
ねこたちは 飼い主待って 部屋で ぶらぶら。
なにを思って まっているのか。
すぐゆれる 二人の未来は 二人とカミサ ....
ずばり言うわよ。あなた変でしょと謂う {ルビ夫=ツマ}に
ずばり、やっぱりわかるかしら。とえがおで返す 吾
ずばり謂えなくなったのよ。こしょこしょ謂うわという吾に
なんだか目尻 ....
君が欲しくて
君を望んで
縛り付けて
押さえつけて
誰にも触れさせない所へ
誰にも知られない所で
僕だけを見て
僕だけを求めて?
川のなか テクテク テクテク あるいていたら どぶのなかに 落っこった
どぶの なか ねなしぐさ さん 掴んでいたら ねなしぐさ さん ないちゃった
ねなしぐさ わらっちゃ だめよ 泣 ....
うたがすき わたしは やっぱり 歌が すき テクテク歩くの 歩いて いくの 。
歩いても とどかないなら いっそのこと 回り道して スキップ するよ 。
回り道 道草 食った あのひとの ....
遙かなる 雲 待ちわびて 待ちぼうけ おそらに 浮かぶ ゆうやけの くも
くじらぐも 昔 しょくした 給食の 小学校の おにぎり 饅頭 。
鰯雲 夕焼け空に 振り返り 今日一日は あなた ....
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