秋の葉に虫の音の葉交じりつつ
言の葉添えず秋の深さに
{引用=(歌意)
秋らしい紅葉の葉に虫の音が交ざっている
(その趣は言葉では表すことができず)
秋の深さに言葉を添えられない
....
{ルビ夜嵐=よあらし}に{ルビ旱蓮木=かんれんぼく}や{ルビ破=や}れ尽きぬ夢食ふ人も恋ぞ捨つらむ
マウス置きサッシ開くれば秋の夜の雨ぞぱつぱつ庭に落ちんこ
いくつもの
道を歩いて
噛みしめる
残した足跡
今なら見える
百回の答え木陰に距離のある踏み切りで聞く隠れないから
月までも切り落とせる線 読み上げる声も干上る土まで落ちて
傲慢な鼠の影が掘り返す雲の裏の陽 夏も終わった
虫のにおいの残る毛布が ....
夜の道に
照らしだされる
白い月
淡い思い出に
涙する
青と白
混ざり合わない
空の色
切なさ隠れ
季節を彩る
パソコンの
画面に映る
世界から
目を離したら
嫌な現実
うなだれる白い首筋なぞる指乱れた髪を櫛で掻き揚げ
もとかのとおなじ名もあり迷惑のフォルダ空にすほしづくよかも
オレマチのshortcutの地下道路ワカイオンナもひいちゃマズイし boom!
夜の色 密かに抱きて 忘れ行く
夢の旅路に 君の置く霜
引き伸ばす空もない朝花びらは色を濃くして道を千切った
高い柵取り残し飛ぶ鳥からも奪えるものはあると思う
雨だからドアにはりつく葉の傷は治らないのだ言い訳のように
背に生える蕾を思う病 ....
川よどをふたり眺めて湿る手とスカートのなかうずく秘密基地
美しい毒がまわって弾けとぶ
***白昼夢色はなびらみたい***
一本の電波でよわくつながれて雑念雑音―――空 ....
真夜中の午前三時のメール音「眠れないよ」と文字がつぶやく
見つめ合う瞳の奥にお互いのこころ映してただ見つめ合う
別れ際「また明日ね」と言いながらおやすみのキスねだる仕草 ....
ノクターンそのたくらみに旅をする
まなざし揺れる夜の窓際
ささやきに似た腰つきでつぶやきに
似た足どりでダンスする{ルビ夜=よ}は
ガラス窓くちづけかわす夜の色 ....
さよならも告げず終わった夏の恋 朽ちた蓮の葉 爆ぜた秋の実
上弦の月に投げてみたりする 過ぎ去りし恋を球のかわりに
しあわせは賞味期限なしにつき 恋せば回れ 急がば哀れ
....
小石ひとつ足して水位を上げる空目指すと聞こえる芽吹かない木々
星を曳く枝先の花萎れかけ助けたと叫ぶ鳥をくぐらす
弾くことのなかった楽器ただ影に指先を足し待つだけの肩
線を引く音 道に ....
なまえなど我にいるものなどでなし 吾が名は ただの トランペット 。
保護をうけ生活し我の小さな國 完成 間近に 小鳥が 来鳴きぬ 。
ひとつこと ただ 思い詫び過ぎにし 日々の クリスマ ....
●「なべ底のカレー焦がしたらばっ金300円!」と貼り紙されて
●あなたは焦がすから、絶対焦がすから、あたためるならチンにしてよね
●チンじゃなくてむしろピッピーと鳴るでしょうゆうべのカレ ....
「またあした」嘘になるけど手を振った。残り三分、世界終わります。
自由人。
校庭のベッケンバウアーは、
痛めてもない肩を吊り。
蹴球少年はリベロの意味知らずして、
ベッケンバウアーを知る。
少年の目に映るその稲妻は、 ....
あたたかく冷たい砂につつまれる湧き水の音めぐるむらさき
饒舌を打つが私の常ならずハチドリの羽ハチドリの水
指さきに降る水銀の一粒に触れに来る火の姿はまわる
....
様々な 色ちらばめて やってきた 春の日差しと 三月八日
三ヶ月 サクラ咲くころ 私は 何を見るのか 木漏れ日の中
{引用=
元素の記号に音を託して、
ひとつの譜をここに。
それぞれの元素たちの姿を探しつつ、
あそびに流れてみませんか。}
●Fe(鉄)
フェンス越し ....
熟れたウルトラの母の肌に絡みつく、
怪獣バルンガの触手。
嗚呼!危うしウルトラの母。
だがそこにやってきたのはケムール人。
ケムール人はねばねばした液体を、
その頭部 ....
誰かの手、誰かの背中、誰かの舌、誰かの心、これがあたしか
10月は涼しいもんね夏休み連日連夜のお誕生会
「あたしたち群馬のまーのてんてんの下に住んでる人類なのね」
パチン ....
リコは軟体のYにして、
変数Xの虜になりて、
っくすの事情。
難解なXの方程式。
あんな体位もできそうねと、
笑うリコ。
肋曲線Oマイナスπの周 ....
「っくすって、
くしゃみみたいな言い方ね。」
と、
終わったばかりの彼女が呟き。
ひとにぎりふたにぎり。
ふたにぎりと、
ちょっと。
誰かのもの ....
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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