背にひたい押しあてているどこよりも海から遠い場所のざわめき
「お大事に」はさびしい言葉云いかけてやめた言葉を思う道行き
やや強き風が発ち口噤むとき岬のようだホームの端は
....
明日、発つ君
けして許しはしませんよ
便りの代わりに
コンビニ大福
ひな祭り
今年はなぜか
人形も
飾らず家は
日常のまま
雛鳥は
巣立つことすら
叶わずに
独り彼らを
見送りました
母と{ルビ娘=こ}の
思い出まぜて
ちらし寿司
仕上げにかける
古雛の謎
子供の頃、飾っていた雛人形の指が折れてしまい、結局誰が折ったのかは今もわから ....
あの風に
吹かれて想いを
彼方へと
綿毛は空へと
飛び出した
果てしなく
届かぬ空に
君はいて
僕の想いは
ダンデライオン
空を見て落下してくる梅の匂いを名残惜しんで一歩踏出す
日が翳る誰もいない市役所の裏 目が合いひっそり笑む白牡丹
図書館のそばを過ぎる自転車のチェーンの音が時を巻き取る
....
気を抜くと襲ってくるよ
あいつには触れさせたくない
うなじの黒子
ねこ花子 泣いて甘えて おもいきり 短い命 知るかのように
拾われて 可愛がられて 三年間 花子は眠る さくら木の下
春近く
陽も穏やかに
降り注ぐ
もう足音が
聴こえるだろう
穏やかに
照らす光が
眩しくて
それでもそれを
見つめてたくて
鮮やかな
陽色の頬に
キスをして
春の匂いに
また酔いしれる ....
春のくる おとづれのさき
ふくらんだ さきのかささえ 知らぬその先
時おいて 目の中で咲く
頬にある 吹けないままの ほら咲くの嘘
門出だと
自分の心に
言い聞かし
涙ごまかし
無理して笑う
最後だと
解っているのに
言えなくて
ちゅうぶらりんの
私の心
京都にて一人歩きの僕だった安い映画「別れの一本杉」
思い出のメロディーよ一刻一刻が大切なこの日この夜
授業が終わって隅っこで今日の給料を待つ絵の先生は
夕暮れも間近一人机に座し ....
その{ルビ瞳=め}には装填されたカレイドスコープ塵芥に宝箱を映しだす
聖夜にて
愛だ恋だと
どこかしこ
我が身焦りて
寒さ染み入る
1回戦
ピッピ→白糸(1順目落ち)→□■→ルナク→ヒツジ→汐見ハル(3順目落ち)→4D6173616E6F6275 4973686969(3順目参加)
ピッピ:船を出す合図忘れてぼんや ....
洗濯機に自分でパンツ入れないでそのあったかさ確かめてから
蜂蜜の垂れるすがたはエロチックなんてくびれの辺りで思う
靴べらからドアが閉まってしまうまで何度私を見るか数えてる
....
あなたなど何処にもいないまぶしさの闇あびるとき微笑む真昼
いくつかの空のなかからひとつだけ溶けゆく青に造られし道
海と空むすぶ羽音の舞の輪に青の魚の名を ....
延々と
積もらぬ雪に
想い馳せ
積もる心は
しんしんとふる
ブライアン・セッツァー・オーケストラ聴いて 陽気に行くぜ月曜の朝
むせかえる異国の風の芳醇な香り奏でるジプシー・キングス
バロックを奏でるロックギタリスト ブラックモアズ・ナイトに酔って
....
みずいろの風に誘われ野原にて射殺されたねぼくはきみに
いつかきいたきみの翅音は悲しくて見上げた空にながれる{ルビ虹=なみだ}
きっとこの冷えた大気は羊水で泳いでいけるさあの ....
瑠璃の葉に
願いを託し
進みゆく
流す涙は
空へと上がる
吾が宿の梅の花咲き口をつく他より遅きをうらやむかなと
夕されば止める鳴き声闇を忌みふたたび人の中で泣けり
古き良き歌のながれに身をおきて機関銃も久しくおけり
もうやめたもうやめたもう ....
青柳
背なに負いたし
子をあやし
揺らるる君も
笑っているか
透明な春日の底に打ち沈む悲しき顔の心ありけり
夕暮れに街灯の間を渡りゆく涙を隠す帰り道、雨
濡れたこぶしをほありと包むきみの手よ「ぐうとぱーではあたしの勝ちよ」
包まれて犬の気持ちを知る夕 西窓からは突然の ....
暗くても
明けない夜は
ないんだと
心に灯りを
ともしてくれた
かの人は
今は隣に
いないけど
空から全てを
照らし続ける
いつかまた
話せる時が
来たならば
感謝の気持ちを
君に伝え ....
大吟醸
今宵は君と
語りたし
まずは冷やして
徐々に燗して
改めて言うとなると
恥ずかしい
だけど言わなきゃ
いけない言葉
これからも
ずっと変わらず傍にいて
僕を支えてくれますか?
涙形たくさん流れたその夜にさみしく集まり生まれた果実
芳香と白い繊維に守られて動かずじっと傷付かずにいる
指先のぬくもりを流し込みながら少しずつでも剥いでください
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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