人恋し
神居る星に
会う人は
多生の縁と
思いなすかな
鏡台を売るとき若き母うつり秋風にわが身を虐げる
怒りなる林檎投げつけ少年はジャーナリズムの正義疑ふ
叔父いつも偽善者ならむと決めつけて蒲公英踏みつけ青空仰ぐ
今君に電話したいと思ったのは酔ってるだけと言い聞かせてる
日常に戻ればきっと忘れてく淋しさを知る休日の午後
君のその「逢いたい」のうちいつだって5割以上は淋しさだろう
....
豚はどうなるんだ、と怒号が飛んだ連休前の特別会議
ファックスのそばに置かれた空き缶は明日誰かが捨てるのだろう
二度目の稟議書が読まれることなく机の上に放置されてる
唾つけ ....
すいみんやく飲んでもねないねないねないねむる気もないアリバイ作る
2時3時4時5時6時7時8時9時10時11時12時
不眠症 不眠症! 不眠症? ねむらないだけ やあ13時
網膜に映っていても見えていないそんなものは幾らでもある
見えなくて不安になっても本当は手放したくないものもあるから
早朝に裸眼のままで散歩する。眼鏡はどっかの鴉にあげた
....
春だから星を見てても暖かい一緒に見たよね僕ら青春
桜餅葉っぱを食べてもいいのかな会話の中にも散る散る桜
月笑うあなたは笑っているかしら卒業式を抱きしめる四月
水色が似合う ....
雨宿り 体拭きあい 濡らしあう
相合傘 さすも濡れるは 花蕾かな
満開の ピンクの花びら 咲き乱れ
したたる蜜を 召し上がれよと
争 ....
虹掛かる
光る運河の
風車小屋
アムステルダムの
風が吹きにけり
葉桜の枝下に濃き影のある人気の無さよ海の寂しさ
薄墨で描いたよな枝川沿いであの横顔を思い出してる
僕と違う科に属するドラムあるいはギターの指先が何かを悟っ(軽勃起)ていたんだ
それでも廃れたデスロック歌うか成仏し損ねた哀しきロッカーの名残たち
華奢なボーカルの背中がライトで映し ....
もっと寒くなれば人類絶滅す プールの温度計こすり続ける
指先のあれが食われる雲なのだ 小さいくもはみんな私だ
君の産む愛の結晶その産声ジョンと名づけたぼくのあやまち
夜、 ....
恋圧上昇高恋圧つらい恋には涙で憐分調整。
恋肝瓶詰め塩漬け涙で味付けしょっぱい失恋ちょっぴりね。
遠恋恋々年々えーんえーん未練三年練るば ....
思ひ出の少なき恋を庇ひ庇ひ青き月夜の古き浜辺へ
四十年戦いとりしクリスチャンわが人生の武士の一分
絵教室妻よろこばすためにとぞ蜜柑の絵をば描きにかきけり
今日の日はビールを2本呑みたりき絵に勢いをつくるため
公園のすべり台の上誇らしいゲキレンジャーの変身ポーズ
暮れ泥む日に追われるよに帰りゆく子の足止める木いちごの花
憂鬱と言われるけれども私は好き窓わくを打つ甘いメロディ
ど ....
頰杖でまどろむ窓辺何もかも
透き通ってゆく水晶夜にて
草のゆめ針の夢またむらさきの
時のうつろい夜は傾き
果敢ないと花びら時に散るならば
....
春半ば存外心乾くらし不意に夜雨の音の聞こへて
春半ば今宵は雨となりにけり恋も終わりて歌うことなし
東京で20回目の夏が来る。あなたの知らぬ暑さと共に
田園の太陽はもうありません アスファルトだけ熱されてます
ふとあなたを思い出してはいつだってなごんでいます また会いましょう ....
頬つたう流れに小指吸われつつ鏡のなかの老いを見つめる
死にかけた小鳥を隠す藪はいま蕾の波に覆われており
窓たたく冬の名残りをふるわせて排水口をふさぐ髪の毛
....
ウクレレを二つ三つもち街角でウクレレ売りの真似などしたく
水も{ルビ狭=せ}に 現当眺め {ルビ花筏=はないかだ}
往く時さえも ただほひろかに
わくらばに 行き逢ふ道も ....
見慣れない、笑った顔が愛しくて、きみを擽る手がとまらない。
キスマーク。消えたら私、思い出の中にさえすら残れないのかな。
幸せなはずの言葉も、あのときのような感動…もうないや。
....
於錦帯橋
天に伸び届けし思い花をつけいつぞや散りても枝は結びつ
花束を車内いっぱい敷き詰めて水没してゆく春の陽とひと
野の花や少年少女の髪揺れる風泥棒が口笛吹けば
集まればいつしかはなれてしまう春むかしどうきゅうせいと来た海
....
過ぎ去りし 春のいのちを 悲しむか
薄暮に舞うは 花びらの雪
降り積もる雪溶かせない温もりで君の心は覆いつくせない
梅が好き 桜も好きよ でもわたし
もものつけねが いちばん好きよ
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