クスノキの森に掛かりし陸橋を夜明けに渡りお前に逢ひぬ
春風よわたしは山に籠もります春の匂いを極めてきます
砂塵舞ふ 濡れし視界をみぎひだり桜ぞ桜のままに毀るる
月面を宙返りせしあの影は二月生まれのナルシストなり
....
さよならは青い背もたれ始発にて四月の夢を温めにいく
アンニュイな晴間が秘める春雷に片目をとじて君を待つ午後
ないしょです。星くず燃える屋根裏で子猫と愛し合った日々など
....
今日はもう眠たいんだと思ってた耳をやさしく齧られている
灼熱のキスも荒地の抱き方もじゅっと言ったら終わりなんでしょ
喧嘩してキスして抱っこして仲直り小憎らしいとはお前のことか
....
風叩き髪が無人の背をなぜる{ルビ来る=きたる}夏にわれ独りのみ
スーパーでジャガイモ食べる人を思い出し一袋98円のを
帰るとはがき一席5万円よろしくとあり2千円がない
団塊の世代は目をつけられているというそんなこと言って良いのかな
なに ....
さわやかな
公園に差す
五月晴れ
赤い稚児と
緑の群舞
朝焼けに見とれて朝練遅刻して怒声浴びても気分は良くて。
照りつける日差しの前にひれ伏して懇願するも陰にはならず。
夕暮れに烏の鳴き声木霊して去りゆく光惜しんで送る。
そういえば、春をずっと待っていたのです。春らしからぬ、風に身をよせ
いつのまに桜は散ってしまったの?桜のように私も消えたい
その月を明るくなるまで探してた。君も見ている青い月です
一 ....
吹きぬける冷たい風の空高く
ひかりの鼓動は
静かにそそぐ
雪解けをあつめて川は哭いている
生まれたばかりのわたしの春に
ひとひらの可憐な花は弓使い
瞳砕けて曇りをうるむ ....
いつまでも
私は貴女の
子でいたい
そう思うのは
我が儘ですか?
いつの間に
貴女の背丈
追い抜いた
疲れた肩を
そっと抱き寄せ
これからは
貴女のことを
支えたい ....
ススメ
知らないと決め付けていた心根に足をかけられ浮かぶ坂道
あの頃の
二人に捧ぐ
カスミソウ
無邪気なままの
君は遠くて
歩き出す
二人の旅に
タンポポを
また逢える日を
祈りて贈る
光なく音もたてずにうねりゆく野火の描く蛇さまよういのち
はねのける受け入れるだけが生でなく争うことは戦いでなく
足跡も足音も絶え他を焼かず自らを焼く火を歩みゆく ....
瞳孔に赤い花束しのばせて指揮棒で追う蝶の白さよ
シンバルの彼はスポーツ選手の眼、100mとか、なんかそうゆうの
部長から提案があります「なんでしょう」もっと白目を剥いてください
....
「おはよう」と
笑顔で交わした
一日は
何故か心が
ふわり空へと
悲しさも
あなたの笑顔を
見た瞬間(トキ)に
遥か彼方へ
ひらり飛んでく
....
ほら、ごらん富士の白さも遠くこそ断てる距離にぞ人美しく
おはようという言葉もなく席は空き君もわたしも新しきが来る
この色ね。君が結婚するならと春と色めく{ルビ熨斗=のし}袋買う
バス ....
{引用=ルール
・それぞれのお題の文字を1首に2つ以上入れる}
{引用=春}
腹巻で播磨の晴れ間春巻をパリパリ{ルビ食=は}める春の間に間に
....
泣かしたり泣かされたりする夏来る蒼いパンツでさっと出かけな
夏蝶が越ゆる沼にて逢ふものなし意思なきわれの明日浮かぶのみ
青胡桃にぎって家に帰る道街灯の影を父と信じて
夏空の鎮魂終わらず煙草火を擦り消し煙空に広がる
若葉燃ゆ
君の熱意に
照らされて
日毎世界も
情熱的に
桜散り
蒼き空には
つばくらめ
今日も世界は
光に満ちて
山茶花の
花を一つ
断ち切りて
匂う香は
眠りの中へ
雨に跳ね上げられし砂多肉葉の上で晴れ晴れ笑うて居るか
風の音に
草木の答える音ありて
空高く舞う
自然のメロディー
1音と1音1音重なって
奏でられる
僕らのしらべ
堪え難き春の長さよ葱の葉に無理やり夏の兆し見む我は
妙な魅力の変な娘のパンチラを短歌にせむと苦心す我は
柏餅
大きなコイと
花ショウブ
行方は誰も
知らないようだ
指先に塩いく粒かざらつかせ呆け行くかなフードタウンで
小市民の怒りは高層ビルのうえ浮かびて月は夜を満たさむ
聖燭をみがき輝かしたる夜工人ヨセフを愛してやまず
カモメ飛び立てるを遠くながめをり意思なき男は飛べないカモメ
遠の海横目に西へ向かう時短歌は手からこぼれ落ちけり
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