ゆれている 赤いパンパン 股の下 世界はまわる うつろな音で
いつ見ても スカートの奥 一次元 をんなは子宮と泣いている
地下鉄のホームで風を浴びている
風光明媚なのはポスター
煙あげ無情に焦げるアタリメの曲線に似た情けない意志
「ザル通り越してお前はもう底の抜けた筒抜けの樽か何かだ」
鶏なんこつ ねぎま 鶏もも 豚カシラ つくね 手羽先 タレより塩で
....
{ルビ他人=ひと}の子の横顔の{ルビ瞳=め}に光あり
それは地球の輝きに似て
落ち松葉ふたつに裂いて結びしはハートの形
君の告白
満月を浴びつつ急ぐ帰り道
君が会社で眺む満月
....
花散るも 尽きぬ思いを尽きぬまま
寝る子よ眠れ 変わりに眠れ
帰り道 君は南に私は北に 二人を分かつ夕暮れに秋
ロンハーの青田典子が好きと言い笑い転げる君が愛しい
疲れてる君の様子に少し似たスーツの上着抱きしめたくなる
ネクタイを慣れぬ手つ ....
詠めへんわ
北大路橋 好きすぎて
三十一文字に まとめきれへん
遠目にも紫と見ゆるマニキュアの天満宮の光の中へ
食堂が水撒きしてて看板の「うどん」が赤で「生そば」が黒
帰り道
ワタシ、わたしと
呟いて
本当の自分
呼び出している
練習中の友待つフリで3組の廊下の前を行ったり来たり
なんでもないはずの水曜が記念日になったらいいなと追いかける君
文化祭あけたらホントに秋が来るそんな気がしていた帰り道
....
真夜中に未だ帰り来ぬ君がため
敷きし布団の寒さ寂しき
桃色に未だ遥けき桜木の
したたる緑を君と歩まん
夜の湖に照りぬ灯りの瞬きと
あなたの瞳の星の輝き
夏過ぎ ....
「問題だ
生くるべきか
死ぬべきか」
下手な考え
休むに似たり
手の内におさまるほどの椀の中赤茶けた汁を泳ぐ鯨よ
飲み込んだ林檎の行方今何処智恵も叡智も遠い我にて
さよならの響きがこだまする校舎白亜の壁は赤く染まれり
{引用=今まで自分が ....
シルクでも ミンクでもない手触りで
愛想ふりふり ベンガル無敵
*
たい・まぐろ
高級猫缶
大好きニャ
嬉しさアピり
またオネダリす
*
セルシオ ....
さよならを
告げられずとも
久々に
夢で逢えたら
気が済むつもり
狂うほど 心ねじれる想いごと
京都御苑にサファイアの雨
{引用=閉じられた扉を内からノックする
「お願い、誰か、…わたしを見つけて――…!」}
もしも、とか。
ほんとは好きじゃないけれど(アンバランスだ)と影が言うので
あの人に恋し ....
髪をすく仕草で届きそうな月青い温度は抱きしめて知る
スカイタワー高層ビルに隠された月を映せり「ひとりじゃない」と
宇宙には同じ星などないそんなことは昔に確かめ合った
....
あたしのこと忘れたことも忘れる頃にあたしは君を忘れるんだろ
何もかもうまくいかないそんな日々 カレーさえ悲観的な味付け
鈍行の列車の速さでは駄目だと堪らなくなり目を閉じている
....
『月に群雲 花に風』など云へど
変わらぬものに興味はわかぬ
群雲の隙間に覗く恥じらひも
をかしきものと思ひもすらむ
風そよぎ靡く花房ゆらゆらと
遠き故郷へ香り仄かに
....
知らなければよかったのに黒髪を愛でる手すがり埼京線に
一時間半待たされたコンビニで君にくちづけ投げつけてやる
石段に足掛け君は仁王の前 ほどけた靴紐かた結びして
もう結ば ....
宝くじ
当てたぐらいじゃ建てれぬか
馬鹿か 浪漫か 夢、青閣寺
星たちを
夢のすき間に
忍ばせて
明くる日の朝
波に放った
立ちつくす
出町デルタの亀の上
右、高野川
左、賀茂川
悲喜(ヒキ)とりどり
色鮮やかな
あの日の絵画
ただ「アリガトウ」と
隅に書き添え
かなしくはないと云ってよあおい檸檬
軽く齧ったあなたとわたし
黒髪が胸にまつわり痛くって
あなたを睨むそろえ前髪
爪を噛むしぐさを憎むいっそすぐ
指を ....
心臓を撃ちぬかれ邦人記者の身はミャンマーの路に倒れたりけり
延滞金さえ払えば帰さなくてもいいですか君 レンタルみたいに
したかった 最初で最後のセックスを 春には里に帰る君と
無人駅 待合室に金の沈黙 止めても君は笑うだけだろ
お ....
君はもう忘れたんだろ角にあるセブンイレブンでキスをしたのは
冗談にならない嵐 外に聞き“永遠はない”わかってはいる
「もしもし」とのろい私を罵ってくれるウサギが君ならよかった
....
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