もんたのお顔にばってんつけて「みのみのもへじ、、」って…何やってんだろ。
「おいくつですか?。」お年頃マエストロあたり前田のデクレッシェンド… ....
もう思い残すこともないようなあるようなまだ「そこ。」にいるきみへ、
「はじめまして。」をくり返しようやくぼくらは他人になってゆく。
....
私の
血筋の上を
漂うは
紅色の
銀色ナイフ
心の臓
抉る右手に
移る汁
血とは呼ばずに
愛液と呼ぶ
骸から
這い出す黒き
怨念や
悪魔にとって
至上の愛か
....
錆び付いた太陽ガガ音を立てて空廻ってまたひねもす。
今頃蝕あたりをおこした地球が月のかけら吐き出している。
雲の肋骨をひと囓りして穴を開けたもう ....
{ルビ白真砂=しろまさ}の空地に這ひし{ルビ葛=くず}の{ルビ蔓=つる}九月はじきに終ふる気のする
白真砂=花崗岩由来の白い ....
花冷えに辛夷の花は紙吹雪
さながら空に向きて咲きつぐ
隣屋の蔦塀越して握手する
さまに吾が家の薔薇に近づく
芋づるが木犀の木に巻きつきて
ヌカゴガ三つ太りていたり
雨だれのリズ ....
〜秋〜 水色揺々
「手折れぬは花言葉」
水色の細い曲線滑らかに夕を奏でる9月のフルート
コスモスの薄紅風とたわむれて赤トンボかわし鬼さんこちら
....
輪切りにした世界の果てで象さんを励ますそんなお仕事です。
きみも熱くなり過ぎた太陽を舌で舐めて冷やしてみませんか?。
あの夜空を飾るには ....
ぶら下がるその生殖器の先端を切ってお持ち帰り下さい。
歯を立てて噛み締めればジューシーな味が広がります「なまもの。」ですから。
....
暑き日の
全てを見透かす
孤独さよ
つらつらと
とりとめもなく
熱燻る
眠りさえ
疎ましく想う
冷めぬ熱
風止まる
....
2?百円弱の水を飲みロールケーキを四切れ食う夜長
街煙るしのづく雨に{ルビ慄=おのの}いて誰を待つのか片方の靴
雷鳴と{ルビ海鳴=うみなり}の距離比べては真夏に返る銀幕のウラ
秒針0で息止める荒ぶ風緩まった気がした交差点
銀の糸指に ....
指切りをした後の指撫でてやる細いその身にゃ重たい約束
パチンパチン音立てて飛ぶ白い月「私」であったはずの爪たち
幼子のぬくい手引いて歩いてく明るい方へ明るい方へ
喉ふさぐ飴煮詰まった ....
僕だけが星を見たんだこっち側流れる君の星を見たんだ
隕石と勝手に名付けた石を蹴り胸にささればいいと思った
泣いていい?口さきだけでつぶやいた
君のハンカチ抱きたかったんだ ....
吹雪舞ふ街並暗くなりゆきて
車の尾灯赤く際立つ
遊び居し子等それぞれに呼ばれ去る
昏がるる公園白芙蓉散る
ひそやかに花韮の咲く野辺のみち
春寒の今日三月終わる
寒の水一口飲 ....
ニッポンの原風景がそこにある 日曜夕方7時の家族
父さんの座る席だけ座布団がある食卓も今では稀で
じゃんけんぽんウフフと笑う朗らかな声は週末終わりの合図
聴と視を捧げた浮世の全ての事象
泣いて叫んで今日も終わる
右からか
左からかも解らない
踏み出す足の頼り無さ
愛すか殺すか二つにひとつ
人並みの希望と虚無を抱えたら ....
闇、叫び、月、銀、狼、爪の痕ほとばしる血は昴の花弁
月を噛むアカイ目眩に舞いくるう鴉揚羽の鳴り止まぬ翅音(はね)
雷(イカヅチ)の刺さる。蒼きは明星の息遣い。眠れぬ ....
銀色のマストに映るまるい月甲板上に舞う{ルビ四重奏=カルテット}
月と地の逢瀬は今宵ひとたびのカレイドスコープ闇は緋色に
紅い海ガレオン船が進んでく鞭打つ波に叫ぶ号砲
....
今は空 日差しに溶けていずこかな 葉陰に集う セミの脱け殻
晴天だ! 我ら光に焼けてゆく 燃えて本望 いざ勝て黒組
「空を見て、それが勝利の秘訣だ」と 言われて気づく 綱引き日和
タワレコの
袋にキムチ
詰め込んで
何食わぬ顔で
電車乗る
(そんな恋)肯きながら何も言えず飲み込む冷めたブラックコーヒー
バスを待つうちから小銭を探してる今もずっと準備している
手放した風船から垂れる糸浮き上がるにつれ役目も消えて
....
今さっき光ったものはなんでしょう波か小石か魚の鱗
知らぬ間に色を変えたる紫陽花の根元に落つるは誰の涙か
夢見るは遠い昔か未来の影か琥珀に眠る小さな虫よ
雨打ちてうなだれる花は鳴く犬の ....
すぐにでも
手を離せるのにベランダの
手摺に祈るは
「わたしに意味を」
空を見て
目を閉じたあと見えたのは
月明りに透けた血潮
グランドの端で滲んだ石灰にあの日の雲の面影を見る
新学期水が抜かれたプールにもやがて積もるか木の葉と思い出
鐘が鳴る吸い込まれていく先はどこ一人で帰る放課後の道
....
チクタクと時計の針が刻む音音もないまま積もった想い
夢を見て泣いて目覚めた{ルビ朝=あした}は遠く気づいてしまう母も老いると
竹の葉に埋もれて眠る秋の午後「もういいかい?」のこだまは遠く
....
そう、確か約束したのは今日でした。あの日と同じ月は無くとも
まっくらな夜に逆らう星たちを握りしめよ、と右手をかざす
涼しさは不意撃ち気味に訪れて何も言わずに終わっていく夏
....
星島 〜タカラジマ〜
銀の帆の船は拒まぬ「可能性」ムゲンのココロ映せるものは
指で作る望遠鏡に反転のスカイオーシャンさよなら地球
広すぎる世界 ....
ぼんやりと見送る乗り遅れた電車ひと待たすことにも慣れて
柔らかいたんぼの風が撫でてゆく改札を出る冷えた二の腕
夏の田と風戯れてドミノ倒しあらわれ消える緑のライン
山の端の ....
夏の午後、ペディキュア剥がしふと思う 君のジャケット 散歩道の冬
黒い髪、寄せるシーツの波に巻く 君との絆 二人の孤独
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