天を問う声に季節はすみついて羽はだいだい地を駆けめぐる
おのが目に降り積むものを焼き払え隔たり持たぬ点灯のため
くらやみにうごめくものを虫と呼ぶひかり求めて ....
クレーン車のフック空荷で巻き上げられ冬の日暮れの月に届きぬ
{引用=
夜
}
水底で送受信を繰り返すようなあなたのさびしさが好き
水道水注いだグラスを一度きり鳴らして僕らは夜へと、流れて
満月の灼熱のようなかなしみに入水してゆ ....
酔っ払いは電柱をゴミ以下だと思ってるからあのような愚態が晒せるのです
JUDY AND MARYのマリーとグルになりジュディーを倒す旅に出かける
いじめっ子も学がなくては、「じ…侍り」 ....
天井のすぐそばで寝る北枕下の男が南なるゆえ
すれ違う キミにあげれぬ チョコレート
冷蔵庫の中 ひとり冷えつつ
チョコレート ほろ苦き想い 抱きつつ
戻れぬ想いで 自分の口にす
あたたかな あなたの笑顔で ....
冬型の気圧配置を見てるよう、穏やかに君、強かったりする
拝啓と綴る手紙の確かさが、チョコレイトより君らしくある
この空と夜が導く{ルビ静寂=しじま}さえ盗めば春と予告状だす
焼酎に水 ....
マシンガンにチョコレート詰めてぶっ放す発情都市への宣戦布告
マシンガンにチョコレート詰めてぶっ放す蜂の巣になる君が好きでした
マシンガンにチョコレート詰めてぶっ放すたやすく好きとかいうなばかもの
....
靴箱に ぬか喜びのチョコレイト
同じ苗字のモテるヤツ宛て
この時期は
ダジャレみたいで嫌になる
「千代子」という名 隠す如月
チョコレート一生貰えない手相
生命線は やたらと長い
....
コンパスは曲がっていびつな丸だけど繋ぎあえたね みぎてとひだりて
荒野から帰れない人の手を引いて一緒に迷える勇気をください
空も海もポストも電車も燃えていて誘爆するまであと1回のキ ....
コンセントから漏電した原色の((わすれないで))はフィクションとなり
凝固剤の足りない夜の水槽で泳ぎも歩きもできない会話
壁 ....
天気予報明日は寒くなると言う庭に豆まき戻ったあとで
不幸なのか幸せなのかを悩み出す気になる人のいる二月
白雪を見ぬままかおる梅の花故郷の山は今日も真白ぞ
意を決し
送信するも
返事みて
壁 的にする豪速死球
気まぐれ丸めて野良雪だるま家族をさがして彷徨い溶けて。
こんこん野良雪こんこん街に降れぼくの家族をつくっておくれ。
にゃーにゃーねぇねぇそこの三毛の ....
防水が付された言葉の鈍角が扉を叩いているのを見ていた
ロシアンティー陶器の縁が欠けていて言葉は絶えて積もる骨の春
精巧なデコイを彫った。単音の別離はかちりと錠を回した。
....
穴の夜に可憐な花を引きちぎる 心の底から憎まれたくて
『やさしさ』という字はとても丸いのでやわらかなものと誤解していた
ワンピースに西のワインがふりかかる とれない染みに焦がれど、 ....
こんなにまずい酒は久しぶり吐き出したい程
正しさは正義じゃない
あの人は私を遠回しに知能が低いとゆったのよ
私笑った
一日で私の凡てが分かったの
あなたの自慢はもういらない
警 ....
君の胸で飼われるうさぎになりたいと思う今日から欠けてゆく月
思い出を糸玉にして絡めとる 躓かぬよう掬われぬよう
耳たぶに可憐に小さく花咲かす君の愛するパールホワイト
我の ....
コーヒーの代わりに紅茶が来たような今日の雪にも生きてるを知る
また晴れて明日は雨で次が雪、まるで季節が君のようです
もう一度、降るというなら、その覚悟、空と君にと確認をする
....
意味なんてどこにもないから書くだけで硝子色した指が震えて
深呼吸吸い込む風の匂いだけ肺をすり抜け消えてゆく丘
くちびるに暗き影だけ塗りつけて躍りだすのよサンデーブルー
....
ごめんねって
泣けばよかった
あの{ルビ瞬間=とき}に
いつかきっと
そう思う日が来る
空色のアンブレラだけを携えて田んぼの中を無限に進む
図書館でお勤め始める母さんに「いち早く借りてきてよね 太宰の新刊」
赤い爪とそれが持つ黄ばんだ『人間失格』のコンビをずっとずっと ....
冬色に
汚れた葉々を
雨がかき消す
まるで
きたないものなど
ないかのごとくに
{引用=
いつまでも白でいたいと言ったから、代わりに黒でいようと思った。
熱にうかされて追いかけた影
幸せだったか思い出せない
金平糖を噛み砕く癖・紫煙を燻らせる仕 ....
懷かしき潮流れ込む如月の透かせば碧きステンドグラス
人波に押されし君が目に留まるふららこゆるるふらここゆるる
筆無精してをりまするわたくしの指はタイプに吸ひついてをり
たま風に打たれて昇る瀧の夜 ....
足あとの消えた厳冬 灯を点けた厳冬の中、二人だけいる
あの頃に僕らが描いた王国はシャボンみたいな永遠だった?
PH2のコーラの海できらきらと二人のあぶくが輪廻している
レシートに走り書きした名前なら商品棚にあるよ(誰だっけ?)
....
噴水が零した星屑かき集め君の名の星座夜空に作る
伸び始めた前髪の隙間から見えるきみは幾重にも刻まれている
まっしろなしんしんというねのなかで記憶をこわさずとどめていたい
....
沈んでく夕日みつめてひとりきり誰を待つのか知らない黄昏
さよならと言えないままに日は暮れて君と二人でどこまで行こう
終わらないあの日と同じ夕間暮れ悪夢にも似た遊戯は続く
いつまでも日 ....
こめかみにあてたガラスのピストルの引き金を君に引いてほしいの
さびしさに湿った獣を飼っている、解かれた鎖、と投げ出した足、
両親の祖父母の曾祖父母の骨でできたリコーダーを吹く小学生 ....
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