短歌。花の咲く頃を愛する心に寄せて。
・桜散る花びら君の唇に 春のキスだと君が嘯く
・ヤマツツジそっとこの手で摘みあげて 燃える思いを知ってください
・紫 ....
上を向き 合わない色の 遠い空
気球の人よ 風よ吹け吹け
人ひとり 何様つもり へんな色
夜明けを告げる コケコッコー
立ち読みの 男が並ぶ コンビニで
コーヒー牛乳 ストロー付けて ....
言葉(コト)撰びの哀しみの後(ノチ)たまゆら 冷えびえと定着し難き陰画
また来む日とうそぶく夕暮れ 在りし日の潜像しんしんと濃くなる
春終り夏へと変わるタイミング恋から愛に変わるのに似てる
聖火リレー混乱の中駆け抜けるランナー達のまあるい心
写真機のシャッター閉じる間だけ恋人の顔させてください
近所でも毎日帰りに会う事が不自然だとは気付かなかった
好きと言うことも嫌いと言うことも恥ずかしくって握りつぶした
....
春過ぎて夏が来たらしい照り返す薄着に肩が香る具合に
雨の朝、彼女と夜が脱皮してベッドに落ちた抜け殻2つ
服を脱ぐだけでは足りず皮膚を脱ぎ自己を脱いでも僕ら玉葱
生花持ち短 ....
君の上/君が歩けば/追いかける/一番星に/僕はなりたい
都会では/星が見えない/その代わり/空に近づく/ビルの屋上
みずがめ座/想像だけで/結んだら/凶器の鈍器と/死体になった
はず ....
九や十 短歌を詠まば けらからと 泥濘尽きる 我が健やかさ
噂する障子の陰に潜み立ち耳目を塞ぐ我が健やかさ
仏くれば頭を垂れむ イエスくれば頭を垂れむ 我が健やかさ
眠 ....
まだ何も終わっていない強がれば僕らは夢に飢えてはいない
青白い五月朝方ふりつづくこころの雨と冷たい茶髪
ころがればもうどこまでもころがればじぶんが地球になるよた ....
軒並べ 間口狭いが 細長く
敷居積んでは 打水ピシャリ
おもて顔 作り笑顔に はんなりと
高い反物 そろばん弾く
白い頬 真紅の紅が {ルビ艶=なまめ}かし
夕暮れ染めて {ルビ俥= ....
もう逢えないはほんとだった 明け方の利久椿の九相
そこらへんうまくやんなきゃいけないと慌てて折った黒のクレヨン
吹く風にふかれてるだけママチャリが原付バイクに進化しただけ
あおりんごりらっぱいなっぷるびいよかん → コ ....
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たけすぎた蕨を手にして
にっこりと笑う母の手は緑に染まる
蕨煮て
灰汁(あく)ぬく母の背を迷い
山を降り来た一匹の蟻
にっこりと ....
脳みそがオナカスイタとマクドまで連れてく朝食30分後
ランチメニュー前に「シャワーノジカンダ」と蛇口を全開にする胃袋
オヤスミノジカンガキタヨと脳みそが店仕舞いする午後4時2分
....
思いこみ
本気で好きになったのは
本当の そのひと
じゃなかった
人参をいれないカレーつくれます隣のうさぎの売り出しコピー
いつまでも夕焼けみたいなものばかりほしがる鏡のむこうのほうは
洗濯機まわしてるだけ部屋中に散らかっている歌う恋人
....
誰からも笑われたくないそれだけを考えている顔も洗わず
胸骨の奥に水銀充ち満ちたさかずき一つ震える心地
理想的フォームで端から次々に否定されてくシーラカンス
ぬ ....
冴えすぎた身体 仰ぐ瞳にうつる天井の白さだけが無実
帰ったらコッカコーラ飲もう
握る手のチップで繋がれたラブアンドセーフティ
ネオンの微笑みきょうもあいしてる
....
異国より流れ着いたる姫様は迎え待ちわび今宵も身売り
入管の影消えるまで隠れ伏す押し入れで姫 {注モーラム=タイの民謡}歌う
「姉が隠れ住むフクオカ電車ならどれだけかかる?」と姫 彼 ....
浜辺まであと数分というところ畑の向こうに見ゆる松原
軽く結ぶ靴紐と同じ今日の意味握り締めたくて離してしまう
ベランダのまだ乾かないシャツの袖つまんで頷くその顎の先
三両の電車に揺られあくびする瞬間のあなた私のものかも
玄関をそっと開け ....
君が住む家近くても逢えなくて遠距離に泣く恋人みたい
コンコースの柱に尻を押し当てて膝を掴んでじっとしている
遠ざかるたび変化するサイレンは君のメールを追いかける鼓動
夜の街の赤色灯に冷蔵庫思わず開ければ鰯と目が合う
波長ならもつれてからめて捨て去って眠れる夜のそんな誘惑
博多駅解体進む塀の中青と黄色の重機四つで
静かにリンゲル液漏れ出で発熱する自画像
漏斗に浸水して饒舌やみぬ鴕鳥の如きソフィスト等
乾かないTシャツ残して出かけたら今日はいちども猫に逢えない
セーターの襟首ざっと引き上げて毛糸の匂いの世界にいるよ
パジャマから追い出されてる春だからはだかんぼうで抱き ....
叫びたい怒鳴り散らしたい殴りたい泣きわめきたい君に会いたい
デリケート割れ物注意めんどくさい
夜風このままわたしを連れ去れ
世界には星の数ほど男がいて
通じ合うのは ....
この世には飽きた遊女とおじさんが口より赤い糸出し添い寝
王に嫁ぐ君のおかしたあやまちを背負って僕は塔より飛翔
コンクリにこの身が砕け散る音は復活祭の始まりの鐘
ダイエット中だというのにばいちゃんは飯とお菓子を食え食え迫る
雪がとけ木の実に混じり現われる二つに割れた銀の歯車
先生や親と呼ばれる生き物が同じヒトには思えなかった
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