活断層の裂傷を隠し暮れてゆく列島の国道はしずか
ひび割れてゆく日々の記憶行く手には空色のすべての皮膜
人一人ひとりひとりとひたひたと足音のする干潟はひえて
法 ....
涙かくしてティファニーで朝食を チップとデールのデールとお茶を
コスモスを見ましたすてきなコスモスでウサギが地面を跳ねていました
コスモスの背が高いのを忘れてました花もとっても大輪でした
風と一緒にコスモス畑の前に出てまた戻るとき頷かれました
こ ....
苦手だったメールと電話。
つながれる、そう思ったらやめられなくて。
他の子と過ごせば、更に思いしる。
誰の側にずっと居たいのか。
ずるいのは、駆け引きばかりするあなたと
傷つ ....
{ルビ藍玉=あいだま}の光に舞ひし 秋桜
遠き{ルビ海彼=かいひ}の 空に似たれば
コスモスの異名に大波斯 ....
中指は上に向けてよその中の愛を探っているつもりなら
嬉しげにぬらぬらの指見せつける…絡め捕られているとも知らず
知りすぎたことは あなたの初めてのキスの思い出 従兄弟のなまえ
真夜中の無言電話 座標軸の真ん中に赤い点がふたつ
どれくらい好きかを聞きたいのに いつも「ごめんね」ばか ....
立ち漕ぎの サドルになってみたかった ああ空に湧く入道雲よ
陽だまりに 眠る仔猫を抱き寄せて 春とは何かもう一度問う
生ぬるい シャワーのコック握り締め 純白の息 乳白の液
....
容赦なく不機嫌であるまなうらにひろがる無数の鶏頭の赤
いちにちを作業療法すると言いビーズ細工にこめるかなしみ
いけないよ爪を噛む癖孤独癖マニュキア塗って待ち合わせしよ
右足をアンクレ ....
パレードの喧騒にわかに散ってゆくここから遠いこころを想う
思い出す前のぼくらは幸福で雨雲は必ずしも雨を孕んでいるのだろうか
マタニティブルーできみは海の中ほんと ....
指組みのように身体を絡めゆく 二人で今日の夜空をつくる
ひとつずつ舌でたどれば直列の熱に融かされてゆくビイドロ
「ねえ、君にアイスピック突き立てたらブラックホールができたの ....
口笛で呼んでください思い出を真昼の空に漂っている
だれひとり走りつづけることやめぬ屋上からみた校庭スロット
きのうより遠くでそよぐ口笛がきこえるならば、きこえるならば
動物を観る人だかりふくらんでどちらも命を生きる不思議と
脱力をカラダに命じているのだと池の端には片足の鳥
蓮の葉は秋の陽広く受け止めてどこかに放つことなく黙る
犬を連れ遠く見つめ ....
楽器屋で ためし弾きする ドレミレド
無聊の慰め 20万円ナリ
右の手の中指左薬指プラチナふたつ窓の夕月
竟にバラバラの少年給水塔轉がりて全自動卵割機の中に紐
十二相大工絵圖の父仔逆立
慈愛恩寵地球儀《脚》薔薇浴凾ここにいるいるいるはここにい
ひとりびとり芥子の花
轢死の少 ....
秋空に
川に大地に
足元に
楓は進む
破片は進む
ひらひらと
葉脈うねる
赤の波
毬栗ごろり
松毬ざぶん
おやすみから始まったからこれは夢さよならのないまぼろしの夢
40度のほとぼり込めて君の口はたまに一人が怖いといった
めくれないページに書いてあることは
....
前のめりに倒れていたよ。口許に笑みを浮かべていたよ。スナフキン。
フリューゲル・ホルンを買った。フリューゲル・ホルンのエチュード吹いた。さよなら。
言うなれば全て寄り道が旅なれば並べてこと ....
ガラス片きらきら光って散らばって交通事故のような廃園
少年と少女が逃れ身を隠すセイタカアワダチソウのひとむら
抹茶ラテ、おいしい夢をありがとういつでも不安が全財産の ....
貸切の回転木馬に乗る僕を規則正しく眺める夜空
アスファルトに落としたラブレターいつ堆肥になるかなってずっと眺めてるだけ
得意げに「こんなんだったらいくらでも、」黒こげチーズ ....
寝ても醒めても首を絞めてもあなたは死人つまんない生き返んない。
つめたいおまんこあたたかく射精するあなた生き返るあたし屍鬼。
庭に髑髏なりやがて ....
切られてしまう前にセンセイの顔この触角で見ておきたかった。
血を吸った蚊ぽとりと墜ちるそんなあたしはトキシンなぜ咬まないの?。
闇市の舌はよりなめら ....
花散れど 姿残れる むねのうち
目にはその色 鼻にはその香
思ひいづるときはの山の梢さへ
紅くそめなす秋の夕暮れ
ほに出でてこぬ人まねく花すすき
風よりほかに見るひとぞなき
Before
初恋に 破れ 背伸びし 珈琲は
苦いばかりの キリマンジャロ
After
初恋に 破れ背伸びの 珈琲も、
今や麻薬の珈 ....
口をただ開きこの舌からことばが剥がれてしまえばそれでいい。
縫い付けてしまったまぶたの奥でさえ眼球は既視感に溺れ。
うなぎが点滴を溯るそろそろですね ....
被害者としてのキーボードは加害者としての指に噛みつくので。
取れたての句点のあなに指をいれなまあたたかい意味にじみ出す。
膨らませた乳房がはじける前 ....
肌よりも少し涼しい風が吹き漂う香りは秋の色かな
快晴に晴れた真昼の金木犀せせらぎに似た郷愁を誘う
可愛いね小さく咲いた花びらを集めて香る道端の枝
竹薮の竹の密生が甚だしくて腕を差し入れる隙間も無い程だもの
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