「届いた?」と電話越しから君の声 外は雪舞う3・14
詩を書くわ
男でもない
女でも
命の奥に
闇に光に
百年が新たに年を刻む時
僕らは始めの大人になった
テレビ前
寝転び陣取る父ですが、背中から愛伝わってくるよ
8つ下
それでも喧嘩をいたします
きかん坊やも眠れば天使
人生の哲学伝授の
母がいます
あなたの笑顔にかなうもの ....
雲ひかる
野をおおびらに歩けたら
大きな帽子 風にうねらせて
☆
群青の森の水際
樹を裂{ルビ=くだ}く 堅いまるめろ
栗のモザイク
☆
口笛に すゞめ ....
気分はプラナリア切られても切られても増え続けるあたしの欲望細胞。
鵺みたいに色んな男この細胞に居るけれどそれでもいい?。
ごめんもう飽きちゃった街角です ....
朝十時二十五分の職場にて憂鬱な春なに想う春
哀しみはもう青空に投げ棄てたなんにも知らない顔して快晴
出てこい重力!おまえを踏んづけて地面から引っこ抜いてやる。
千夜一夜の夢の中ぐうぐうぐうと引きずって恋の罠。
今夜いっぱい重力禁止!あいつに引かれる気持 ....
にせものは灼き尽されて
荒れた野に
芽ぶき伸びたつ 大乗の樺
☆
明け空に
大きな青い星うかび
償はれぬ恋
しづまらぬ風
☆
みたされぬ青い抱擁
萱 ....
雑念という名の念力できみをあたまの中からテレポート。
疲れ眠るリモコンの中のひとりぼっちの乾電池としてのぼく。
知られちゃいけないきみの生まれた星まで飛 ....
破蓮の残骸の
真っ心に
空みつけて雪ぐ
ひとひらの君
※読み 空(から/くう/そら)
なま卵としての月へきみはどうして黄色いひかりを放つの。
フライパンの上しろく焦げたくもがもくもくと煙をあげもきみはきみ。
飛びつづけるには重力を常に信じ ....
ナモ サダルマプフンダリカサ スートラ
さまよふ
啓示にみちたサガレン
☆
緑金の葉脈すかす 落日に
やなぎらん 光の点綴
☆
青びかるツンドラ遠く
樺 ....
雲の眼路 光る山脈
なびく髪 鹿{ルビ=しし}の鼓笛に
いにしへ返へる
☆
銀の微塵に 黒鞄のイムバネス
ゆれる菅穂 火山灰のみち
☆
稲の槍
黄水晶{ ....
脱字所では意味を脱ぎ捨ててひとつことばのあるがままの姿に。
砂浜は言語あなたはかかとで足痕を付けことばをゆがめる。
ひび割れたかかとがゆがめることばの裂 ....
賢さん とし子は逝ってしまったの?
あなたのなかの とし子探さん
☆
羅須の家 洩れるあなたの無伴奏
つっかえながら弾いてくれた夜
☆
モツトモツトミナガヨ ....
竹がいと光輝きたるためにライトセイバーにてかいてんげる
初めての出会ひはげに{ルビ奇=あや}しくもノストラダムスの夢見のとほり
UFOを見たりと云ふてかたくななる君のその目に咲 ....
融銅は眩{ルビ=くら}めき 光とどまらず 吸い尽くされて
空に星々
☆
ゆれ澱む気層の底に
ふりそそぐ琥珀のかけら
苦きいかりに
☆
やぶぬけて
正午の ....
ゆで卵としての月は海の中で割れてしまったので夜は、
流れだした夜は馬になり海を駈けかかとで波を踏みつぶし。
偽電球が太陽になる夜に裂けるのであなたは眼に ....
七つ森 水の中より明るくて
ぽしやぽしやしづむ膠質{ルビ=ゼル}のかなたに
☆
パリパリの朝の小枝にぶらさがる
硝子のわかもの そら透きとほす
☆
蒼海 ....
綿菓子の 桜の枝にうずくまる 蕾に咲けと 満月の夜
涙なら頬をつたって濡らすでしょう 春の足跡 そらの手鏡
春の星 咲いた証はあしもとで かざはなと舞い 銀河流れる
風鳴れど 業のはなびら 散りあへず
つめたい沼に立ち通す鳥
☆
氷る融ける カルボン酸の雲の下
梢は青い喪神を吹く
☆
春寒し 洋燈{ルビ=ラムプ}点れる花 ....
まっ白い空のぱんつから落ちてくるおしっこたまらなくてくさいの。
おまんこみたいな夕暮れにはぐちゅぐちゅのトマトぶつけてみたくなる。
射精したばかりのおち ....
ぶかぶか三月のすそを引きあなたは駈けてゆくこけてころがって。
ふかふか春のじゅうたんは準備中痛くないよ!だってたのしいもの。
たのもしいタンポポさんは二度踏 ....
目覚めると輪郭だけが残っていた はまって遊んだあとで、笑った
ソファの上に速度の違う一日あり胸とくとく打つ猫と私と
いまはもう見えなくなった補助輪のかろかろ我の胸に鳴り在る
....
でけえ島日本は世界の文化記憶する
メモリー持つべき土地の因縁
南海の少女の面影かわいい鼻に
伸びた四肢白い肌もつ日本の{ルビ娘=こ}
チグリス ....
プランクトン)もろくほほえむ あいまいなかたまりをなんとよべば(さみしさ
月を浴びて淡く首筋に穿たれる窓の格子の十字架の影
切れかけの単三電池の瞬きをそっとつつんだきみのてのひ ....
白い紙に赤いインクで書く文字の赤いインクの美しさかな
にほひ来る 風をしるべに ながむれば
袖をつらねて あそぶ{ルビ白蓮=はくれん}
木蓮のイラストを描いていたときに思いついた歌です。
木 ....
こんもりと募る想いに熱湯をぶっかけて今ガツガツ食らう
計算をできないんだからもうやめて誰も何も言わないで頂戴
寒空にロマンスなんてちっともなくて食欲だけは胸にいっぱい
あたたかい ....
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