「口を開けばうたとなる」そのさま覗き見の妹は{ルビ蝦蟇=がま}吐きたるを見る


ボードレエルほどの遺産を欲すれば生涯に花悪の華こそ


法華経に異形のけものまたがりてなほ恐ろしき賢治を夢 ....
幾千の誠を証し伝ふもの一輪一人の大和魂 出口{ルビ佇=た}つランナー病みてそのドアを叩けど無人のマラソンコース


熱病ランナー肺に熱風、血は沸騰。されども着かぬアラスカのゴール


沿道に激しく小石蹴り入れぬ石に付着の破傷風菌 ....
もう鰓呼吸の仕方も忘れちゃったねと夫は肺で煙草を吸うので。


なまぐさいのはなつかしい手紙なくしてしまった鱗が痛くて。

昼は泣きながら鰯を焼いて食べたなつ ....
パントマイムとしての「無効なユーザーIDが指定された」会話。



表現の自由だけど検閲もブンガクだと言われたらどうする。

そろそろ会員七千のび太ばかりジ ....
たわむれに/リングノートを引き裂いて張りつめる夜に恋路占う


低滑空、保持をするのは難しく 人目を盗みたまに足着く


袖通すたびに締め付けられる呼吸 を、掻きむしっては{ルビ爛=ただ} ....
死近く木漏れ陽足にまつはれば動かぬものはわが足のみ


カルメンを聴き誘惑者を求むれど落葉積もる妻の車椅子


口中にあふるるものは入れ歯さへ{ルビ緑青=ろくせう}浮きて痺れる歯茎

 ....
風ぬるむ 水ぬるむ 肌ゆるむ
光暖たむ

笑顔ほころぶ
妻との外出

友にまた子規の歌集を贈らむと妻にささやく如月の昼

コーヒーのマイルドブレンド注文し二人来にけり茶店の窓辺

薄蒼き空の雲さえ淋しくて風にはためく宣伝の旗
吹き抜ける風と交わり透明になれるのならば…
素直になりたい。





不器用にあなたを想う気持ちごと透明になれ。叶わない恋。
君の目が欲しいんだただ春の日に
    やさしさなんて知らなくていい


叩くたたく野に打つ雨に踏みにじる
    花の弔いこのぴあのソロ


かなしみは街角で吹くシャボン玉
    ....
兄ははたち腿高くあげ走りけりその足に業病の兆し見ゆれば


祭祀より怖れられたる娘を娶り今宵ひと晩狼の鳴く


山の木々黒きかぐろきかさなれり目をあげれども空も見えねば


知られた ....
イーゼルに体当たりくりかえす さくら彼らの青春眩し あばら骨一つの欠けもない体凡人という心の安らぎ

さらばさらばはじめから散るここちぞと春は往くなり

サラダバーお好きにどうぞと差し出される葉の青さ苦さ春の冷たさ
知られざる神殺さむと闇に伏す汗の額の酷く光れり


ネフド砂漠越えれど海は見えず{ルビ身体=からだ}延べて砂漠の土は甘し


進水式すみしドックに高波の波おしよせる暗き海より


海 ....
飛鳥の旅

雨にぬれ水のたまれる野に立ちて朝は涼しく小鳥鳴きつつ

山にいれば鶯の声耳にちかく共の女子さかんに声あぐ

棒状につらなりて咲く桃の花天武持統の陵の辺りの

連山の重なると ....
愛犬ガラス戸に>―<の字に飛びかかり はかなきはI love you


ぬくぬくと陽だまりに眠りを包みをり 若さすら包みをり猫は


{ルビ襤褸=ぼろ}で作りし{ルビ偽物=つくりもの}か ....
{注=*高尾山口〜陣馬高原下〔東京都・神奈川県境〕}
    ☆

鉄路行くひとはしらずや檀香梅{ルビ=だんこうばい}
車窓はるけく 山蔭に噴{ルビ=ふ}く

    ☆

でんどこど ....
雨上がり。
外へ飛び出す。
思いきり風と交じって透明になる。
梅雨前線南下せよニッポンマイマイ銀に光れり


紫陽花に雨の痕のみ印されてかたつむりなぜ隠れ家に棲む


貝を模し縞模様模し花を模し粘膜粘る雌かたつむり


銀泥の涎を垂らし歩む牡そ ....
すべり台。
てっぺんに立つ。
手を伸ばす。
風と交わる。
透けてく体。



かけぬける。はるのかわらのひだまりで。風があたしを透明にする。



腰掛ける。
いっしょにゆれ ....
{引用=しゃわしゃわと濡れそぼってくアスファルトに嫉妬していたビー玉の夏}


街じゅうに言い訳にじむ赤信号は迷子の大人達にやさしい


新型なら上書きができるんだろう 消しゴムかけて毛羽 ....
今はここわかれ道で君のそば花咲く速度で涙を落す


雛たちが巣立つ喜び悲しみを抱いて鳴いてるウミネコになる


ないているウミネコのいるこの海よりしょっぱい涙を流したのかな


潮舟 ....
沸きいずる誇りを胸に抑えかね晴れ上がった日に甲種合格

われ一人屋根に上ればコーリャンの畑に数十人の敵兵

しゅっしゅっと弾はかすめる身をかがめもぐらのように進むわれらに

じゃがいもと思 ....
 
 
生き方の不器用な父がひとりヴァージンロードを駆け抜けていく
 
 
ベッドで遭難などしないように君のいびきを道しるべにする
 
 
ウソツキとキツツキの違いを述べよ、この戦争が ....
吐魯蕃{ルビ=トルファン}の葡萄のつるの銅{ルビ=あかがね}の
錆びた砂地に水底{ルビ=みなそこ}の痕

    ☆

吐魯蕃の葡萄のふさの たましづく
漠野の果てに ほむらゆらめく

 ....
自販機の過半数が「つめたい」に 昨日で冬は終わったんだね 憧れのあの先輩の
おはなから芽が出ていたよ
悲しい事実
日はでても見えぬ季節と
なり タワァ排煙をのぼせ
葱嶺{ルビ=パミール}いよいよひかり

    ☆

むねをつく はばたきの音
夢ときえ
夜半{ルビ=よわ}の水面{ルビ=みなも}に  ....
ぼくたちは春を起点に遠ざかる公転軌道を失った星






君という病を喪いかたかたと瘧(おこり)のように震える柱



便箋を一枚一枚丁寧に破ればただ ....
短歌
タイトル 投稿者 Point 日付
詩人気取り 五首非在の虹1*09/3/29 16:28
柊 恵0*09/3/29 12:14
ランナー病みたり  六首[group]非在の虹0*09/3/28 21:03
「 うろこのこころ。 」PULL.4*09/3/28 15:24
「 ふぉーらむ?。 」1*09/3/28 10:24
たわむれに/ことこ1*09/3/27 21:33
老齢    五首非在の虹109/3/26 18:24
はる。長谷川智子2*09/3/26 16:15
妻との外出生田 稔409/3/26 8:25
不器用[group]ユメサキハル1*09/3/25 19:58
春の日[group]石瀬琳々5*09/3/25 13:39
神殺さむ Ⅱ     五首非在の虹1*09/3/25 9:19
サトタロ1*09/3/25 2:33
あばらさらばさらだ亜樹109/3/25 0:53
神殺さむ Ⅰ     五首非在の虹1*09/3/24 21:49
飛鳥の旅生田 稔109/3/24 9:13
愛玩、動物  八首非在の虹109/3/24 4:38
「鳥のみち」*Giton1*09/3/24 0:07
雨上がり[group]ユメサキハル1*09/3/23 17:20
かたつむりの栖  五首非在の虹0*09/3/23 14:28
空へ。風に。[group]ユメサキハル4*09/3/23 8:50
ちりり、燃える、石畑由紀子4*09/3/21 23:12
はるうたうみとゆう2*09/3/20 20:48
兵士の歌白糸雅樹5*09/3/19 2:49
うそつきでいいからたもつ709/3/18 19:39
時の屈折Giton1*09/3/18 4:33
境目十六夜2*09/3/17 22:53
鼻毛つゆ1*09/3/17 8:59
春日幻影Giton2*09/3/17 0:17
春を密輸しろいろ1609/3/15 23:47

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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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