ベッドにてわが口吸ふは愛なるやたら{ルビ乳=ち}ねのはは父の子みごもり
冷凍庫に苺ひとつぶ凍りけり母はいまだにおみなごなれば
エルサレム・サンサルバドル・サルバドル母をたづねて巡礼 ....
くるくるとみぎへひだりへみをまかせあたしは踊るワルツのリズム
君の肩。
そっともたれて揺れている。
過ぎてく時間に任せるままに。
からからにほてった肌が気持 ....
答えなさいあなたあしたあたしと蛸になる覚悟はできているの?。
前身で受け容れてそしたら愛してあげるからだじゅうで触手で。
あしたは火星に連れてってそして ....
マゾな気分で鏡をいじめて自演もThe End...ひび割れた裂け眼。
ゆっくりと涙が出るまで裂けてゆくあなたの眼がうつくしいから。
右眼から入って左眼から出 ....
風わたる
アスファルトの上
揺れている
たった一輪
たんぽぽの花
キリストも起こせぬ奇跡起こしけり町のはずれの名もなき子なり
罪犯し獄の少年清らかに人のイメジの粗雑なるかな
ほほえみに生まれくるならむのちの世にふるきみ寺の小さき仏は
流れゆく雲の速度で思い出を遠く見送るような一日
掛算をするかの如く恋をして数字以上の二人になれる
満員電車の中ではなびら弄ぶあいつにバカボンヘツド。
お出かけですか?と訊かれる前にバカボンヘッド!レレレのRe:連発。
ブギウギしながらうきうき蹴散らし鏡の ....
対人関係としてはもう切れてるなのにどうしてこんなに気に、
金魚みたいにぱくぱくと口あけて空から降ってくるキス待ってる。
交差点で立ち止まりシマウマのふりして ....
春のドライブ
空は晴れ桜の季節今日われら幸せのドライブに出てゆく
まったくに車は走らぬ鯖街道心は躍る陽のあたる道
さしてもの用もなきなり休日を三方の鰻「源よ門」にて
タンポ ....
学園に内乱おきて紛糾すまず壊れ逝く文法学教室
ピアノは調律師にみはなされ音楽教室しずかに燃えゆく
古文書の{ルビ紙魚=しみ}ほど教え子は持ちにけりはるけき書庫の孤高の教授
....
行く場所のホームの目にはなんだろう冷たい視線俺の人生
逃げられず去った場所に俺新しい場所雲の向こうに手に入れるのだ
俺は俺行く窓の車窓睨みつけ誰も止めるなまっすぐな玉
....
日曜を舞い落ちてくる花びらに眺めた桜明け方の部屋
三角州川の向こうにやってきたすぐに行き過ぎ背に田舎知る
目黒駅路上ライブにはち合わせ一人ときめく友だちの影聴衆の群れ
....
人生はチャレンジばかりで最近のわたしちょっぴり疲れてきてる
失踪をしたいな体がもう少し気持ちが軽くなれますように
もし泣いてももし笑ってもわたしだけわたしでいれるの ....
風に舞う
五弁を
優し陽に翳し
凪ぐ空
仰ぎ
青に とけゆく
なにもかもうそっぱちでもひりひりするひふ1ミリの世界がいとしい
プレパラートに君の死骸をとじこめて春のしずかな羽化をみている
透明なマグニチュードが浚う朝 ひとつの骨 ....
桜木の生うる川端過ぎゆきつ水滴つたうウィンドー・ペイン
ほのさむき春のひと日の土曜日の帰りてコーヒー温かきかな
妻と訪う卯月の昼の図書館に詩集を二冊やっと選びき
誰よりもスキと思える君だから。
別れのいらない友達でイイ…
繰り返す出会いも別れも上の空。。だってあなたはもういないもの…
繰り返す出会いも別れも上の空。。あなたの思い出忘れちゃいそ ....
ツッコんで欲しい部分に傍線を引いて短歌を投稿なさい
やさしさのさしさの破裂音だけが過ぎ去り行きて残されて、や
っていう
っぽいっていう
ってこと
っぱなしっすか
っていうことは
....
くちばしで穴をあけ幹に棲みます私そのように君に棲みます
熱病に抗えぬまま君に手をのばす殉職への序章(プレリュード)
なにひとつ約束はない 安定の利いたシャツを剥ぎからまる逢 ....
過日、ヨーロッパを旅したこと、おそらく二度と行かれないだらうと、思いをめぐらすことしきり
周縁に隠遁するはたのしけれ死あり詩のありまれびとのあり
地を裂くは猛き神なれ巨大な ....
遊歩道 風化の隅にももいろの雨が逝く午後 そっと手つなぐ
触れられるそばから羽化をした 二度と同じではない スプリング・イズ・ヒア
もし僕がこの恋の気持ちならリンゴのように赤くなりたい
ミツバチに運ばれるようなこの恋はあなたのトコロへ届くのかしら
バラは多分ただただ赤くなりたくて青くなんかはなりたく ....
学寮の{ルビ公孫樹=いてふ}のみどりたかだかとそのてっぺんの知恵深き鴉
「{ルビ去年=こぞ}の雪」ルフラン低くつぶやきつ絶交の友をおとなふ
悪徳も美徳もありき若さかな支離滅裂の理論 ....
「好き」だとかちっさく砕いて捨てたからちっさく砕いて捨てたのだから
「好き」だとかすっと呟けるくらいな人できみがいてくれたらいいのに
「好き」だとかお前何様? 今更のプロポーズくらいちゃん ....
とっぷりと暮れて行く日を惜しみつつ『とっぷり』って何かエロいねエロい
畦道を仲良さそうに歩くのは喧嘩になれば田んぼに落ちる
またひとつ年を重ねて亡き友に近づく吾の心灰色
時計見てバスが来るのを待つ間四人並んで桜見ており
両側の遮断機下りるタイミング双子 ....
{ルビ抱=だ}きたればくちびるひらき真珠見ゆわれまっさかさまにイカロスのごと
恋人の去りてコーヒーひえびえと洗面台のおきざりの{ルビ経口避妊薬=ピル}
愛なれば背はむけぬべし乾きた ....
三月に行き着く場所はさよならで違う最後をまだ探してる
午前二時触れ合う肌の間だけうんと湿度が高い気がする
嘘なのか本当なのかは知らないしそんなことなどどうだって ....
身体から溢れ出ている君の愛地球を包む光のように
幸せな記憶心の奥の奥防虫剤に守られている
指先で塩加減する感覚で添削される投稿短歌
知らぬ道隣の妻がナビをする地図を逆さに何処へ行かせ ....
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