みっしりと命を詰めた白い箱
マッチの箱のような病院
その腕に繋がれた管 カラフルな
命の綱か
あるいは枷か
真っ白なシーツの上で
しぼんでく 風船のようだったおなか
....
アイシテル コロシタイ程 調理中
信じてくれる? 毒でも盛れば
パパとママ 他人同士が向き合って
醤油のしみを 重ねるクロス
ビールでも買ってくるよと出て行って 三年帰って来な ....
「信号まで送るよ」君が言ってから 赤はふたりの色となりけり
青を待つ吾もまた人に待たれ居り 三千キロの横断歩道
「それじゃあ」がいちばん恐い帰り道 留まる信号 3度目の赤
滋賀の温泉
五十年たちまちに過ぎ吾はいま妻と旅行を楽しみており
浅みどり黄みどりに色づける山はゆたかに目を奪う
夕暮の塩野温泉つれ三人上品なる料理食べており
遠くなく蛙のこえの ....
母さんに褒めてほしくて。父さんに褒めてほしくて。演じるイイコ…
よく似てる。よく似てる。って言わないで。
アタシハアタシ。
あたしだけ見て…
幸せよ。あなたの胸 ....
声にして
壊れてしまう
想いなら
胸に抱いて
ただ密やかに
人魚生る水中花揺れしなしなと
卵実の白き透明の胎
昼昏し女体白濁の海中に
回転上昇ラメ散りばめて
大波に巻き込まれるは絶頂の
海 ....
砂糖菓子のような架空の死が27個そろって阪神サヨナラ
付属品のじんせいさえも愛しくて 帰りの市バスで揺れるワンセグ
金本の弾丸ライナー(少年の夢精のはやさで ....
マクドナルド規格食品給食の
パクつきながら霊性は来る
すっきりと管理のカタチ オフィスビル
飲食エリアでてきぱき作句
肉体は規則に則り精神 ....
画布よりウィンクをマルガリータに。ヴェラスケス、ラスメニーナス。
教えてよ。あなたの愛した人は誰?女官よんめいだれにもないしょ。
ちちははは鏡の中なるひとにてや。ほの明るさに朧なる ....
春過ぎてゆく
起き出でて妻と見つむる狭庭には白と黄色の花咲きみだる
見送ればたちまち角に消えゆける妻の車は夕刻までは
冷たき茶呑めば小さむき昼の部屋歌に慰むこの心かな
通り過ぐ地球進化空想が
ほら物質化し地より湧き上がる
この銀河「地球なるもの」遍満し
進化同期の彼らに挨拶
夢常時 覚醒・眠りと異質なる
....
北緯60度ロシアオロシア駆け回り。ピョートル大帝未だ健在。
雪とけて初蝶襲来まちのぞむ。昆虫学会会長代理捕。
アナスタシアアスタシアかもほととぎす。生きているのか死んでいるのか。
....
ヘッドフォンのCharaに支配をされながらメールの返信待っている夜
「帰る時また声かけて」それだけで嬉しくなれる だから18
居眠りの授業で魔法の指がふとやわらかく突く吾のほっぺた ....
森深くハムレットなど立ち入れぬ。水に浮かべりミレイの乙女。
水清く流れし行方は知らざりき。アングル描くはだか身の乙女。
何を見て何を知れるか裸身の{ルビ少女=こ}。壺より落ちし水の ....
古き文よむ
卯月昼源氏を読みややも疲れ冷茶を呑みてふと息をつく
景色おば辿りゆくるがおかしとて源氏の君は十七という
一口の茶呑み終りふとしては文取上げて読みつぎにけり
ケルンよケルン。かきくれて忘却のちまたに雨ぞふるなり。
ピンダロスダイダロス!不可思議な笛吹けよ大地沈むまで。
パン、ラパン、メロンパン田園に落雷ありていそぎ告げなむ。
閉店間際の店先にはたくさんの恋がならんでいるもので。
売れ残った恋はさみしい眼をしてどなどなと涙なども流し。
お揃いの恋の片方だけを買ってゆくさみしいひとは ....
おかあさん どこがはじめでおわりなの 海辺で坊主は体育座り
ちっぽけな寄り目のわたしビー玉の中では常に真ん中に居る
校庭の松の浮かれた電飾を蹴っ飛ばしたい高3の冬
前を行 ....
詩は君にやって来るのか調息し
静かに過ぎる絵 色彩活写
陽光にミルクカップが語りつつ
あらゆる会話は朝に静寂
青空に空中神殿描くたび
....
DM宇宙からの音 大地射る
不協和音は邪悪撃つ
輪廻遠く霊樹の森に降り立ち
地球霊と初めての会話
直立す大地に足跡残すのは
....
王様だ枠にゆらめく赤ワインいくつもたのむ雲の上に目
眠くなる行き先の道たどっていくモニタの光閉じた目にある
この空のどこにあるのかスプライト呼び止めたのむ地球の上で
教会 ....
窓の中胸をつんざくアナウンスコンクリートの日本に響く
モニタ上飛行機が行くこの縁はロシアの夜明け誰も知らない
金もなく白いページに書き付けるノートブックに古い手帳を
人に ....
逢いたくて切ない夜を過ごす僕街のネオンが孤独に揺れる
長き影短き影が連なって忘れられない恋を演じる
空襲の夢から覚めて隣には初めからいない人を想う
ぁぁ青春
鉛筆をまわす君の手眺めてる。もうすぐチャイム。抜き打ちテスト。
君の席、遠くなっちゃったんだけど。今日はテストで…トナリで…どきどき。
夢の中
確かに僕は笑ってた
君の声しか聞こえなかった
あの頃の ぼくらの夢を 供養する 未来はきみの スカートの下
国道の ハエという名を つけられし 父の涙は いつぞや枯れん
つまんだら ひりひりするね ここの真ん中 わたしはいつも この街 ....
友よ
あなたの痛み
こころで
だきしめよう
同じ重さで
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