踏切をこえて
タバコを買いに行く
徒歩15分のコンビニエンス
ああここは○○君の家だっけ
まだあるのかな
公文の教室
小学校
遊具の数が減っていて
擦り傷つくら ....
大学の同級生の写真の尻を眺めて俺もがんばろうと思った
○ 速達のお見合い打診裏返し機械仕掛けの神をさがす朝
○ 峠路見上げる雲を追いかける不採用通知届いた午後は
○ 空気、水、一日三食昼寝付き、週休二日 我がマニフェスト
○ ....
スーパーの花屋にひときわ目立つむらさきアスター求めけり
今朝もまたいつものごとく出でてゆく妻の車をそっと見送る
微妙という言葉は使い易いから中途半端に何度も使う
忙しい朝の時間を乗り越えて専業主婦は午後を楽しむ
四という数字を嫌う人々も四つ葉のクローバーだけは大好き
青空も曇り空でも雨天でも人 ....
明け方の君の東に浮かぶ月 結んだ笑みを天空に引き
ラベンダー色のネクタイ選びおる 君の背中に濃く秋が降る
風が吹いて波になって髪がシーツまた波となり
またするの?君が聞く ....
瞳から零れるユメの冷たさは心の闇に届かないまま
君の名を呼ぶ前に来る朝だけが幻覚の中白く輝く
ばかやろうパウンドケーキのデコレーション 崩壊 マイ・ディア・チョップスティックス
きみのむねの不整脈をただ聞いている 静かにまかれるこうふくの糸
保健室のひか ....
気まぐれに硝子の冬は燃えあがり舌先の火に顔ちかづける
老人が甘えたらすぐ見せしめにサウンド・オブ・サイレンスを燃やす
こんがりと表裏なき ....
名工は名利を求めず己を知りただ足るのみにしありせば
土曜日のドライブに出る始まりはベートーベンのカーステレオ
川の辺の野はさみどりに広ごりてやや曇りたる秋の真昼に
車窓より心地よく吹く風ととも車は走る小浜市へと
山際に黒い雲あ ....
朝おきて 院内散歩、駐車場
抱き合うアル中男女 横目に
外出届ださずこっそりぬけだして
近所の犬の 分布図つくる
つながれたライター使うのめんどくさい
隣のひとに、もらい火を ....
くびしめて ないてなぐって
ひっかいて
一緒にいきたいだけだったのよ
夢はユメ 現はうつつ
ほんとうに?
マーブル模様に今まじりあう
施錠された ....
ヒーターのタイマーを入れ忘れてて 崩れるからだはどこにも嵌まらず
ぬぎすてたパンプスにさえあらわれるのか いけどもいけども獰猛な闇
写真の数のたりなさを ....
寂しさを違う誰かで埋めるなら きみってわたしのなんなんだろう
つまらないメールの返事に白けては アドレス帳から消すか迷う
疲れてる?そうなのだったらそう言って 無機質な文字、色もつけずに
....
春を待つ桜切らるる悲しさよBSにみちを譲るためなり
とび出せば妻の車は坂登り曲がりてゆくなり朝7時半
金と銀あるいは薄黄
昨日までは
なかった香りが空気にとけてる
何がとかれ
何がゆるされ
何が満ちて
金色の粒今日咲き始めた
一木の
日当たりの側か
天辺か
どこかで少しだけ ....
「七日間、一人で夜を過ごすなんて。やだよ、きみの指を食べたい」
「言われても、無理は無理なの。ごめんなさい。爪はちゃんと切っておくから」
「謝ってほしいわけじゃないんだよ。もう文字も声もおなか ....
暗闇の中を手探りで進んでいたその手が彼女の乳房に触れて
干からびた星を何度も摩擦する妊娠したら教えてよ
バスフォームを投げ込まれるための浴槽で幾億の泡が生まれて消える
水面を波紋が走 ....
薄雲が流れて来ました
うっすらと翼を広げた鳥の形の
昨日よりもっとまるまる真ん丸な
月にふわりと羽衣しました
やがて雲が去ったあとには真っ白な
鳥の卵が残されました
光る卵
....
○ 真夜中の一人影踏み自販機の照明ばかり狂い咲く獄
○ 日の名残りは羽虫の痛みすれ違ううつむく女の目尻照らして
○ 川辺に来て砕ける鏡の切片に殺すはうろこ雲のみならず
○ ....
くもりのち晴れわたるそら十六夜の一日おくれの名月のよる
今日もまたバロック流れソファーなる吾身横たふ秋の昼過ぎ
おもいでと
わすれがたみと
ぬくもりと
まどろむへやに
たいいくずわり
ああそうだ
きょうはごみのひ
げつようび
うすいびにるに
おもいでぽいっ
いかがわしい
おとなのが ....
すっかりと枝を払える紅葉の木何だか女の丸坊主の
もんもんと考えあぐね外へ出て晩秋の空見上げている
傘もって君が歩くそのつつましさ はなもかけれぬ誰もが阿呆さ
本屋にて宣伝文句読み進み心惹かれる本との出逢い
事件さえ知名度アップに使われるこの世の中の空気は淀む
「さようなら、チャーリーブラウン」逃げていくビーグル犬より貴方は速い
君の物全て可燃のゴミとしてだしてしまおう安心毛布も
冷蔵庫「ぶんぶ」と冷やすピーナッツその音だけが今は友達
....
ガラガラとドミノのように自転車が倒れゆく音立ちすくむ人
轟音の地下鉄の中 両の手を用い会話をする唖の人ら
雑踏に自分を見失いそうになる私には自分が無いのか
十二時にALTAの前 ....
ビルの向こう沈む夕日を見送ってまた来る夜に足を踏み出す
夕暮れに金木犀の匂いたちやさしい{ルビ時間=とき}をしばし楽しむ
つかの間の光の中でかいま見た妖精の翅どこへ消えたの?
かくれ ....
四人の旅
朝がきて旅発つ志賀は曇り空秋分の日の我らが家族
心晴れぬ目に緑なる両脇の草花にふとふと心やるなり
ゴリアテと聖なる書に記されど一人の勇士神の子ならずや
思い出の西宮 ....
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