表札の少年院という文字の金の輝き傍は森かも
まよなかにしっぽをゆらすくろねこは星をつってはすいそうで飼う
あかい花、血の滲みただかなしくて
唇ぬすみ逃げる夕焼け
あかい花、きれいだねってつぶやいた
水に落ちればいつか見た夢
あかい花、口にしたなら消えてゆく
....
立春と節分分ける風邪の夜 大吉目指し水まくら漕ぐ
目があってコトリと胸の音がして儚い恋の散る散る満ちる
スプーンの凹みがきんと冷えていて/くっついちゃった舌とバニラと
水銀の湧き上がる速度いつもより遅いの、ぜんぜん熱なんてない
「純正のクーベルチュール」を用います。失敗しては、買いに ....
十兎追うものだけが持つさもしさを笑えるやつは笑うがいいさ
はきすてる言葉の意味を履き違えはく息白く僕ははだしだ
ミンティアをいくつ詰めても笑わない ねぇ午前中 何かあったの?
....
「きらいなの、グリンピースは。」発芽して豆の木になる僕のお皿で
「牡羊座」
恋したら猪突猛進どこまでもちょっと待ったは無しの恋なの
「牡牛座」
石橋を叩いて渡るこの恋をゆっくりそっと見守っていて
「双子座」
あの人も好きだけどこの人も ....
居所がもう私には少なくて台所では片足で立つ
それは嘘マイナスイオンの存在とかも君が残したぬくもりさえも
僕たちの心ちぬちぬ降る雪の積もる重さに少し似ていた
イヤホンの耳にソフトな ....
鳴き雪がきゅっきゅとうたう銀の道、負けじと春の歌くちずさむ。
寅の君 顔の湿りゆくサルコメア暑く冷たくて無しを知るなり
古典読む 時の幼児に脅えてるタールのなかの私のワイフ
乳母の声叩いて叩いて海苔を撒く明日の涙に雪は降りつつ
九つの晴れの ....
真剣な 君の眼差し 恋をした 息をするのも 忘れる程に
夕暮れの窓辺に雨がそぼ降りて灯りのともる大津の市街
今日もまた伝道にきし坂道のそばに植えらる蝋梅黄色し
立ち寄りて見舞いの品を二人して渡せば顔にむくみの見ゆる
夕食を吾らはとらむ ....
{引用=「同じ日は二度とこないね。」かさねあうくちびるに降る星状六花}
何ハナゲ? 股間蹴られてうずくまる僕が彼女に惹かれる理由
舌出してぐぅって噛んでもっとほら その後ごめんて百回言って
ちょっと右 そうそそのまま踏み込んで ああその目線 最後まで見て
....
街の中強い意志持つ台風は木々を倒して我儘放題
大切な人を亡くして目を閉じる闇を彷徨う思い出掴む
夜遅くメールで別れ告げられて打ち込む指が何度も止まる
後悔を先に立たせて擦り抜ける不安 ....
木枯らしが鳥居吹き抜け「おはよう。」と風の 形 でささやく7時
{引用=
君がいて ほどけるきもちにつくなまえ 留めるホチキスさがしているの
君がいて 境界線を塗りつぶす その為だけの世界地図買う
君がいて きゅうにほしくなっ ....
エプロンのポッケの中は異次元で「夕日のレシピ」しまってあるよ
まだとまず言えないほどに童貞で そこからすべて始まっている
噛み締めた奥歯のような歯ごたえの男になれば なれるだろうか
泣いている人をみるたび泣く君は 会っても僕を好きにならない
窓 ....
ストーブの上でことことシチュー鍋、隠し味にシリウスひとつぶ 。
暗黙に覆われた憂きの日に
肌つきささりし 蟻走の如き責苦に耐えかね
赤の屍衣を身につけ 細く白くか弱きものに現化す
哀れ 夢か現か されど惑わらん 惑わらん
かつての現の未練 果たされぬ想 ....
沈みゆく 夕日の中の 僕と君 二人のほっぺは ほらりんご色
錆び付いた螺旋階段のぽるときDNAを踏みつける気分
数えても数えきれない瀬戸の島散りばめられた貼り絵の世界
二人には二人だけの道がある二人の世界二人が作る
寂しさを抱える心重くなる湿 ....
陽射し浴び 小春日和と 喜んで 日陰に残る 雪は冷たく
暖かな 空気と陽射し 喜んで カラフルな布 風と戯れ
寂しさが死に直結した春の日にシュレディンガーは去ってしまった
幸福な未来のことで何度でも裏切られたり期待をしたり
まだ僕は春の終わりにいますので誰かに会える気がしないのです
こ ....
鯛焼きは塩と砂糖の上にあるそう聞いて立つ冬の夜かも
新築の病棟に移ること決まり彷徨う記憶壁に染みつく
漢字書き国語の授業受けている児童等の顔覗く向日葵
友達は逢えばいつでも愚痴ばかり愚痴の塊みたいな素顔
知り合いの言葉に少し傷ついて話 ....
太陽の光輝く朝九時の叡山駅に心静かに
今朝の風あるかなきかにそよ吹きて山の彼方に希望をこめて
対坐してじっと見つむる妻の顔黒髪の房豊かなりけり
木々の間に雲みだれあい青空に風微 ....
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