遠いおとこころの音と聞き違えふと振り返れば下りの電車
陸橋を登らずまわる踏切のむこうにみえるあしたの尻尾
高崎から都心をむすぶ銀の矢の止まらぬちいさな駅にたたずみ
湖にうつる一日なが ....
懐かしさ感じてしまう古い町家族が揃うことは少ない
人々の光重なり合う日常自由なものに意識を向ける
仕事終え家に帰れば丁度鳴る柱時計の音闇泳ぐ
眠ってもすぐ目が覚めてまた眠る夢の ....
その1「暗闇の日々」
掴めずに 言葉と音が 聞き取れず 手探り悩む 暗闇の日々
その2「待ち人」
待ち人は いざという時 現れず 寒空の下 枯れ葉散る夜
その3「探し物 ....
山崎白州12年
秋の気配に杯重ね
15の秋を回顧する
回顧すれども何もなく
傍にいて
恥ずかしそうに
していれば
きみの手も口も
何もいらない
剛力の
締めつけ力を
想像し
耐え切れないな
と気弱な私
日が暮れて
涼しさ感じ
しみじみと
見納めだなあ
Bする男女
虫の音に
混じり女性の
喘ぎ声
夏も終わりと
チャックを下ろす
腕時計無くして時間わからないバスの時間に間に合わなかった
友人の猫とカラスは仲が良いひそひそ話毎日の日課
朝刊が届く時間に目が覚める同じリズムで過ごす毎日
ひんやりとした夏の朝 ....
JKの
踵の角質
採取して
小瓶に詰めて
思い出にしたい
美熟女の
鼻の黒ずみ
採取して
何かのときの
お守りにしたい
戀という文字の成り立つ時分には 男は既に分かり易くて
恋という文字の頭はいつも「また」 という言葉で始まってゆく
愛という文字の部首もシタゴコロ 思い出す恩と志たち
浮気野郎
と非難して
いるあなたへ
おまえの方が
浮気相手だ
原宿で
ガールズトークに
参加して
陰核って
呟いてみたい
閉店までコンドーム売ってる棚の前でけわしい顔してるだけのバイト
謝るからリズムよくフィギュアの首を抜いたり挿したりするのやめてよ
第一回写メ撮られるまでカマキリの真似して街を練り歩くオフ
....
今から言う
俺のギャグを
笑わなきゃ
この銃が火を
噴くことになるぜ
秘密だぜ
ポケットに手を
突っ込んで
むれた股間を
掻いているんだ
秘密だぜ
ギュウ ....
妻と居て
秋の日の午後3時に妻と居て今日は彼女がきれいに見える
窓越しのゴーヤは枯れて涼しい日空気は清く部屋は静かな
九月より妻は黒髪あきらめて白髪を抜かずともよしと言う
つじつまを誰かが合わせてくれるのだろう、この人生の終わりに
とりあえずしつけ糸で縫い付けるそこが予定であるかのように
始業式の朝ともなれば小学生が憂鬱のつじつまを合わせて行く
一時間 ....
酢の効いた
靴下彼女に
履かせたまま
山手線を
三周したい
スルメイカ
ポケット一杯
つめ込んで
地下鉄乗れば
火照るOL
ブラインド
からこぼれる
朝の光に
映し出された
素顔見て射殺
ストレート
顎に見舞った
タフガイに
「お願い、もっと〜」
迫られ射殺
マティーニを
オーダーしたら
「ちょっと待てぃーに」
と答えた
バーテン射殺
グラス見て
「残さず飲むのが
義務レット!」
などとほざいた
中年射殺
5秒やる
俺の名逆から
言ってみろ
言えなかったら
命はないぞ
にこやかな
顔で地獄へ
誘い出す
お前を今夜
処刑しに行く
コンビニに
おでんと肉まん
買いに行き
無いと言われて
店員射殺
牛丼を
おにぎりにして
と頼んだが
汁多いからって
拒否られ射殺
ブルームーン、青くないねって笑ったきみの犬歯にかかる流星
これきりとかわした肌に露が落ち二度目の月が白く微笑む
若くって
綺麗なきみに
まやかしの
言葉は逆に
マイナスだろうよ
甘ったるい
ガキのたわ言
吐く前に
鏡覗いて
我に返れって
竜野市へゆく
夏去りて秋に入りゆくはざかいの妻の花壇に何の花咲く
妻と共過ごす居室の窓の外曇り空なり今日コンサートゆく
紙五枚束ねてカバンに入れにけむ今日の旅行の歌記さ ....
子供たち暑さに強い体持ち夏にしか出来ないことをする
枝を持ち地面に書いた詩の一部想いが深い分だけリアル
逃げ道を探す生き方したくない早朝会議眠気が増える
ギター弾き君の心を和ま ....
鼻で笑ったり憎んだり命を落とすぎりぎりまで酒を呑んだりしないといけないから君の通夜には行けないし
受付 ....
木棺に納まる祖父とワンカップ 瓶は取り出し祖父は燃え出し
かっ飛ばすBMWのホイールに 野良猫の肉ぐちゃりと付ける
一夏に殺めた蚊達思い出し 自己中心に地球は回る
....
ハゲだって
頭パイパン
と言い張れば
一部マニアに
受ける気がする
パイパンと
言い張ったって
明らかに
剃った跡ある
3万返せ
夏だけど
外でやるなら
チャッチャッと
除菌ティッシュで
拭けばいいでしょう
舐めなけりゃ
満足しないと
言うのなら
シャワーを浴びて
からにしようぜ
友人と笑い合うフリ その背中に{ルビ蛾=ひむし}がじっと張り付いている
どの部屋の隅にも縮こまっているうつむくこびとを皆見ないフリ
弁当箱の隅に潜んでずんぐりと佇む妖精「寝たフリするの?」 ....
オナニーを
しているきみの
中指の
表面状態
観察するので
動画撮る
よりもじっくり
観察し
絵にしたほうが
恥ずかしいだろ
はっきりと
....
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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