下草の陰に隠れて 岩清水
あなたのしたにしずき溢して
散る花と天馬のかたわら舞い踊る
あなたの名前わたしの名前
一日に何度もひとりで水族館
イルカ生きとるクリオネ死んどる
....
しん、や
PRIDE、
蟻。. . .
・しん、と鳴く夜の窓から蟻の文字、僕ノカケラ(スクロール!)ゴミ箱行き(酸性!)
さんせい、デス。
COOL、 ....
満月に欠落もあり雪ならば月に向かって降れよと呪文
・おはなしは枕のそばでひそひそとくすくす笑いそれからそれから?
・浴衣着て金魚を下げて夜店来て気合いを入れて「ティガ!」と叫ぶ
・ひだまりときんもくせいに頬よせてイヌもボクも咲くむせかえる ....
・保育器の硝子を叩き切れ長の瞳で世界に問いかけている
・足指のかげろふ色の肉の子よ赤き頬よせ目を閉じてみる
・あくがれて恋人のごと抱きよせむ赤子のキスに二の腕泡ぶく
....
雨が降り雪降りてまた雨が降り また雪が降る 寒き一日
天気予報 何故か{ルビ我=われ}が学校に行く時のみに気温が下がる
水場にて はなうたまじりに葱を切る
いとしきひと を まちわぶ ゆうげに
・華の笑み太陽のごと、こんこんと、僕を生かすチカラ僕を壊すチカラ
・深夜には心臓ありき僕の背に薔薇はモノクロ君とシンクロ
・ぬくもりは太陽のごと、フレア、イタイ。赤い赤い赤い君イタイイタイ ....
魂と塊に棲む我が鬼を鎮められずに彷徨うばかり
わたしの魂 わたしの塊
わたしの内の二つの鬼を
鎮められずに
彷徨うばかり
きまぐれにたびの途中に寄るひとよ
寄り添い 傷む あいならなくに
池袋 雨の路肩に胃薬を泡だてる闇 I’m the SLIME!!!
日暮里のウィル・オ・ウィスプが公園で「兄ちゃんライター貸してくれんか?」
キミ死して
そして翌日
キミを知る
我は許さぬ
キミを殺した人を
薔薇色の雲なる東の竜たちは入日めがけて風に真向かう
アルカリでとかした葉脈標本の栞のごとき一樹夕焼け
暮れ残る空は僅かに緑色月よりも低くフォーマルハウト
寒風を
身に受け走る
白息と
身に受ける風
いつまで寒し
ひとなかで あへばしらぬ そぶりして
鏡のみぞ知る 乱れ牡丹
「久しぶり」
声かけようと
してみても
彼氏と話す
初恋の人
洗い髪 下腹部覆ふ 雁が首
溺ほる温み われわするかな
粉雪に考えなしに見上げ空想い馳せるはアフリカの夜
画面上雪だるま型のアイコンに征服されゆき眠気はとれず
ハイウェイに動揺する街ダンスフロア肩をすくめて襟を立てます
濡れましたマフラー ....
・潮騒の振子ふるえし満月の、足指の砂、引潮が吸う
・踏みはずす、や、草むらが刈る君の足首、実らぬ身の実ソックスに生る
・雨よりも空よりも雲よりも濃く近く、ひととひとから、雫、
ぽつり ....
飛ぶ鳥の 明日香の里に 舞い降りた 春の女神に ならましものを
年明けて水の凍らぬ土地にゐて空を見上ぐる空は凍れり
さやうならと云ふ言葉のみ美しく響く気がする睦月中旬
迫り来る地獄の闇に名を付けよ死ね死ね団とかショッカーだとか
遠ざかる銀河遠のく ....
弾けとぶ硝子の街のリアリズム軽く躱して越え去りゆかん
乱れ髪やは肌罪に裂かれても衣擦れの音ノンとは言はじ
さなきだに寂しきものは仏なり嘘偽りを桜とひらき
儚きや
人工頭脳
あれここに
{ルビ永遠=とわ}に思えど
朽ちておいらむ
『新人類』より
冬の芽を切り開き見れば春花のホムンクルスが折りたたまれて
ビロードは蕾の守り手のひらを合わせたかたち銀の針山
溢れ出る支度を整え旗手は待つ溢れ出るとき合図するとき
白い朝 サンタクロースを 待ちながら 小さく君の 名を呼んでみる
わが傷は暗黒の形にえぐられて遠い砂漠に見知らぬ人影
{ルビ落葉=らくよう}の赤錆色に濡れひかる秋の位牌の冷たきエロス
長崎のペテスブルグの上海の凍える窓濡れたるすべての窓
....
コールタールのごとき
嫉妬剥がれぬ
我が舌先よ
栗むいてうつむいてなお神無月わたしはきょうも星をみつける
テスト中ゆうべのあのこ思い出すほんとは朝しか会ってなくても
空高く 雲間に濡れる 月の{ルビ陽=ひ}に 心{ルビ抱=いだ}かれ ひとり夢見つ
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【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
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