爪色を鮮やかにする
ひそやかなおんなの夜業
はなびらが咲く
「ワレワレは」って言うたび君に叱られる(ひょっとしてこれチャームポイント?)
カフェラテもいいけど今日はトコロテン(甲子園が見たいって言えない)
自転車で渋谷まで一時間半かけてぼく ....
夕闇を鋭い牙で引き裂いて千里を走る春の雷音
ふたりして腐乱すパンを食べながらあっちの世界へ横断歩道
雨が降る詩と死の間にしとしとと鬱りゆく目に彼岸花燃ゆ
田園の中であなた ....
ゆふぐれに君とふたりで春の墓地ここでひととき幽霊しようか
「五千年前の約束忘れたの?」花火しながら妹が問ふ
昆虫がふたりの為の出会いなど知らづに運ぶ花粉かな
警報機こわし ....
あと少し 届けばきっともう少し 君の近くに行きたいココロ
目を見ればわかる怒りも慰めも 知らないふりで君へ伸ばす手
あの場所に行けば会えると思いつつ この場所で君を愛する未練
信号機青から赤に変わるごと雨の中咲く紫陽花な君
水死体に隠されたラヴレター燃えることのない恋の終焉
スリープしながらないあがら滝に美体花季たぎりましょう世界を
微熱おぶてにとりますも眠るままちりともなかぬ冷たきこばこ
ことばなく熱きくちびるただそつとそわせるばかり冷たきせなに
居るような君の気配を探している沈まない陽の五月の駅で
不意に出るひとつ外れたアクセント「そやね」と夏がちかづいている
このまちが逆さにうつる残り水その向こう側に居るはずなのに
あ ....
最初から誰のために生きるかを母子手帳にでも書いてあったら
ゲームなのシュミレートなら任せてよ 幸せよりもドキドキが好き
夢ならばキミの生きるべく道ならば迷わずアタシくらい捨てちゃえってば
....
遅れます 見なくてもわかる写メなんか送ってくんなら死ぬ気で走れ
重ね着もいいけどブラはしてきてよ乳首かキミか迷う初夏です
立ち並ぶビルに出社のキミよりも 今、声をかけてきたヒトの勝ち
....
{ルビ陽=ひ}も見えぬ 木々の根元に 咲く花に 強さ覚えて 己を恥じる
半起ちの牛若丸が駅前にすべり込むのさ黒塗りのクラウン
バロックと不感症との相関をチャイナドレスで教授されたし
祈っても駄目ならでっちあげるのよ神様からの着信履歴
何度でも生まれ変 ....
払わんと 想ふほどに 降りかかる 不治の病を 恋と言ひける
花眠り
肌透きとおる
独りわれ
蒼き午後の
はぐれ子となりて
感嘆な 暗澹な僕と 貴女でしょう?
花壇で佳談 デカダンな加担。
転がりしボール追う子の一本道暗く並んだ家々静まり
門出だよ四つ角十字に薄光り死神呼ばれ手招きをする
死神は鋼鉄殺人兵器なれど利便性ゆえ責められずおり
空に吠え天駆けぬける命の価値ブー ....
さらば友 追いすがる手も 今はなく 遠いあいつの 消息捜す
点to線 ロープに血々を 流し込み
咲く螺旋に 鏡をまぶす。
弱っちぃから
色んな事が どうでも良くて
色んな事が 嫌いだ
でも
弱っちぃから
手の平に乗る位 数少ない
大切で必要なモノを護りたいんだよ
海を飛ぶ 魚は 空の鳥なれず 想いを波の しぶきに隠す
あだびとを 想ふばかりの 我が恋は かたち変へても ひぐらし悲し
たまらずに叫び階段かけ降りるスカートが邪魔 放課後スタート
あの角を曲がれば君が先輩に手を握られてるの知ってるって罰
退屈と憂鬱の違いは画数と春思う頃の湿った溜息
白球を追って過ごし ....
マイペースってのはね
走りたい時に走って
歩きたい時に歩いて
止まりたい時に止まる事だよ
....
フィオレルロ・ボドニのやうに
閉ざされし部屋にて翔ばむ
赤き火星よ
☆
異常巻き
アンモナイトぞ
精緻なる
整数よりも
無理数を選り
☆ ....
寝坊した夏が廊下を歩いてく 桃のジュースの腹をかかえつ
空いろのシーラカンスがゲップをすればこの裏庭に風が吹くのだ
カオティック・コースターだよお立ち会い 飛び出す顔のお兄さんだよ
....
倶利伽羅を越へていづこへいつかへる回転数学流転の鴨よ
芸はこれつたなけれども人のみみ転ばしめむや鴨の水掻き
神無月ひとり詠じし数寄ものの禰宜の畑に月はめぐらず
かものはし そがふるさ ....
うるせえなそれでも僕のたましいはゴムタイヤに詰めた散らし寿司なのだ
もてたくてもてるふりしてもてまくりもててもててもててもててもてて
一日に一本限りのタバコのような君のスマイルのためなら
....
今 日
降 っ た 雨 は
明 日
君 が 生 き る 糧 に な る よ う に
今 日
流 し た 泪 は
き っ と
君 が 明 日 を 生 き る 糧 ....
背が五肢のおもひのままに 窓の月 われいまだと眺めるふりし
わがうたは闇にあまねくある星のいまはほろびし宴のなごり
この酒を忘れてならぬ痛みさえ癒されゆくをかなしむひとと
寂々とさくらしべふる宵闇にただのみかわし酔いどれていた
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