定型に望みを賭ける
 形なきものにかたちを与えるように


 カメラ無し三脚立てて五歩下がり 
 瞼が切り取る秋の夕暮れ


 君のこと好きで好きで気が狂いそう
 君の字に宿る君の ....
エジプトに眠る少年少女らの夢であるかもこの世のすべて



着物から覗くあなたの白い脚 幽体離脱の感覚を知る





水色の街へと渡る鉄橋の錆びた思い出ながれゆく河
 ....
作中の 妙に気になる人がいて あっと赤面 君に似ている 憎しみを憎めぬ己に目をつむり走りつづける霧の日の朝



手をつなぐふたつの季節の境いめのついばむ鳥さえいない花の実



何もかも光も土も不確かな滝のように流れるふち ....
風も木も滅びゆくときわれもまた等しく愛に抱かれて過ぎよ



降りしきる雨でおまえの声は途切 れ遠い異国である公衆電話


たった今、落ちた花びらだけ見えたった今見えなくなったただ風 ....
まどろみの中で貴方の去る気配感じてみぢかき夜を恨みぬ

白肌のうるおう術も知らぬまま落ち逝く沙羅の姿さやけし

雨の矢に毒を塗りたし恋ごころ睡蓮泣きて梅雨雲を呼ぶ

星合ひの前夜に胸の ....
「自分は?」と聞くのが恐くて 孤独ってあんまり美味しくないの知ってて


矛盾って何だったっけこの問いに答えるための言い訳だっけ


切り裂かれる桃から見たらまっ白な世界の広さにや ....
好奇心ひろげて崖から飛び立てば ああ、こんなにも太陽のせい


幾たびも安易な夜を貪ってぼくら獣のように純粋


僕たちはすでにレッドを飛び越えて蒸発してゆく抱擁のあと


妊娠をし ....
亡霊ときみの名付けし少年の漕ぎしブランコ揺れている初夏


遠ざかる白い小舟の行く先を流れる水や風に聞く午後


紫陽花を抱きしめているパレットにきみの瞳の色を混ぜつつ


防波堤越 ....
ビー玉の模様を見つめ問いかえす今日の天気は晴れだっけ

ため息の数だけ幸せ逃げるよと言われ思わずため息ついて

新宿の喫茶店から外眺め忘れものを忘れてる

手についたドクダミのにおい汗の色 ....
夢だけは有彩色にしたいから目を閉じるまで映すブルーナ

鮮やかにうねる希望は透明の玉に吸われて転がっていく

背表紙を並べて虹をつくるからも一度君の本を借してよ

pHで変わるんだよと言う ....
思い出の森をさまよう僕はもう少年時代の歌詞から遠い


おにぎりの形している山登る今はまだまだ海苔の真ん中


紫陽花に紋白蝶の眠る午後わたしが汚れているのが解る


花粉から誘われ ....
忘れたよ 待ち合わせてた 花水木
        やさしい声も あなたのキスも

覚えてる? 笑ってくれた あなたのやさしさ
        涙も枯れた うつむくわたし

すきだった すき ....
天井に描くイメージ
理想の光は射さないようで
私が追い求めている光
手を伸ばせば届く場所にあれば
こんな思いもしないのに
ただ単に 必死になって さがしてる

 それだけなんだ きっと明日も 
夜を飛ぶサーチライトをUFOと信じる子には光るシールを

映写機に撃ち落とされた銀幕の穴の向こうの月が綺麗だ

始発にて人気女優のクローンのような女と飛行場まで

新品のアメリカ製のス ....
憧れのシャロン・ストーンのポスターの鼻のところに画鋲が二つ

七月の炎天下での朝礼は戦争映画の軍隊のよう

摩訶不思議ニコラス・ケイジと担任は同じハゲでもこんなに違う

汗だくの機材 ....
-開「始」の合図
女として生を受けたわが母を踏み台にして切られるスタート

-頭上に透き通る芸術作品「虹」
雨上がり私の中の虫たちが工夫凝らして作る架け橋

-上の者と下の人間との会「話」 ....
なにゆえに見放すことができようか我が奥底に棲む群盲を



しかばねの多さに目を突き哭き叫び地獄の番犬喰らう日に記す



何億人殺めようとも救われぬ我が魂に触れるもの ....
青き百合を水に葬る手のひらのかたちのように流れゆく指


横隔膜の失いたる平衡感覚で剣のうへももはや荒野


牛乳を一気飲みする冷たさにすべての蝶の真白く映えり


目を閉じて遠き木 ....
名も知らぬ 花になぐさめられたよう くちもとほころぶ 朝の通勤

午後8時 仕事疲れた 帰り道 鼻先かすめる 食後のコーヒー
やわらかく青へと染まるリトマス紙わたしの愛も調べて欲しい

インドにはペンケースを踏む象がゐるそのかけらほどの愛が欲しいと

その好きは錯覚ですよと言いはなつ君の思いが春にまぎれる

 ....
{ルビ生命=いのち}{ルビ繰=く}る親指の垢{ルビ擦=なす}り付け新たな{ルビ頁=ページ}アルバムに増え

{ルビ霞=かす}みゆく夕方と夜の隙間の紺ハイライトの箱投げ寄越す君

かろうじて上が ....
間の悪さ 前世の因縁、掃き捨てて
        わたしと恋に おちてください

「今だけは」 一言だけが 君の恋
        わかってるフリ 気づいてないフリ

奥底に 過去形で ....
風船がしぼんでゆくのは見たくないだから今すぐ針を刺してよ


箱ならば開けてしまうよ血管を通うわたしのパンドラの血


飢えている仔猫にミルクあげるとき黒い何かの目覚めに気付く


 ....
火曜午後喫茶店のコーヒーを猫舌ですくう君の口元

窓枠の銀色のふちと重なった空の灰色二十代の時

さっくりとすすむ静かな五月の{ルビ陽=ひ}自転車こぐ足軽く浮き立つ
きみがさかなになる週末さしのべた指さえ背びれの端かすめゆく



「あいしてる」吐き出す泡の数かぞえ「さようなら」にも見まごう深み



すべての色が吸収され青だけが残る孤独に想いを置 ....
そそくさと何かを取り出す道ばたで こともあろうにただの草か



本当にぽっかり穴ができるのね 虫眼鏡でも グラス越しの無視でも



聞き捨てて いままでごめん いまさらに必要となる ....
遠去かる陽がうなずいた草の輪にやがて降り来る雨のふちどり



痛む目となだらかな背を持つものは皆それぞれにぽつんとしている



ひとりだけ此処に居ること奏でれば返る応え ....
二時間後待ち合わせをした駅に居る君の背中を想って黙る

甘茶色耳にかかるべき髪の毛を指で遊ばせ五分の間を埋め

梅雨前の最後の晴れに出かけよう三浦海岸二人乗りの午後

まっすぐに続く空とい ....
短歌
タイトル 投稿者 Point 日付
形なきものにかたちを与えるように渡邉建志10*05/7/2 9:50
永遠に氷本木はじめ1505/7/1 0:51
どうしてこんなに?[group]逢坂桜1*05/6/30 15:24
霧の日木立 悟605/6/26 16:19
G本木はじめ1205/6/26 13:11
半夏生落合朱美15*05/6/25 23:09
残滓ピッピ605/6/25 21:12
レッドを飛び越える本木はじめ705/6/23 23:59
思い出のひと805/6/23 15:30
小集「日常」紫音5*05/6/22 0:48
偏った色見本ねいやん0*05/6/21 16:42
雲の上のレタス本木はじめ1205/6/19 2:07
すきもきらいも 涙も恋も逢坂桜4*05/6/18 12:46
ひかりAKiHiC...305/6/18 11:25
メッセージユウ105/6/18 1:12
幻燈機の夜シアン1805/6/17 0:09
私立南風高校映画研究会505/6/16 22:34
どこかからやり直せたらいいのに3*05/6/16 0:00
ノート(業火焦心)木立 悟4*05/6/15 20:48
消灯時間/蝶のかたちに展がる雫本木はじめ1305/6/15 0:36
今日の通勤 -朝と夜-[group]逢坂桜1*05/6/14 20:39
「恋とか愛とか」たにがわR305/6/14 15:22
まだ あたらしいきみは吉原 麻105/6/12 20:58
それも愛だった逢坂桜4*05/6/12 20:32
黒い花束本木はじめ905/6/12 20:04
からす、なくように。吉原 麻4*05/6/12 18:55
みなそこテラス望月 ゆき8*05/6/11 14:30
緑はあそびで捨持105/6/11 10:28
ノート(窓)木立 悟805/6/10 22:19
並ぶ、風と、流れる吉原 麻705/6/10 12:35

Home 戻る 最新へ 次へ
326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 

【短歌】このカテゴリでは31音律「5.7.5.7.7」を基本とした短歌と、その音律を崩した自由律短歌作品を受け付けます。短い自由詩は自由詩カテゴリへ。短歌批評は散文のカテゴリへ
0.63sec.