A型のあなた翼を折りたたみ夢の背中へ落下してゆく
B型のあなた昆虫採集を投げ出し籠の中で寝ている
C型のあなた視界に映る朝こことは違ふ世界の夜明け
O型のあなた肯定し続け ....
遠き田の隅に孤独は佇みて親しきわれの呼ぶ声を待つ
白きゆり手折る微々たるゆびさきの力でわれをあやむるおまえ
君が代をふたりで唄うさつまいも甘き田舎の夏の縁側
....
よちよちとあどけなき手に握られた小菊の束はあさつゆに濡れ
街かどに伽羅のかほりの漂ひて白き日傘に蝉時雨のふる
いま何処におはしますやら彼の人の辿るゆくへは菩薩か修羅か
....
マリアンヌあなたが眠る七月にあなたが強く響くのを聴く
マリアンヌ七月の原をふりかえり星の海を見つめつづける
マリアンヌ石壁を越えあなたへと滴のような声がしたたる ....
君恋し改札口に佇めば嘘つきの空闇に広がり
この街のいつわり愛は面はゆく胸元揺れてなほ移ろえば
みおを引き声のまにまに小舟ゆき行き交う人の波打ち際に
漂いて水面に朽ちた古木 ....
カブトムシちゃん
にこっと笑って
ぼくのこと
好き
って言って
くれるのかい
0と1でオレオをあらわす方法は010か000か
夕焼けに空のジャムびん投げつけてあつめてるのよ このアイシャドウ
よく舐めて→出てきたものを→腐らせる→ヨーグルトにはならないのかな ....
骸骨がブラブラ廊下歩いてく音楽室の鍵は壊れた
理科室の匂い取れない制服に誰かの刻印深く押される
日食を見るため屋上集まった魔女が湧いてる魔女が湧いてる
チャ ....
口吸えば愛は永久にと君は言ひ嘘の眼差し思ひつく間に
タバコ消し苛つく仕草あざとくて値踏みされたか愛の深さを
出ようかと言ふきみの髪かく仕草それでも想ふきみの優しさ
街はま ....
ニ日酔い眠れぬ朝に大あくびホテルよりいずる朝日のなかで
何故に外したネクタイ風にのせ一心不乱にバット振るのか
振りぬいたバットの先に君がいて微笑みの向う打球飛ぶ
乾いた音ひとつふたつ ....
カリフォルニアオレンジジュースと勝負するこの恋からは決して逃げない
ここで飲むビールもいいねと君が言う上空強風離陸見合わせ
風鈴が止まってしまうほど酔ったあなたとのお酒辛く ....
枯れた花に心奪われて立ち止まる あの時の君の掠れた笑い声
キスが下手なわけじゃないんだ 本当は君の唇が苦手なだけ
クラマーが向こうへ渡した細麺が途中で白地に置かれてしまう
轍からシド・サクソンを掘り出してポンプ修理が午後までになる
トイバーの潜り込む穴が増えすぎて逆に迷えばつま先伸びる
紫で曇っ ....
定型に望みを賭ける
形なきものにかたちを与えるように
カメラ無し三脚立てて五歩下がり
瞼が切り取る秋の夕暮れ
君のこと好きで好きで気が狂いそう
君の字に宿る君の ....
エジプトに眠る少年少女らの夢であるかもこの世のすべて
着物から覗くあなたの白い脚 幽体離脱の感覚を知る
水色の街へと渡る鉄橋の錆びた思い出ながれゆく河
....
作中の 妙に気になる人がいて あっと赤面 君に似ている
憎しみを憎めぬ己に目をつむり走りつづける霧の日の朝
手をつなぐふたつの季節の境いめのついばむ鳥さえいない花の実
何もかも光も土も不確かな滝のように流れるふち ....
風も木も滅びゆくときわれもまた等しく愛に抱かれて過ぎよ
降りしきる雨でおまえの声は途切 れ遠い異国である公衆電話
たった今、落ちた花びらだけ見えたった今見えなくなったただ風 ....
まどろみの中で貴方の去る気配感じてみぢかき夜を恨みぬ
白肌のうるおう術も知らぬまま落ち逝く沙羅の姿さやけし
雨の矢に毒を塗りたし恋ごころ睡蓮泣きて梅雨雲を呼ぶ
星合ひの前夜に胸の ....
「自分は?」と聞くのが恐くて 孤独ってあんまり美味しくないの知ってて
矛盾って何だったっけこの問いに答えるための言い訳だっけ
切り裂かれる桃から見たらまっ白な世界の広さにや ....
好奇心ひろげて崖から飛び立てば ああ、こんなにも太陽のせい
幾たびも安易な夜を貪ってぼくら獣のように純粋
僕たちはすでにレッドを飛び越えて蒸発してゆく抱擁のあと
妊娠をし ....
亡霊ときみの名付けし少年の漕ぎしブランコ揺れている初夏
遠ざかる白い小舟の行く先を流れる水や風に聞く午後
紫陽花を抱きしめているパレットにきみの瞳の色を混ぜつつ
防波堤越 ....
ビー玉の模様を見つめ問いかえす今日の天気は晴れだっけ
ため息の数だけ幸せ逃げるよと言われ思わずため息ついて
新宿の喫茶店から外眺め忘れものを忘れてる
手についたドクダミのにおい汗の色 ....
夢だけは有彩色にしたいから目を閉じるまで映すブルーナ
鮮やかにうねる希望は透明の玉に吸われて転がっていく
背表紙を並べて虹をつくるからも一度君の本を借してよ
pHで変わるんだよと言う ....
思い出の森をさまよう僕はもう少年時代の歌詞から遠い
おにぎりの形している山登る今はまだまだ海苔の真ん中
紫陽花に紋白蝶の眠る午後わたしが汚れているのが解る
花粉から誘われ ....
忘れたよ 待ち合わせてた 花水木
やさしい声も あなたのキスも
覚えてる? 笑ってくれた あなたのやさしさ
涙も枯れた うつむくわたし
すきだった すき ....
天井に描くイメージ
理想の光は射さないようで
私が追い求めている光
手を伸ばせば届く場所にあれば
こんな思いもしないのに
ただ単に 必死になって さがしてる
それだけなんだ きっと明日も
夜を飛ぶサーチライトをUFOと信じる子には光るシールを
映写機に撃ち落とされた銀幕の穴の向こうの月が綺麗だ
始発にて人気女優のクローンのような女と飛行場まで
新品のアメリカ製のス ....
憧れのシャロン・ストーンのポスターの鼻のところに画鋲が二つ
七月の炎天下での朝礼は戦争映画の軍隊のよう
摩訶不思議ニコラス・ケイジと担任は同じハゲでもこんなに違う
汗だくの機材 ....
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