闇に浮かぶ朧ろの月は
僕の心を開いてくれる。
それはどこまでも優しく。
陸一つ見えない大海原に浮かぶ船からの眺めは
僕の心を不安にさせる。
それはとてつもなく恐ろしい。
僕はどこに ....
名前もつけずに飼っている
その存在は大切すぎて
呼べないのに抱きしめている
離れるのがこわい
いつかいなくなる
短い命のあたたかさを
忘れるぐらい冷たい雨に
ずっと濡れていた
....
日出ずる国から
新しい太陽が打ち上げられる
球形状に落ちてくる
光のドームを合図に
地中から飛び出す
過去を捨てた子供たち
顔を洗って洗面台に向き直る
その間にも子供たち ....
未明からカラス達が鳴き騒ぐ
燃えるごみの日
電力を享楽する都会 まして貪欲な鳥達に
夜盲は無縁なのだろう
ゥアー ゥアー
アー アー
グオッグオッ オッオッ
アガ アガ グァー
多彩な ....
肉体を失われた
魂だけの灰色の世界
この灰は藁か 炭か…
己の灰かもしれない
やわらかな 温かい 灰の中より
生まれ変わる 不死鳥よ
魂が肉体と ....
悲しくも切なくも 一人では寂しすぎるから
獣の私は人になりたいと…
それこそ 人という幻影を追うのです
異国の風が運んできた
ふわりふわふわ ゆらりゆらゆら 風船球
月に照らされ 陽を浴びて 雨にそぼ降る 風船球
暑い陽射しを木漏れ日に 冷たい雨を心地好く
自在に自由に 七 ....
■1
こころを見られるのが
恥ずかしくなった
だからなんとか隠そうとして
まわりに壁を作っていたら
こころのやつ
どんどん どんどん
膨らんでいって
壁は
....
美しい 庭
自分を見つめ直すための 庭
幾千枚の 緑の葉
針刺す布
手から 落ちて
ただ そこにある庭を 眺めている
季節は めまぐるしく動き
今 また
再生の春が ....
自分の事しか見ていないようで
相手の事も
見てるんだよね ちゃんと
きみは高嶺の花だ、なんて
冗談でも
言ってほしくなかったよ
身を削るようにして
生きてきたから
私の
....
なんかとどきたくて
メールをしてしまった
たのしかったことを
ことばにするのはためらわれた
だからさびしくなって
ぼくはとどきたくなったんだ
峡谷を越えると
静かな瓦屋根の風景だった
懐かしい味噌汁の匂いがした
ああ、そうか
もう冬になるんだ
木が無口だ
迷路のような路地裏を抜けると
君の家がある
赤い屋根の洋館で
君はピ ....
今日はもうまじに肋骨が全部内側に折れまがり突き刺さった状態で
そのまま一生生きていく
みたいなパニックのなかにあって
たすけを
ミクシーにもとめてみたり
バックヤードですごい泣いて ....
人を脅したり騙したり物を盗んだりして
ゼロハリバートンのアタッシュケースに現ナマを詰め込んで
北に向かう夜行列車に乗るイメージを抱いている
関東を抜けて東北を越えてもっと遠くへ
トンネルを抜け ....
彼と別れて
丁度10日がたった
やっぱり心は晴れなくて
何一つ変わらない毎日
わたしだけ
....
わたしを形成するもの
いつか土にかえるまで
静かなあなたの傍らに
言葉はなくても
生きていなくとも
あの日に戻れないから
わたしが朽ちるとき
あなたを思い出したい
ひとり酒は 心をさます
今宵だけ つきあってあげる
あたいの温もり すこしあげる
よっつ並んだヨットの四番目って
ふざけてあなたは教えたの
私たちの乗るそれは
秋の光りにぴんぴん尖がって
海からたちあがってみえました
大橋がみえる展望台へ続く山道を登る
山頂まで後1 ....
私を愛する{ルビ瞬間=とき}
一滴の涙はあなたの頬を伝い
ラファエルの描いた
天使になる
腹実る夕暮れと
秋に焼かれる日は
何枚かに下ろされる日です
それは何でもない日のことらしいです
南下してきた陳列を
剥ぎ取ってしまえば
口口に言う
あの子の脚は
絶妙なのだと
....
ある日僕は、偽善をした。
ちらほらと雪のぱらつく、浅草で。
*
ふたりの女を、愛しそうになっていた。
ふたつのあげまんを、雷門の近くで買った。
*
地下 ....
いつやって来るかも知らぬ
嵐を恐れたところで、始まらない。
夫婦というものは
四つの瞳でみつめたものを
二つの口で語りあい
四つの手を重ねて
一つの心で、祈るのです
....
大学のころ
ニュージーランドにひとり旅をした
レンタカーに寝泊まりし
ほんとテキトーに島を巡った
ときどき安宿にはいりシャワーを浴びた
クジラを見つめているとかいう
....
ズに乗ると
タタかれる。
相手にしてくれない。
凹んでいると
声を掛けてくれる。
元気な時に優しく
して欲しい!と思う。
やらぬよりやって負けよう
我人生。
言わぬより言って ....
ペンキの色が
紅いのは
あなたのせいだ
昨日の流れ星が
溢れそうな
盃にゆらゆら
揺れて
大伴黒主の姿が
見え隠れする
積恋雪関扉(ツモルコヒユキネセキノト)
紅いペンキを ....
文字化けカボチャ万聖節
黄昏のキングコング孤影
いいえあれは
彼は
蜜柑色のジャック・オランウータン
秋の木の葉色の森のひと
それに一人でもないようです
ジャック・オー・ランタン ....
金曜日ないし週末はカレー
と決めているひとも少なくありますまいが
うちは水曜日にポトフ
毎週すいとんをいれて
すいとんのフーガ
すいとんのエクトプラズム
すいとんのスィート
....
博士はデーターを解析して
ある法則性を見出した。
不自然な動き
その原因を突き止めた
博士は図と考察をまとめ
報告書を提出した。
友達には無理だと
笑われ侮辱された。
博士は金 ....
1
窓
表面積に
くちづけ
2
空が
墜落する
ポケットへと
3
ひたひたと
歩く
電信柱を
4
痛み
翼を ....
秋のイチョウ並木道
枯れ葉を踏む音が哀しい
でもこの音が好きだ
リズムが少しずつ元気をくれる
だから哀しさはあっても
寂しくはない
夏の命の抜け殻となってもなお
心に響く木々 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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