光満ちる波打ち際に
子供達のふざけ合う声が跳ね返っている
紫陽花がつづく坂道を振り返れば また眩しい
海の上を白金の波が幾重にも走る
潮臭い湿った日影で 老人たちは
灰色に窪んだ眼で ....
でんわはそうわきから細い細いくだをとおって
あなたのじゅわきにとどきます
そのくだが何万本もひつようとされていて
いろいろな人たちが仲良くなるたびに
せいふくを着たおじさんが
そ ....
激しい雨が降っていた
土曜の昼下がり
娘を塾に送る車中で
便意をもよおした
「お父さんお前の塾のトイレ、借りてもいいかな。」
「絶対ダメ、却下。きもい。」
年のせいなのか
若 ....
刺青を
くっきりと
しるす
誰にもみられない場所へ
一生消えない
宝物みたいな
罰だ
いつか
すみずみまで誰かの役に立ちたい
わたしが死んだのなら
必要な人に角膜をあげてくださ ....
塩
しょうゆ
みそ
ちゃんこ
キムチ
カレー
豆乳
水入れて昆布ひたして
カキの洗い方どうだっけ?
野菜は水から?
お魚お肉は沸騰してから?
春菊はすぐだから食べる直 ....
額を星型にくりぬいて
そういう風に生きていこうとしたのだ
垂直に突き立った時間を
半分で折り畳んだのも
注がれた水を飲まずに捨てたのも
それでも、あまり深刻になる必要はない ....
ふたつで1パックの太もも 紙コップのうすいコーヒーの温みで時間を計り からだをしめらせてうそをかくす たくさんのうそがドアーにはりついている そして地面が壊れはじめる 受け止められずに 受け流せずに ....
まず綱が切れる.物事は徐々に浮遊しはじめる.昨日はトースターの裏側からら行がごっそり見つかった.つぎに内部と外部がゆっくりと剥がれおちる.
たとえば、思うのは
そのちょうど中庸にいることは ....
辛い事なんて
なかったよ…
君と一緒に居て
辛いなぁと…
思ったことないよ…
君の悲しむ顔を
見てる時は辛くても
君の笑顔を見れば
すぐ良い思い出に
変わっていくんだ♪
....
賑やかな下町のポストの下で
猫がちょこんと座っている
薄汚れた野良猫だが
きっと手紙が無事届くよう
見守っているつもりかな
僕の手紙もあの娘に届け
猫は僕がポストに投函するのを ....
目をつぶれば
素敵なあなたと会えるのかな
誰にも邪魔されず
あなたのそばにいられるかな
鏡の前にいる私
………醜い!
写真の中で微笑む私
………汚い!
生まれて ....
その夜の朗読会は
かなり文学的雰囲気に
満ちていた
高名な古今東西の詩人の
名前がバンバン飛び交う
あたしは・・・
この数年 詩集は買えど
ほとんど積読
欝は集中に ....
夜中浅い眠りのなかで
パチン》と《冷蔵庫の氷が割れた
朧気にまたひとつあたまの血管が切れたのか‥と思った 。
ひとりまた誰かが天国へ召されたのか‥
とも
思った 。
....
みかんはみていた
そのいちぶしじゅうを
いまでくつろぐ
かぞくたちを
だれもいない
いまであったことも
ぜんぶみていた
たべられるまでずっと
夜のトンネル徒歩徒歩 持ち物のガラスケース泥泥 走り去る言葉ちらちか
立ち止まる私
不純物ぽたぽた ガラスケースへ
ぶつかる言葉 ちらちか フラッシュ 目の前真白
砕けるケース ばらぱら ....
眠い思いで電車に乗って
どこに帰るというのだろう 僕は
橋を渡って そして
今日も 広い 川を越えていく
詩を書こうと思ったのは10年前のこと
僕にとっての詩は何でもなかった
....
運命は変えられる。
宿命は変えられないという。
本当にそうなのだろうか?
宿命って何だ?
生まれながらに背負っているもの?
この体内に染み込んでいるもの?
体を切り刻み血を全て入れ替え ....
無言劇なのだと
目の前に突きつけられる
その舞踏の力は
日々の鍛錬の果実
伝わってくるのは
言葉になれずに
ザワザワと蠢く
エモーショナルな情動
要るものと要らないもの
では ....
冷えた血は黒いのだ
おれの凍結した暗がりにしがみつく、名も知らぬ男の死にざま、光のない時間の、光のない死にざま…残されたものの中におまえの真意を探した、しかし
そこにあるものはおぼ ....
死にたい、また、死んではいけない、と自分の体に傷をつけてるが、結局は死ぬ勇気がないんだ。
わかるかい?
行為的にはすぐ死ねるのに、精神的にはなかなか死ねないんだ。
その矛盾に僕は馬鹿のような悩ん ....
天から星が降ってくる。
杞憂の憂い
鬼が笑う。
今日を生きる。
星は流れ
月日は経ち
年を取る。
毎日精一杯
苦しい
ギブアップ
日が悪い
出直そう
哀しい破片がばらばらと、街には落ちて
いるのです。涙の如くきらきらと、冷た
い路面に光るのです。{ルビ理由=わけ}も無くあの日
地上に産み落とされた、みなし児達の星
屑です。羊飼いの面影で夜 ....
{引用=
吸収されるべき衝撃、持たずに
そのままの姿で
やってくる、
点滅するかのような
血の国境線
形を持たない原型で
やってくる、
茜色よりも
深く淡い
夕 ....
色使いが上手じゃないし
ぬると濃くなり はげると驚く
でも 素ッピンというわけにもいかず
無駄にタップリとクリームをつけて
ちまちまとリップなどで装い
他人様にはコードネームのような
....
明日は晴れそうだ
と、あなたは言った。
この世界の終わりの日に。
夏 稲は半可通の青空に憧れ
精一杯の背伸びをする
間近にある 黄金色の向日葵は糾弾の対象
秋 成熟した青空は遥かに高く遠くなり
稲は内々に埋まらぬ空隙を抱えながら
頭を垂れて収穫を ....
ようじもないのに
ころがっていく
さかみちを
みかんが
さかみちの
はてのはてまで
それが
ようじであるかのように
晴れ渡った空は苦手だ
太陽の光は
あまりに眩過ぎて
澄み切った空は苦手だ
透明な空気は
あまりに熱過ぎて
しとしとと静かに
雨降る夜が好きだ
シンとした世界に
私だけがただ一 ....
あなたのために心を込めました
とあったので
いったいどこに心があるのかしらん
と包装紙を乱暴にはがしながら
じろじろとみてみました
まさか包装紙の裏に
心と印刷されているなんて
おも ....
わたし
というのは
ようするに泡だったようにおもいます
電波塔を模した指先には
噛まれた跡があって
手紙を書くたびにそれを思い出すけど
……だって、きずがあるのです
信号は青 ....
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