にやけて
僕の話を聞きながら
ナプキンの
端を折る君の指
赤く塗られた爪が
見えない世界を
静かにさ迷う
キスをしたんだ
責任は取るよ
空の狭間
雲が途切れた辺りから
手を伸 ....
雪が降ってくるのです
音もなく 羽毛のように
やわらかく 花片のように
雪が降ってくるのです
見えない雪がすべてを包んで
私を埋めてゆく 冬の森
ごらんなさい
遠くから蹄が駆けて ....
惹かれるのだ
透明な膜を隔てて
七本目の指が朽ちて落ちた
....
哀しむことができること自体
充分な贅沢なんだ
涙が流せるなんて
乾き切ってしまえばそれすら出来ずに
哀しみに身を浸して
今日は涙の海に沈もう
古代の骨達は声を上げることもせず
唯待っ ....
待つ心は
次第に凍ってゆきました
次に覚めたら
乾いているでしょうか
ドライフラワーのみる夢は
草原の太陽
君の優しさ
脳梗塞で少し不自由になったお父さん
いつも笑顔を絶やさない明るいお母さん
産んでくれてありがとう
ずっと見守り支えてくれた皆様方
育ててくれてありがとう
周り ....
空が削られる
パラパラと降ってくる削りかすは
鉛筆のそれに似ている
積もることもなく
街の音を少しだけ消していく
人々は傘をさす
溶けていく空の断片を吸って
傘は成長を続ける ....
 
 
耳にイヤホンして
蛸が八本足で
街を歩いている
目をこすって
もう一度見たけれど
火星人ではなかった
公園の鳩も
イヤホンしてる
進化したのだろ ....
風は 何をするのだろうと 見つめていた
風は そこで 言葉もないまま 流れていく
カラフルな 色の ビーチパラソルが 回る
いくつもの 色を あたりに ちらばせながら
水色の夢
イルカと 戯れる 夕暮れ
僕はいつも君の方向に
向かっていっては
蒸発してしまう
やだなぁ
なんて薄っぺらいんだろう
薄っぺらいからだよ
蒸発してもすぐにまた
ここにいるんだ
僕はいつも気管支に
空気みた ....
むかし、(そう、わたしはもう「むかし」という言葉が使えるようになった)
大事な約束をひとつした
わたしは高校生だった
期末テストの英語の点数を
その頃付き合っていた人と競った
数点差でわたし ....
静かに、静かに耳をすますと
身体の奥から霧笛が聞こえる
いったいどこから聞こえてくるのか
僕はどこにいるんだ
朝の通勤電車に今日も乗り込む
見慣れた顔が椅子に並ぶ
少し曇った空の下
....
.
三日続いた吹雪が上がり谷筋に三角の青い空
けものたちの暖かな匂いを捜しに行った
うずたかく吹き溜{ルビ=だ}まった雪はまだ乾い
て柔らかい今朝空から降りてきた天使の膚{ルビ=はだ}
....
シロカニペランラン金の盞
コンカニペランラン銀の台
いつからこの国に咲いていたのか君たち
室町の頃に記録があったというのは聞いたけど
数百年前からか
では数千年前には
数万年前には ....
僕は正装してそこへ向かい
ドアの前に立ったのだけど
鍵穴から嘘が見えたので
そのまま部屋を通り過ぎ
隣の部屋で服を脱いで
行きずりの女と一晩過ごし
手紙も一切残さずに
あなたのもとを去っ ....
人に頭を下げて
人が頭を下げる
自分が喜び
人が喜んでくれる。
愛なんてちっぽけな
もので無い
想いが地球を変えてゆく
誰もが幸せを願っている。
持てない俺は
助けてくれる
....
記憶と思考の距離はとても近く
まるで月と太陽のように惹かれあい
影響を与えている
重力のように
忘れたい記憶は忘れられるのかな?
一つを忘れるたびに 忘れようとするたびに ....
月のしたに金星がきてる
ぼくらは夏を思い出す
満月と金星の饗宴に
招かれていたのは
なぜにぼくらだけだった
風邪ひくなよ、冬の窓にはカーテンしろよな!
オレだけにこ ....
静かに静かに
忍び寄るわたしの足音は
獲物を仕留めるライオンの響きよ
アイムウォッチングユー
アイムウォッチングユー
いつまでも
どこまでも
パンティの中の手の動きを凝視する
公園の出 ....
伝統の中で
裏切りから始まった20年は
三日天下のようなもの
暫く触らずほっておけば
後世に検体の価値を成す
パクリーマンは
自爆連発のネズミ花火のようで
中国の祭典かと思わされ ....
自分に負けない
ボウリング師匠からの教え
自分に負けたら何にも勝てない
忘れていた言葉を思い出させてくれた
私が私に戻るのは
私自身にかかっている
....
静かに降る雨
無音の世界
私の心は無限に拡散し
静かな無へと吸われゆく
私の胸の熱情は
昏い黒の空に呑まれ
冷たい残酷が身体を犯す
忌わしきは
鉄の教条が支配するこの世界
....
嫌いなことだけはっきり言える
なのにすきがわからない
私のすきはどこですか
朝日が当たっているところ
ほのかな温もり 愛ですか
ききたい君がいないので
私は空をあおぎます
夕日が ....
嘘を
重ねてゆくとホントウになります
嘘を
ついてゆくと少し苦しい
嘘を
つかねばならないと嘘をつきます
嘘を
つくと楽になります
ホントは嫌いだから
嘘をつくのです
ホントに ....
こんなに悲しい帰り道が
蛇行しながら現実までのびている
黒く長いそれを
私は切なくなりながら
ひたすら歩く
歩く
白銀の丘陵に連れていってくれた
未完成な公園に踏み固められ出来た ....
誰の言葉もなかったとき
思う私の心は 何だろうと
思いの中で 交錯する
考えている 私は
漆黒の 暗闇の中だった
はき出す思いは 無だ
虹を見たのは いつのことだったか
鎧を ....
波が打ち寄せる
冬の海岸では、夏の抜け殻が永遠のようだ
水平線の彼方に摩天楼が広がる
闇夜を切り裂くネオンの宝石箱だ
名も知らぬ一輪の花に
そよ風が吹いている
揺れるその余韻に ....
灰は「降り出す」と私を脅した
薄く淡くガーゼのように
「口を窒息させる」と私を脅した
溶け出せば
雪解け水のようになり
末端までも「窒息させる」と脅した
そんな
脅しも注意深く見れば
....
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