両端から両端へこぼれる
曲線や
歪み
音や温度
どこへでもゆく
手のひらの斜度
細いもの 丸いもの
煙のち羽
光のち水
絨毯の上の恐龍と
黒 ....
扉の手前で
踵と
爪先が
転ばぬ靴に
しっかりと
収まっていることを
確かめる。
右手で押した
扉が
ばたんと
閉じて、
今日 ....
電柱の傍らに
人が立っていた
面接官、と書かれた名札を
首からぶら下げて
前を通り過ぎようとすると
採用です
そう告げられた
面接官は去り
替わりに名札をぶら下げて ....
描く対象は
何だっていい
重要なのは色
色の
組み合わせ
鮮やかさ
描かれた形あるものは
描く契機に過ぎない
重要なのは色
色の
組み合わせ
鮮やかさ
小さな枠のなかで ....
サクラを観ない年がこの歳になってやってくるとは思ってもみなかった。
確かにサクラは咲いている。が、サクラの中で酔うことなく、風景の一つとしてのサクラ花。淡いピンクの染みぽつり。ぽつりぽつりの悲し ....
階段の灯りをLED電球に交換した
ちょっと薄暗いけど
四万時間の寿命だという
居間から二階の寝室まで
三十秒あれば昇りきるとして
電卓をたたいてみた
五十年は切れることはなかった
ぼ ....
抱かれたくない人だった
反吐が出るような人だった
シラフだったら
絶対ムリな人だった
体重は0.1トン超
この気温なのに汗だく
恋人同士に見られたら
ちょっとやってらんない
やっぱり忘 ....
底ふかい
ながれる霧の
亡失のよあけに
サインのかげりがうかびあがると
ゑづは
狂いはじめ
つよくあしでまといの舌苔
怪訝と
したたりで
烏合を吐きだすつぶてに
そまる
....
人称はひとりぼっちで夢見る
ケーキナイフ、反復して、二等分の春、
ささやかなものだけを集めながら、
痩せていくのを望んでいる
空腹は僕に似つかわしい 欲しがりな僕に
もう欲しがらない(で ....
木々や林や大木が
海が足元が その鉛色のジャングル地帯や
腕や遠景や丸窓の彼方燃え上がるや
地草、枯れ果てるや
種子膨らみが
空を持ち上げる白い大 ....
きみの
左の胸に
腕を差しこみ
ゆっくり引きだすと
手のひらで
金魚がぴちゃぴちゃ跳ねていた
鉢も
水もないので
戻そうとしたけ ....
自分も被災したのに
なぜ人にやさしくできるのだろう
お風呂屋さんは
入湯料を半額にしている
夕べは無料になっていた
だれかが十万円を寄付したからといっていた
なぜ被災者が被災者にやさし ....
自分が住む街の
ふぞろいな街並みを
見下ろす小高い丘で
今日の命が尽きる時を
まんじりともせずに
見つめるのが日課
そうやってもう
数え切れないくらいの
今日を見送り
....
なにもない
なにも
ここには、なにもない
俺はただ
生きている
すべては
無に帰した
そして
希望だけが
残る
回り続けては無くしてしまった
山手線に乗っている だけど 流れて行くことに
場所のないことを理解させられた気がした
かつて知識にしてきたものを考えることもなく
鼓動が鳴っていた そ ....
なにを言ったって
なにをしたって
いーぜ
そんなことはどーでもいい
誰といたって
時間がたって
みれば
あんなやつはどーでもいい
って思うよ
思うよだいたい
青い空を歩くん ....
窓から吹き込んだ風が温かくて
ぼんやり
春なんだと思った
「愛されない」というレッテルを
自ら貼ってる。
それを、自分で剥がそう。
何度も見る 夢の中で私は
こんな家で1日を過ごしたのです
赤色の庭で朝陽を浴びて
青色の屋根で北風に揺られ
黄色の窓に自分を映し
白色のドアを静かに閉めて
黒色 ....
みぎをむけば
まちがある
ひだりをむけば
はたけがある
そのまんなかを
あるいていく
まちでも
はたけでもない
まっすぐな
そのみちを
かなり笑って消えたがる 揺さぶられる白い朝
あんなに狭い空はもう どこか彼方へいってしまった
約束を破った搭乗券は 僕の尻尾を掴む
本当ならここにいてはいけない いていいはずがない
伏 ....
変化には変化で対応相応に反応されちゃ私じゃあいらない子
右往左往で直進のように迷走してラビリンスな脳はno言えない
そんな癒えない私を優しく掬ってだって眼孔も飛び出した好奇心だもん
....
ゆるやかな住宅地、カーブに沿って咲いているひなげしの頭をひとつずつ摘みながら目の前を通り過ぎる乳母車を押した女に俺は尋ねる「俺は誰だ」ひなげしまみれの女は重たいまぶたをぴくぴくさせながら言う「知らない ....
水底に
うつしとった光の波紋
桜が散って
いま 夏が目覚める
私の想いは春と逝き
ただ水底に沈むばかり
きみのはちみついろを
ゆびとくちびるで
しりたかった
あじわうなんてこと
あのひのぼくたちに
できなかったんだ
よるはさびしい
うまれつきだけれど
もうならないでんわ
さよなら
う ....
薄紙を
剥がすみたいに
ほんのりと
春が来ました
川沿いの桜は
もう
ほとんどが散り終えて
ラブホ通りの
車道を埋める
カッターシャツのお兄さん
二人がかりで
お掃除
....
生きろ と言う
なんで?と訊かれても
生きろ と言う
苦しみも知らず
他の言葉は叶わず
生きよう とさせる
差別と偏見の中に
人の気持ちも理解せず
仮想絶対幸福事実を
掲げ、人を無視する。
意見を聞かない。
自分は正しいと思っている。
自分は天才だと思っている。
人は馬鹿であり、男が嫌い。 ....
酒、煙草、ギャンブル
一切しない。
スポーツ、レク、会話
殆んど無い。
勉強はよくする
料理大好き
仕事もよくする
作詩大好き
音楽よく聞く
贈り物よくする
手紙よく書く
....
地獄の果てに
こんにちは
天国を夢に見て
落ちてゆく
毎日働き
毎日寝て
毎日遊ばず
時間と歩む
破滅へのゴールドラッシュ
死んだ時に手にする対価
浮世の苦悩
浄土の快楽 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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