夜の澄んだ空気にあてられ
街を歩いて湖畔に向かった
ざわめく気持ちに呑まれながら
歩みはただ疾さを増して
静寂の水面が鏡となる
自分の姿をそこに映して
湖島の闇 ....
飛び散った
ルーズリーフみたいに
元には
戻れない
さよならは突然
風を集めてしまうから
あなたの匂いを
消していくのかな
私のマフラーを
食べてしまう夜に
与えられた帰り ....
酔いの拷問と円形の深呼吸を伝達している
【Magna.】
遺伝病流星群はもうどこにもしゃがれて、
星のまたたきは幾つ数えてもなくしやしない。
有頂天の国道を導入する道すがら ....
スルーするにも細すぎる道
手前勝手の言い草に辟易ス
いっそ通行禁止の立て札で
事前に知らせてくれまいか
この明日の世の中は
ありとあらゆる可能性が
満ち溢れているにしても
主張ば ....
「弦楽四重奏をついうっかり
公園のベンチの上に置き忘れてしまいました
どなたかに拾われてしまったのなら
諦めて下さいな」
銀杏の葉っぱの黄色い成分と
手編みの夕陽を丁寧に織り込んだ
ニ ....
手編みメンズニットの本も、手作りウェディングドレスの本も
売り払った40の秋
一と他が響きあう
秋晴れの空に
金木犀の香は舞い上がり
匂い立つ大気の遥か彼方
宙からとめどもなく溢れ流れ出る
黄金の欠片、降って来る
響きあう一と他は
漂うような旋 ....
辛い事を楽しいと言い
弱っている事を容易だと のたまい
疲れているのに 元気であるかのように立ち振る舞う
そうだ プライドだ
こんなのがプライド?
こんなのって 自分で言ってどうすん ....
染み出した
樹液が
昨日の記憶
おしこみにくるの
おしいれ
なんかじゃないのに
しまうとこ
間違えてない?
トンデモナイ!
ここはBRAIN
もしかして
方向音痴?
か ....
「何をしているのです? わたしは、あなた方をエランドル様へと、
引き合わせます……」オーマルは、一層低い声で、彼らへと通知した。
「お前の目論見は……分かるつもりだ。しかし……」
アイソニアの ....
「さて、あなた方をお導きいたしましょう。エランドル様の元へ……」
人間体に戻ったオーマルが言った。しかし、アイソニアの騎士とヨランとは無言である。
「あなた方の心は承知いたしました。ですが……、
....
「分かった。エランドル様に会わせよう。
もうしばらく待つが良い。オーマルが汝らを案内しよう」
ライディンゲルの、それは急な変化だった。そこには、
エランドルという人間の秘密が隠されているようだ ....
○「旅」
旅に出ると
1日が長く感じられる
○「旅」
旅に出かけるということは
無数の安全の輪をくぐるようなものである
○「山小屋」
久しぶりに山小屋に泊まった
隣のシニアたち ....
紅葉シーズンの登山口に最も近い駐車場は
予想通り満車であった
それでも僕は諦めきれずに駐車場の中へ入っていったところ
偶然にも一台佐賀ナンバーの車が出るよと
合図してくれた
ラッキーだった! ....
脱炭素の前に
脱短気でしょう
気が短いと熱量があがり
二酸化炭素排出量が増える
地球環境を救うなら
人間環境から
わたしに翼はなく
抱きとめる重さもない
とどかない深部の火傷
すでにあなたの一部
癒そうと濡らしても
濡らしても
銀色の天気雨 きみは
嬉しくて泣いているのか
悲し ....
シオン、
って星の砂を
ひと握りでいい、
この胸にかけて欲しいのです
だって、
歌をうたいたいからです
歌を、
うたいたいわけがあるからです
きっと、
梅 ....
ずっとは続かない
この音楽も
あのため息も
時に染み込む
風の匂いや
夕焼けの橙
着古したパーカーに
ずっとは続かないのだ
そのいたみも
かの光も
どこにも行けない
....
僕は知らない転ばない
歩き方とか光る夜
潜った街にはトモシビが
雪が降るよに積もってる
眠れないから夜をゆく
気分は上がらずただ歩く
夜の街には堕天使や
....
こんなに長く
円安がつづくと
もし
ドル資産なんかを
持っていたら
それはまるで
ザクザクと金貨が出てくる
打ち出の小槌のようなもの
ドル資産の小槌を振れば
まるまる太っ ....
か細いベンチの上よ。ワタシは、朱に錆びて卑屈なほど風を透す。
ただそのうえで踊る枯れ草の華麗なころを想う。
永遠の晩秋を胸に点し尽くす。それだけの季節がまた現れはじめていた。
すきではない 待ち ....
焼け焦げた女性器から
こぼれる
白とか赤を
胸いっぱいに
吸い込み、
わたしの人を愛する心とか
浅はかな打算とか、
全部見透かされた気がして
とてもとても嬉しかった ....
独りの魂の
高い壁が
立ち上がる
青を含み
空は曇天
渦を巻き
唸っている、
叫んでいる、
糸杉は蒼白く戦慄き
野性の風が吹き荒れ
灼熱の太陽、消える星
....
コンサートの演目が残り少ないころにぼくは生まれた
終電の網棚にある週刊誌ほどには世間をしらずに
世の中にはどれだけの情報量が飛び交っているのだろう
量子コンピューターの時代に8ビットの
演 ....
その国が日本でも地球の反対側でも
病院でも監獄でも家が無くてもあっても
家族が殺されていても不審者の家族でも
寝たきりの家族がいても
もう生きてなくても
まだ生きてても
誕生日おめでとう
....
あらゆる場所に
あらゆる匂いがある
街を歩いている時
感じた匂い
以前何処かで感じた匂い
一気に映像化されて
その頃がリアルに蘇る
良い匂いもあれば
悪い匂いもある
思い ....
外は寒いよ
凍りつく
あなたは
大変だったろう
その命燃やし
未だ二十四
どこにいる?
何処に居る?
)オマエは七階から飛び降りて
)砂漠の棺で陶然と
)いつも夜更けに ....
あなたについて考えた
雲について考えていた
空について
青について
海はいいなあ
全部忘れて
全部覚えている
いつでも赤ん坊で
いつでも老人だ
親愛なる
深海魚たち
きみらにすべ ....
スイレンの
花びらそよぐ細い声
夜を徹してなくひとのこえ
残りゆく
季節の色にいまだけは
むらさきいろに染まれ黄昏
まっすぐに
真っ赤な薔薇を好きと云う
ほどの豪奢なこころ ....
「汝が拒絶するのであれば、それも良い。だが、
それでは、虹の魔法石を与えることはできない。絶対にだ」
「それは、困ります。わたしどもはなんとしても、
エインスベル様を救わねばならないのです… ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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