空
高く
立ち昇る
この間は
楽しかったよ
おみやげ
喜んでくれて
本当に嬉しかった
空
半ば
薄れゆく
母さんから
あのネックレス
少し前に貰ったんだ
つけて ....
何もない夏休みが始まる
何も起こらないし
学校ももう辞めちまった
僕はニート この世の敗残者
家で一人で音楽造っている
外からは蝉の鳴き声が聞こえる
何もない夏休みが始まる
僕はニート ....
青いカラスがスパンコールをふりまく正午
哲学的な墓標がひとつかき消される
なにものも振り向かない
なにものも帰らない
卵殻めいた夜の翼を遥か彼方に望み
ガラスの帆船は破壊される
量子論的な ....
馬鹿と呼ばれて
夫は酒瓶を叩きつけ
妻はヒステリックに叫んだ
馬鹿と呼ばれて
有名人は会見を開き
一般人は参考書を買いに走った
....
遠い昔の縄文の
汚物の塚を保存する
歴史保存の尊さか
ヒマラヤ杉に隠された
世界規模の気候変動
遮光土器は本当に
差し込む闇が横一線
土塊(つちくれ)の中から捻り(ひねり)出 ....
咲いてた 道のすみっこで
少しだけ みれた
ひまわり 笑っていた
わたしを わらっていた
夏がきてるよ 何してんのって
ひまわ ....
空白にかえっていた
天使のことばが
一文字が
けむりがしみる、瞼を
とじると、裏側に
引っついていた
教会にいく日曜日に
父さんからくすねて
おいた煙草に火をつけた
「ぼくはあな ....
いつかのビデオカセットテープを
君が夢で見ていた
くだらないたわいない歌を
酔っ払って陽気になった
調子っぱずれで
何これ?ww
何言ってんのかわかんねえww
おまえ、よだれwwww ....
空の横顔を
私たちはながめている
空はいそいでいるから
いつだって横顔
髪がさらさら雲になり
息がたなびく風になり
通りすぎたあとは
しっとりと夜になる
なにも言わぬ横顔の ....
133メートルの高さから毎秒1トンの水が落下する那智の滝。その天水が流れ込む海のあたりに温泉がある。
太平洋に向かって大きな口を開けた洞窟の風呂。忘帰洞という名前がついている。
目の前の岩礁で砕け ....
ホッチキスでそこかしこ、ぜんぶ
とめてしまって
空気穴だけ用意して
わたしの世界はありました
かまきりのたまごをみつけたんです
虫が嫌いなので水に沈めて
そうしてたまごは全滅してし ....
いつも生きていると
私は… 言葉もなく
ああ 良かった… 生まれてきて
そんなふうに… 私は 何故か
ぼんやりと そう思える
感謝や感動を感じる涙を、
僕は君にあげてるだろうか。
謝罪や恐怖を感じさせてる涙を、
僕は本当は見たくないんだ。
だけど、君はそっと涙を流すんだ。
僕に気付かれないように。
あ ....
ややもすれば返り血を浴びていた。返り血といったって、別段ぶっそうな話じゃなくて、たった今僕の目の前で弟が鼻血を出したのだ。鼻血にしてはなかなか見事なもので、僕の後ろの真っ白な壁が真っ赤に染まった。危う ....
減光の刹那から始まる気狂いをなだめる為の契約が必要、ショット・ガンが脳漿を撒き散らす幻想、不精の爪で肌を掻いて俺の身体は赤線だらけ、叫びを選択しない衝動は、そう、綿雪のように静 ....
ウォーターがスライドする
くねくねした勢いを拝借して
水が滴る只の男は
彼女のビキニごと
たわわな胸に飛び込めば、
たわわんとキャッチで
ヘルプしてもらう。
鯉に恋して滝を昇り
勢い竜 ....
教会にいく日曜日まで
まだ何日間かあった朝に
ぼくはゆびさきにひとつ
ひとつ、あなたに纏わる
ことばをつけて
黒目の上にのせていた
瞼の裏側に一文字だけ
引っついて、痛がゆく
なっ ....
七月
プルトニウムの夏
音の無い朝
人の無い街を
私が歩いているのだとすれば
青い大気の海底を
もはや足に濃い影伴れて
日輪は黄金の鏡を向けて
絶対無関心の触手をば ....
1.
己れ、にだけ
忠実であろうとした女の
左腕は今朝 彼等の海へと
絡みついたままもげ
その、断面からは黒く冷たい
叫びごえが鳴って
ロスタイムの合図とする
2.
....
考えすぎない
なんてできない
考えきる
こともできない
風みたいに
自由になりたい
なんて思ってるくせに
臆病者
風は
よく思われたい
なんて思ってない
見つめす ....
大きな石がゴロン
鹿威しの音
お茶でもどうですか?
カランと氷の音
学生が通る
8月までいるそうだ
やる気満々
若くていいね
隣の家の笑い声
風鈴の音
おじいちゃん家の
....
はらり ふらり と風の中をわいだめもなく歩きさまよいながら うんとこしょ とおもい腰を上げて 明日まで生き延びようと力をいれた
先はみえないほうがいい ましてや未来なんて
夢をみるのはいい
....
庭に咲く向日葵の陰で
雑種の犬が寝ている
鼻先に吹いた風は部屋に入り
指先や広げた時刻表の表面を涼しくして
再び外へと出ていく
真昼の駅、三等車に乗って
てんとうむしは出征 ....
雨があがり
低くたれこめる雨雲のあいだの
ぽっかりと開いた空に 高い雲がみえた
高い雲は季節をさきどりし
未来を映すように 夕映えに染まる
雨雲はいまをあらわし どこまでも地平の果てにひろが ....
ただ話をきいてほしいという
おそろしいことを
いわざるをえないのなら
かおをかえりみたならば
はだが
としとともに
うつくしさを
うしなう
すくいようのないものを
なんでも持っているひとっていいよね。
と、友人が言うので、
たしかにそうかもしれないけど、なんでも持っているひとを見たことがない。
と、返した。そうしたら、
あなたは、なんでも持っているじゃな ....
カタカタと鳴る
眠れない夜の四脚の貧乏ゆすり
床に喧嘩売って
チクチクと唸る
眠れない夜の二針の歯痛
壁にドリル打ちこんで
ザワザワと嘆く
眠れない夜のこんにゃく ....
今朝がた夏を刻み終えた男の全身を漂白してベランダに干したところだと云う
熟すことも腐ることもなく ただ 秋がくればカサカサと鳴るだろう
できることなら、血の匂いのしない図鑑をくれ 魚鱗 ....
ひとりじめする贅沢と
分け合える幸福
ナナ、ぼくたちは、
ひとりでは幸福になりにくいみたいだから
壁の白さに飽きたら
青空のしたに降りといで
ナナ、
世界は用意されて ....
身構えないで
かなしみは空のように
僕たちとともにある
あるときは透明に
あるときは責めるように
手放さないで
よろこびは風船のように
....
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