今日に限って 折傘忘れてスコール
タバコ屋の小さな軒先で身を寄せながら
雨粒を指で拾い 掌で{ルビ弄=もてあそ}んだ
店奥のシャイな婆さんは
アガリっぱなしの{ルビ緞帳=どんちょう}が下り ....
自分なら今日死んだって良い。
明日が来る約束なんかしていない。
生き急いでいたって良い。
只、笑っていたい。
本当はイツモ微笑んでいたい。
繰返しは愚の骨頂と言うならば、
アンタは ....
今夜も頭の中でパーティーが始まりだした。
煙草の匂いとアルコールの匂い。
フライングVの弦が1本切れた。
頭の中のパーティーは、しっちゃかめっちゃかなままなんだ。
フライングVの弦が、 ....
あのひとが少しだけ
救われますように
あのひとが少しだけ
苦しんでいるなら
ぼくは少しだけ君を知っていたから
ぼくは少しだけ悔しく思うことができたよ
少し 少しだけ む ....
こんなところに
ひっそりと輝いていた。
においたつような朝陽をうけて
いのちの糧だけを得て
これから先も静かに輝いて
消えていく。
子どもを迎えに行った車の中。
フロントガラスから見える夕やけ空。
ひとときの安らぎの時間。
帰り道。
今日あった いやなこと、いやな自分を
洗い流してくれる。
一度しか見ることのできない今日の夕やけのいろで。
ありのままでいいんだよと。
明日もがんばろっと。
地で眠り喰うかと思えば
鳥は空へ飛び込み
青々しい高みから
丸く形作られた眼光を
背骨が美しい私たちに
じっとりと向ける
その眼は私のそれと似て
真っすぐに輪を描く
土臭さを背負い ....
祖母の家で
祖母と話す
昔ながらの広い居間
たっぷりの朝日が射しこんでいる
通っている盆栽教室のことを
嬉々として話す
新しく入った若い女の ....
細く白髪も増えてくると (ほら)鬼がまたやって来る 。
皺だらけの手のひら
(負けちゃいなさい!)と (ほら) 鬼がまた つつく
カリフォルニアの青い空から裸の海にさよならをし ....
植え込みに隠された自転車をぼんやり眺めていた
ピカピカなのに捨てられているから
おもいはサドルに積もり
シーソーがかるいを弾く
まるで意味のないことを口走りたくなる
風になりたい、と ....
悪玉コレステロールが高めなのね
それに脂肪肝なの
高血圧でもあるわ
食事制限して
体重15kg落としたのに
何故か数値が変わらないの
それは毎夜あなたとの行為のせい
中2以来のあなた ....
堤を越えてひたひたと
毀れ出る
雪融けの水のように
当て所なく膨れ
拡散していく
春空
打ち仰げば
溢れ落ちる光の
飛び散る飛沫の
血潮に濡れた
はるけき ....
いいや、俺がピカソだ
お前がピカソなのか
そうだ オレこそがピカソなのだ
どうしてもピカソなのか
どうやらピカソなのだ
おまえは ピカソ化、そうなのか
....
自分で選んだ道なのに
とても けわしい
自分で作った壁なのに
とっても たかい
自分で描いた夢なのに
とても まぶしい
いつも どこかで
自分を信じているか ....
檻が有るから 開放感を得られる
生身だから 傷を感じられる
あたかも 当たり前のように
してやったりの 訳知り顔で 呟くけれど
実際に 川を渡った記憶が 有るかい
足の裏は 固いから ....
覚悟してたつもり は
覚悟できてませんでした。
四角い画面の中は
平和な愛と大人の人
16歳のクソガキには
少し近く、かなりとおいい
どこかいつもと違っ ....
深夜の営業車の中で
タバコを吸い尽くした日
君からの声
どこで自分を描けばいい
コンビニで雑誌を手に入れた
健康に生きることに
気を取られすぎるのは
健康によくないと聞いた
羽の生えた猫が夜には
町から町へ飛び交ってるって聞いた
手をつないで
なんども引っ張り上げて
そしてダイブは繰り返される
ブリッツの客を
全員ステージに上げたいようにすら見えた
記憶の終わり
爆音の終わり
世界はそうして静寂を取り戻す ....
観覧車が
左回りに
新しい青を曳く
真昼
女のかたちをした雲の
乳房の裏側あたりに
太陽がかくれて
鼓動している
馬鹿が微笑む
それは見事に
芸術品の様に
きらり美しく
馬鹿が微笑む
そんな馬鹿を羨む
微笑むのは苦手だ
いつだって苦手だ
何も感じられない
と言ってはみるが
表に出な ....
{画像=110721225828.jpg}
鯨にある指先(地上)の記憶のように
人間にも忘れてしまった記憶がある
それはsora(翼)の記憶
身体の奥にある翼(骨)の記憶を頼りに
背 ....
気持ちをコントロールできなくて
ぼくらはおかしくなるのではない
気持ちをコントロールしようとして
ぼくらはおかしくなってしまうのだ
いま喫茶店をでた
のこり少ない珈琲 ....
かぜはなぜ
ふいてるんだろう
しんぞうはなぜ
うごきつづけてるんだろう
ほしはなぜ
そのほしをちゅうしんに
わたしがいなくても
まわりつづけてきたんだろう
....
娘はプリキュアが好きだと言う
そんな娘と
「これは?」
「サンシャイン」などと答えて
レトルトカレーの空箱で会話をして
電子レンジがカレーを温める間だけの信頼を
獲得できるような気がして ....
....
桃のにおいの手が
空を混ぜて
はじまる
闇のなかを見つめ返す
まぶたの奥の水があり
ひとつの葉に隠されている
海岸と夜
手のありか
通り雨
....
スカイプの職業欄に
なんか
カタカナが
書いてあって
それが
職業らしい
という
ことが
あったとして
きのう
となりのせきの
から
侮蔑を
うけたことが
おもいだされ ....
ヒカリ満ち溢れる世界で
あなたと奏でる物語
口づけたら頁は恋色できらめく
七色の風になって駈けてゆく
大好きなあなたの元へ
街路樹の葉は熱い鼓動になって揺れる
辿り着いたら
空の腕で ....
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