魚屋に雪が降る
並んでいる電信柱たちは
パンのように沈黙する
台所の窓辺にサボテンを置いて
今日は何をして過ごそうか
外のアスファルトが
小さな音をたてる
きみの体温も静かに ....
生意気な時間がすぎて
冷静沈着が
鎧になって
ぼくはいつから
夢を見なくなったかなあ
昨日スナックで
好きな娘を
誰かが
誘ってた
彼女とはメルトモ
でも
ちっとも
....
「もしあたしがゾンビになったらどうする」
「うっかりちんこから食ってもらう、じゃあもしおれがゾンビになったら」
「ぶち殺す」
おまえの人生テクノポップ!おまえの人生チルアウト!おまえの人生ド ....
朝焼けに
一羽のかもめ
雨上がりの黒い砂
足跡がひとつ
ざらつく視界
限りなく打ち寄せる
あったことと
なかったことの
波打ち際
灰色の雲間から
淡い光が染み込んでくる
....
見えてくるものは伝説にちがいない
…死ね… と言われないのが何よりもつらかった
誰も彼もが煙りのなか幻と消えて
夜が遠く、淋しい季節には熱い珈琲がよく似合う
湖を見つめている
波はい ....
風通しのよい現場
ここからは池が見渡せて
石碑もある
ラジオ体操もある
小学校は半休
午後は快晴
資料館に人はなし
殺人もどこかのどか
井戸に霊落っことしたって
死ぬわけじゃあるまい
死ぬわけじゃない
彼女はおしゃべり
触れなば落ちん文月の月
「
世界で最初に本とよばれたものは紙の束ではなく、粘土でできた焼き物だった。渇いて固まった土のようなみすぼらしいものを想像してはならない。それは白くて半ばガラス化した陶磁器である。本という字がきざみ ....
泣きたいのなら雪の中
泣いていたいのなら氷の中
笑いたいなら拡声器の前
怖いだろ?
怖いだろ?
制御できない感情は怖いだろ?
言いようのない激情は怖いだろ?
じゃぁ、じゃぁさ
理不尽に振り上げられる手は?
無秩序に飛んでくる足は?
そして2時間ド ....
つぎ
ぼくのこと大好きなひとと
別れよう
そのひとが
ぼくのこと大好きなうちに
いなくても過ごせる練習をするんだ
そのひとは
ぼくになんどもすがるだろう
....
若者 とは
めいわくを掛ける ことである
わざわざ 悩まねばならぬ
わざわざ 泣かねばならぬ
わざわざ 憤らねばならぬ
わざわざ 遠回りせねばならぬ
わざわざ 大きな荷を背 ....
かわず
井の中 水の際
にんげん
地の上 大気の中
せまきにおごる
生の限界
未知の世界へ
思いをはせる心をもとう
眠っている
脳の部分をはたらかせ
もてる ....
....
内股のピエロが鼓笛隊を従えて軍歌を奏でる九月の終わり
空腹を満たせ とデモをする している
電柱のてっぺんでカラスまでもが歌っている
反対側で 空腹をごまかせ と公務員とレスラーが徒党を組んで立 ....
この砂浜で
風が砕ける
ばらばらと
この砂浜で
波も砕ける
ばらばらと
愛が終わる
心が終わる
未来が
忘れられてゆく
ばらばら ....
また空の底が抜けたから
3日間もバケツでぶちまけられるほどの
雨が続いて
大地に龍の輪郭を浮だたせてしまった
輪郭はうねり
橋や田や実りのはずだったところを
凝らされた丹精を
精力剤 ....
金色のドラえもんを夜の闇に葬り去る夏の日
もっと西の方では現実的な話が起きていた
太陽が
土やアスファルトなんかを
光でもって強引に温めていた
そして
うどん屋に立ち上る湯気
人々は ....
ほどいた
宝石のような言葉
苦笑いを含んだ
丸く
にじんだ
原点
私がなりたかったのは
あなたの一生
夜の電車が語る灯りが
微かな息遣いを照らし
....
猫のあしあと
声のあしおと
不便なみどりいろは
ゆびのあいだで
ねむるように
さわっている
君じゃないなら
もうだれでもいい
君じゃないんだ
だから
どうでもいいんだ
....
紐を結んだのは夜だったけれど
つい今朝方に結んだことにしてしまった。
一度、解いてから
もう一度、結び直してみてもよかったが
そうすると、やはり、わざとらしい。
結び目を記憶しておけ ....
寝れない夜は
眠たくない夜は
聴き飽きた音楽と
読み耽る文庫本
イメージのその先に
詩を書き留めた
一日が一瞬で
一年が遠い過去のこと
僕はいつになったら
君に届くのだろか
君を忘れるだろか
笑ってないと
君はらしくないと言う
笑っていると
僕は僕じゃないと言う
君の描くイメージで
思い出せなくなった
夜になると
くるくると私は
私の皮をむく
くるくる くるくる
はじまりまでゆくといきどまり
ちょうどいいところでとめたい
なのにとめどころがわからず
くるくる くるくる くる ....
何故なのだろう
私は一人で 今日も詩を書いている
詩はそこにあった
街角で、あの子に言うべき言葉もなく
私は書いている
きっと部屋で、笑顔を見ていた
今日も 渋谷で 私は服を買う
子 ....
わたしの喜びが
きりきりと痙攣する
ただ一滴で
あなたの
搾りだしたさよならのせいで
落下するさよなら、
道をゆく眼差し、
世界じゅう ....
きれいなあおいそらね
きみがそう漏らして
仰向けになったまま
ぼくにさよならした日から
どれくらいの凍えた昼と
背中合わせの温い夜を
ぼくはいったい通り抜けてきたのだろう
ベッド ....
インド料理のお座敷で
王様気分で料理を食べた
トマトのスープもほうれん草のスープも
オレンジ色したドレッシングのサラダ
マトンカレーにインドウィスキー
あれがあんなに
....
キューピー3分間クッキング
土曜日のお昼まえ
スイカとメロンのサンドウィッチ
植物みたいなあなたの食べ物
やさしい気持ちをまもりたかった
メルヘンひとつもまもれなかった
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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