私に微笑みかける
その表情から一転
黙々と詩集を読みふけるその引き締まった表情の中には
私には計り知れないほどの色々が渦巻いている
そこにあるのは
一人の今までの人生全て
あるいは一つ ....
古里の十年は
丸い石ころみたいに
旅にいざなわれた
山陰に五年もいたら
霧の病に取り付かれ
九州にもどったら
嘘のようにピンクの肌
ロマンスの七年を置き去りに
意気揚々と広 ....
赤い時間を舐めつくして
気がつけば愚鈍な夜だ
静脈に蓄積した日常が
腐った果汁飲料の様な
速度で管を滑りだす
時間差的な滑落の連続
連鎖
ひっくり返 ....
追いつけないからあきらめました
次の電車でも
同じとこ行くんだものね
償えないからあきらめました
あなたも私も
過ちだらけのヒトだものね
漂ってるみたいに流されて
自分も省みず
....
笑顔で毎日を過ごせば
良い事がある。
それを信じて
努力する。
くじけたって
いいじゃないか
負けたって
いいじゃないか
生きていればいい
息をするだけでいい。
食べるだけ ....
線路は続く
どこまでも
人生は続く
どこまでも
ワインを飲んで
考え事をして
明日のことを考える。
資料を集め
話す事を決める。
楽しいな
愉快だな
毎日が違う
イエス ....
上から目線の人が
教育の成果で
直ったってさ
良かったね。
俺は嫌な思いしたから
嫌いだけどね
支配に関しては
敏感なんだ
パワハラも大嫌い!
お陰で上司と大喧嘩
おまんま ....
熱の少ない太陽が顔を照らし
濃い色をした海が
波の音もせずにサヨリの群れを映す
バケツに汲んだ海に
人差指を入れて吸いあげて
塩の味を確かめるのが好きだった
いつもより濃い人差指が
....
ずっと思っていた
ひとはいつから大人になるか
靴のサイズが24cmになって
Mサイズの服が着れるようになって
高いところから世界を見た
あの日見つけた蝶の行く先は
どこだったん ....
ゆうがたという言葉が
雨をよけて
まもなく
やってくるので
部屋の掃除をしています
雨が降る
静かに そして激しく
ココロを揺らす雨音は
憂鬱なため息に似て
降り注ぐ雨は
私の涙を隠してくれた
我儘に生きていく事が
人を傷つけるのなら
自分が傷ついて
血 ....
天井にケータイを投げ付けたら
ぶつかるすんでのところで
天井に小さな穴があいちゃって
ケータイすいこまれちゃって
起こった事の理解が出来ず
とりあえず検索しようにも
ケータイすいこ ....
星星の会話 インターネットの戯曲
新‐いたずらに過去を追うべきでなく
新‐またいたずらに未来に憧れるべきではない
A‐(入室)
新‐覚えていますか?
新‐過去の理想も未来の理想も三世なり ....
ひとを愛せなくなったと
あなたは嘆き
はなから愛なんてなかったのにと
わたしは呟いた
※
大切なのは感動なのかな
与えて
与えられて
生まれたての感動はぷるんと ....
昨日の晩ご飯は覚えていないけど
二十年前のミチ子ちゃんの顔はありありと思い出せる
テニスボールを追いかけていた彼女のふともも
わたしが思うに、
頭の中には
博覧会が開かれていて
ペキン ....
曇天俄に渦巻く暗雲
突然驟雨秋の雨
大粒の雨横殴り
気取ったスタイル
すぞ濡れる 悪意
心ひらひら風の中
涙ひたひた雨の中
多くの悲しみを含んだ雨が
幾度も幾度も降 ....
ケイティ、クリスティ、それからローラは仲良しの三人組だ。
ケイティとクリスティは二人とも変てこに曲がりくねって
串も通らないトウモロコシのひげみたいな髪の毛に、そろって
そばかす顔のさえない女の ....
太陽は偉大だ
苦悩に沈む夜も
必ず昇る
朝が怖い日もあったけど
それは逃げていたから
苦悩に挑戦しようと決意する時
心の中に太陽が昇る
いかに苦しい境遇でも
太陽は昇るんだ
太陽はし ....
白い息で暖房機類を暖めながら
かじかんだ心の喧騒を
窓辺の温もりに預けた
化粧するものは
山から下りてくる途中なのだろう
風がよじれるような姿勢で
乾いた木々の観賞類を巻き上げてい ....
ビニール袋がカサリカサリと音をたて
わたしの太ももに纏わりつく
金木犀が香る夕暮れ
むかしの街を思い出す
指に食い込む白い紐を
引っ張っているのは牛乳だろうか
夕空に張り付く十三夜
....
夜来風雨の声がする
木々のざわめき 潮騒か
紺地の夜空に星が棲息
暗灰色の雲の中
大きなくじらが現れて
金に輝く大小の
星をひと飲み たいらげる
....
トムは人形の右手を作る職人
トムは金曜日の仕事を終えて街を行く
今日はしとしと
薄い幕を垂らすように細かな雨が降る
服を湿(しけ)らせ前髪から雨を滴らせ
....
早くに生まれたこおろぎは
誰に歌えばいいのだろう
寒く冷たい雨の中
照(て)かる街路に身を寄せて
どこにもいない 誰かのために
薄い羽鐘(はがね)を震わせて
....
無為に過ごしたければ
ホッチキスを何も閉じず
ただひたすら
カシャコン
鳴らせばいい
鳴らせば鳴らすほど
無為は過ぎていき
床には無残にも
何も閉じられずに果てた
ホッチ ....
棒読みのニュースが無関心を装う夜
友達の数をかぞえたら
輸入されたあこがれをおいかけて
白い行列につづく
焼き増しされた過去から
異国のゾウの背中にのって
ターアン・ターアン
夢の終わり ....
ためらいがちに手を振るヨシ子さんは
しわくちゃのおばあさんで
もう生きているのか死んでいるのかわからない
毎年秋になると銀杏並木の下で
「ぎんなんヨシ子」という看板を掲げ
小さな屋台を引 ....
サンドバッグの砂
世界は見えずとも
その厳しさを知る
バラボラアンテナ
世界は聞こえずとも
その広さを知る
美容師のハサミ
世界と話さずとも
その多様さを知る
水族館のイ ....
悲しいのはあたりまえだ、僕は今
ちいさな墓をつくっているのだから
悲しいのはあたりまえだ、僕は今
そこに子供を埋めようとしているのだから
悲しいのはあたりまえだ、僕が今
埋めようとし ....
夜が少しあけるまえ
わりばしを一本もって君と山へ出かけよう
山の頂上について東の空から太陽が昇りはじめたら
わりばしを二つに割って一緒に
風に漂う生まれたひかりを
くるくるまわしてわたがしを ....
あのね、そらのした
うまれおちたときに
かなしみをしったよ
いたくてくるしくて
あなたをよんだんだ
ここにはてんごくの
はんぶんがあるから
ずっとずっと、永遠
2855 2856 2857 2858 2859 2860 2861 2862 2863 2864 2865 2866 2867 2868 2869 2870 2871 2872 2873 2874 2875 2876 2877 2878 2879 2880 2881 2882 2883 2884 2885 2886 2887 2888 2889 2890 2891 2892 2893 2894 2895
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.68sec.