二兎
オヤヂは悲しい事が好き
酒と冷え行く白銀の宵
芽吹
少し山なりの丘で
君は燃えている
たぶん黒い棺桶が
炎の色と混ざって
じっと大気を揺らめかす
とても澄んだ空だ
....
いのちまで取られやしない
いのちのお陰で好きでいられる
さあ来いよ
ぼくはあなたのライオンになる
淋しいのも悲しいのも平気
慣れてしまえばこんなもの
胸のしびれ ....
十人十色に間引きされる親子愛。
三尺ほどある択状の端切れの上で
すべてに惑わされながらも
想いの丈を叫びつづけたい
白光沢色の貝柱があった。
伸縮自在には緩んでくれない〇材。
内包 ....
六月に運ばれてきたその娘を
誰からともなく
Juneジュネ、と呼んでいた
体育の授業中に倒れたそうで
ブルーのジャージの上から
医者の武骨な手が
ポンプのように胸を押す
イチ、ニィ、サン ....
ふいに思い立って
ずる休みをした
一日ゆっくりしよう
そう思い
ふかふかのベッドで
真っ昼から寝てやった
勝手きままに寝てやった
まどろみから覚めれば
窓の外は薄やみ
ひょろ ....
ぽつんとひかる
それだけで嬉しくなれた
淋しくもなれた
悲しくもなれたし晴れやかにもなれた
ぽつんとひかる
遠くのマンションが
白いひかりを並べていた
あ ....
ひとつの文字が
道のかたちに並び
燃えている
坂はゆるやかに
岩へのぼる
路地と声
石と石をつなぐ黒
火と空を映し
水は水の上を
歩みはじめる
....
いつまでも飛び去らぬ鳥の背に
近づくとそれは雪だった
冬は訪れた方角へ
来るものをただ押し返していた
小春日和の土曜日
住み慣れぬ町を散策に出たアラジンは
ふと
今日は電車から見る一級河川に出てみようと
川辺の高層マンションに見当をつけ歩き出した
バス通りを渡り
古びた団地の中を突っ切り
....
「かなしいね」
わたしの手をとって
あなたは涙する
ねえ
いたいのがわかるの?
ねえ
くるしいのがわかるの?
なんにもわかんないくせに
なんにも、わかんないんでしょう
そ ....
ほくごう君は
今年のドラフトで
どこの球団の指名にも応じると
自宅の四畳半の部屋で宣言した
ぼくの携帯電話で
ただし、
ジャイアンツにだけは行きたくないと
正直に語ってもくれた
そ ....
窓のカーテンが膨らんだ
だれもいない図書室の
午後四時
窓の桟のすぐそばに
白い紙きれを落とした
午後四時
憎まれたことのない私の
憎まれてしまった十月
何も知らず 何も気付か ....
アタシはデリヘル嬢
イカしたデリヘル嬢
アタシを呼ぶには
お金がいるぜ
アタシの代わりに
誰かを呼ぶなら
玄関で「チェンジ」と
言うだけだぜ
アタシはデリヘル嬢
ステキなデリヘル嬢
....
掌を
滑らかにすり抜けて
北風が
秋の香をさらっていくのは
路上ギターの奏でた
奇術の仕業
ほぉら
まぁだ
いーるよ
す ....
夢をみる場所は
少し高い場所がいい
少し暗い時間がいい
空気が澄んでるところがいい
生まれ変わること
それが望みと思いそうな
景色を見つめて誓いたい
がんばるって
真っ ....
やっほー
愛してるよー
いえ
言ってみたかったので
うみ
きらきらしてる
うみ
きらきらしてる
ひかり
ひかりのつぶ
あわ
ああ
ほんとうに
これっきりなんです
....
((あたしたちは
みんな
かみさまのこども
だれひとりとして
ひつようをなくして
だれひとりとして
とどまることをしらない))
ああ、けさも、あたしたちは ....
あなたから
よぉくみえるように
花火うちあげて
あなたから
よぉくみえるように
花火うちあげて
あたしたち きらきら
垂れる
してしまう
景色から零れ続け
抜け ....
ひらひらひら
近づいてくるから
抜刀一閃した
仕留めたはずだと先走る感情の
後から遅れてくるはずの手応えの
すき間できみはひらひらひら
まっ黒な衝動まっ赤な斑点
まっ青なてごたえひらひ ....
こぼれ落ちる言葉は真実
たとえいずれ朽ちようとも
その瞬間の、確かな、真実。
夜の中に透明な線があって
それは「雨」と呼ばれる
あの日、降りしきっていた雨も
今、僕の頭上では収束している
あの日、乾いた言辞を放った僕も
今や湿った男となった
....
パウルス・ポッター
四百年の向こうから牛がしばらく自分を見つめていた
牧草が広がり、緑色から水色に薄い空気が融けていく低い彼方の地平線に建物の塔が棘のように刺さっている
遠く平地から此処まで ....
そう、散らかった部屋。僕の体重に沈むクッション。回転する夜の底から、聞こえてくる羽ばたきの音。反響するサイレンと、赤い光に祀られた地球儀。骨の浮きそうな、肩。世界をデッサンする指先が、背中に子午線を引 ....
予め
蕾は刈り取られていた
頭上を
越えていった
鳥の名前を知らない、
車輪のあとに立ち尽くす
わたしの肩を抱いて
そっと
目を伏せたあなたの
手と、
手を
重ねると
....
小さなころの記憶が
なくてそれは
当たり前のことだのに
問い詰めた先生は血を
責めてわたしはいたたまれない
まま自動ドアに挟まれた
影
が折り重なって
肥大していく樹
を
描いた
....
友達がいつも投稿していた言葉
それは 詩と呼べるものではないのだと気づいた
この世の全てに
意味があるとして
それが何の救いとなろう
泣くことが最初の呼吸であるならば
そこには一滴の悲しみもなかった
暇に溺れ
退屈過ぎて
息ができなくなった時に
泣きた ....
良いのは探究心
心配なのは風のお話
彼等はホント ゆっくりと
じっくり回って 近付くのだから
注意 注意
立看板が 有ったって
注意出来ない 落石注意
そんなコトばっかり 言 ....
子を捨て、親や友を殺し、
死ぬおそれのある人を見捨てております。
また、傷ついた人を助け、明るい自分へ挑戦をし、
珍しくネット越しに人の悩みを聞いてあげたりもしています。
貨幣経済や心理学 ....
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