蜜を垂らしたグレンチェックの太股に群がるメタルボディの虫たちは「Ψ」の甲殻に暗い愛を孕んで、野蛮な大顎にまだ温みのあるバニラの薫る【Eggnog】を零したモザイク画の尖塔を咥え、スミレ色の格子のある柄 ....
君が唄う愛のうた
もう
歌詞さえ忘れてしまったけれど
確かに
君は唄っていた
窓辺のひだまりに置いた
鳥かごの中で
無邪気に
金糸雀が{ルビ囀る=さえず}ように
石造りの ....
僕の奥さんになるだろう人は
鶴ヶ島に住んでいるので勝手につる姫とよんでいる
あなたは孤児だった
身寄り誰もいないって言ってましたね
彼がおんなと逃げて消息不明
子供3 ....
戦争が始まると
幸せを歌う歌を
聞かなくなった
風車を握った子供が
風の海を泳いでいた
からからと鳴る羽根が
日の光をかき乱す
冷えた大気を押し退けて
踏切に杯を掲げ
冬鳥のオー ....
小学生の頃
校舎と体育館の建物の間に
ピロティと呼ばれる場所があった
そこは特に何かをする場所ではなく
コンクリートの打ちっぱなしの壁があるだけで
ボール当てやドッチボールをするには
....
いつも何故だろう
何も見えなかった 私からは
遠ざかっていく
その全てを私は見ようとしていたのだが
だけど誰とも連絡がつかず いつも
一人で立ちつくしていた いつも
何も知らない街 ....
ひとを傷つけたり
迷わしたり
煩わせたり泣かせたり
そんなオレンジな俺だけど
嘘ばかりついて
嘘ばかり上手くなって
ほんとの気持ち探せなくなってる
夜がき ....
どこもかしこも傷だらけ
うずくまって泣いてても始まらないから
....
西通りの角で手を振る
ここに辿り着くまでに
3回電話して5回鏡を見た
巻き戻ったストーリー
―深めにかぶった帽子の下
その凛とした視線の先に
何が映っているんだろう
って
....
世界は しらじらしい
夢の中すら 雪がふりはじめたから
道は 白く はばまれて 遠い
雪にかわったり 曇天に変わったりする幻を
さて いくつ超えようか
カーブごとに
ド ....
世界は まあたらしい
雪がふりはじめたから
道は 白い雪に はばまれて 遠い
雪にかわったり 青空に変わったりする町の名を
さて いくつ超えようか
カーブごとに 青の空の ....
ほんとうの深呼吸をしよう
北国を旅した時に泊まった宿で
火鉢の前で両手を暖めるひと時のように
ほんとうの手紙を書こう
血の通わない文字のメールを
百通送信、するよりも
旅の便 ....
おまえが元気で
嬉しくて淋しいです
おまえが愛されてて
悲しくてあったかい気持ちです
ありがとう
おまえもおれも気をつかいすぎて
相手をリラックスさせよおもて
....
ふるさとは好きだけど
ふるさとにはないものがここにはあるの
感じたくて触れたくてしょうがないものがたくさんありすぎて
そして消える時には
好きな人たち好きなものたち好きなすべてに囲まれていたい ....
常緑樹が立ち並ぶ小高い場所で
わたしたちはうさぎの足跡を見つけた
雪原の輝きとはうらはらに
頬がかじかみ 言葉は出る前に凍りついていた
あなたはやさしいメロディーと悲しい歌詞の歌が好きで
よ ....
渋谷のライブハウスgeeーgeに入ると
唄歌いの君は
カウンターで手づくりのおでんを
皿に盛り、お客さんに手渡していた
若い歌姫が「涙そうそう」を歌い
チャイナ服のバンドの「モ ....
赤い血が
流れているけど表面は
すまして隠してる
仲良しは
いつもふわふわで
だけど芯はどうなんだろね
疑うことは
幼いころから学んでる
応用してる
隠してる部分だけが
....
まだ生きているから
星座にはなれない
君と離れた手は
たくさん汚れてしまった
ひとり終えないまま
明日は逃げてゆく
抱き止めたのは
さいごのことば
少しでも心
晴れてほしい
いまで ....
振りむけずうなだれている
錆びた鉄板が貼り付いた猫背のかげ
Karmanが過去帳となって
regretが形見となって
鉛いろの空に散らばっている
....
辛いという思いは
すぐに増加する
だから辛いと感じたら
すぐに目を閉じて
気がつかないふりをする
そうしているうちに
新しいちっちゃな嬉しいことが起こる
そし ....
瞳と瞳を重ね合わせて宇宙人は愛し合っている。
寄生虫よりもおそろしい孤独が彼らを近づける。
まだ遠くない現在、ひとりでに千切れていったペンキをつなぎ合わせるために、夜の果てから、盲のふり ....
きみは唄ったよね
幸せって何って
まあそれはサンタが街にやってくるようには
おそらくはこないし
いまの彼とうまくやるとか前彼とよりを戻すとかいう
次元の問題でない ....
賃金は高くても質の高い通訳がよい
通訳としての職務は与えても
それを越えた権限を与えてはいけない
ややこしい商談のときは
通訳を二人用意しておいたほうがよい
中国でのビジ ....
そのバスは新千歳空港から札幌へ晩秋の北海道を走っていた。
運転席の左上に設えられた小型テレビは夕方の子供向け番組を映している。暗くなりはじめた原野に時々人家の灯りが現れる。
帰りたい。
....
だめだ
それは
もう
わたしというそんざいの
しょうめいを
しょうめいを
テトロドキシンの
そんざいを
そんざいを
にげたらこういうの
さようなら
さようなら
いらだちをかくせ ....
私の中の
鬼ジジは世界に1人
6年もの月日の中で
口をすっぱくして
くれたから
だらしない私が
成長した
特に掃除をする時は
私の中の鬼ジジが
現れるのよ
今で ....
生き物が一匹
息をしている
印刷物の新しい匂いは
いつまでも消えない
一昨日、いとこから
椅子に座っている、と
糸電話で連絡があった
いま僕は
色と形を見ている
....
抗生物質のかたまりがカテーテルの空どうを密(み)たし ゆつくりと圧(お)し はいつてくる 音のようなもの 実感めいたもの 午前3時
ペンチで爪をはがれた老ばの 叫び声をきいたような きいていない ....
大嫌いのつぎは
やっぱ大嫌いで
けして大好きにならなくて
ドラマみたいに日が暮れて
寝ようが飲もうが笑おうが
君の大好きになれるわけじゃない
だからっていって
悪いやつにもなれない
臆 ....
君と出逢った頃
デートする時は
いっつも雨だったね
だけど僕は
君にくっ付ける雨が
大好きだったよ
クリスマスが近付き
街中の夫婦、カップルも
いつもより少し
くっ付いて歩い ....
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