幸福とはこういうことを言うのだろう
幸福とは
幸福のようなものが
重ねられてゆくことを言うのだろう
叔父夫婦は熱心なキリスト者だった
はじめてのクリスマスの日
....
気泡のリズムに
揺れる髪が
果物の皮を剥くように
編み物をほどいていくように
積み重ねられた嘘を
聞こえない音を
気づかないふりで
奏でている。
本当の ....
My Favorite Things
※演奏できません。
持っていません。
でも凄く好きで、
気に入っている楽器です。
David Sanborn の St. Louis B ....
淡く霞んだ冬空に白い雲が浮かんでいる
雲には自分の意思はない 
風に吹かれて動いて行くだけだ 
気楽でいいなあ
何時の間にか生まれ 何時の間にか消えて行く 
....
ねぇ
君はいつも
そうやって僕の道をふさぐけど
毎日一生懸命前に進もうとしてる僕の邪魔して楽しいの?
つらい思い出を振り切ろうとするたびに
それを持って僕の前にちらついて
僕を ....
困った
私はどっちを選べばいいのかな?
一つが間違っているからといって
全部間違ってる訳じゃない
逆に
一つが正しいからといって
全部が正しい訳じゃない
困った
私はどっちを ....
荒野を〈アレチ〉と呼ぶ男に
お前は一度だけ出会ったことがある
お前はその時、黄色い帽子を被って
神々を照覧していた
怒りが静かな倦怠に変わる時
俺達の旅が始まる
....
昨日は夫の誕生日だった
なのに彼は出掛けて行った
気持ちを挫かれて
私は不機嫌になった
今朝、夫がドライブに行こうと誘う
久しぶりにふたりで車に乗った
森林の中、滝のある所を散策
....
蛇は己の脆弱さ故に猛毒をもって巨大な敵を倒す
しかし時にみずからの毒で死する
過剰な防御は精神を蝕みこころを荒らす
無防備こそ最大の防御でもあるのです
生きることは ....
振り切れている一本の針。呼吸し心拍を上げて次の打擲を待つ。時の経過は音や光の揺らぎで知れた。繰り返される規則的な動作を目をつむり、静かに受け入れていればいい。
地球の裏側にはキセツ、季節が浮かん ....
何か
を食う
たったった、と
たっ
たっっ
臆面もなしに
揺れる天秤
秤皿の上にあるのは
したたかな
計算
みっみみ
みみが
みぎ
外は氷点下
忘れられ ....
今日、生まれた命と
今日、死ぬ命は
同じ命
起きて
寝て
ご飯食って
うんこして
その一連の流れを
誰かにしてもらわないといけないのは
赤ん坊も老人も同じ
ほら ....
君をこんなに愛しているのに
どこかで君を憎もうとしている私がいる
私が私じゃないようで
恐ろしい感覚に襲われる
キミハ ギゼンシャ
ワタシヲ ウラギッタ ギゼンシ ....
ぽた
音がした
知らぬまに
涙がにじんでしまう
あくびもしていないのに
悲しくもないのに
もう限界なんだろうか
ぽた
音がした
....
短く切る
床に黒くこぼれる私自身
重さを失い宙に浮かぶ
手当たり次第にちぎり捨て
血まみれになって
肉塊を作る
おぎゃー
誕生だ
第二の自分の誕生だ
....
終わってしまうのさホーリーナイト
終わってしまうのさハッピーエンド
セレナーデは途絶えてしまって
オルフェーブルだって何時か死ぬ
けれど
心だけは支配させないと意気込んでみるのは
....
椅子に座り外を見る
庭でオリーブの木がゆれている
風が吹き込み
内側を揺らす
探しものは見つからない
体の奥深くまでをかき乱す
首を絞め逃げないように閉じ込める ....
こんもりと雪に覆われた朝
夢中でついばむすずめたちは
埋もれることもなく
枯草を折ることもない
だがまんまるの愛らしさは鋭い冷気への対抗
食糧不足は天敵も同じ
生きることは戦い
いの ....
ある、一二月の終わりの、例外的に寒い夜
おれは明日の仕事に備えて、はやく眠ろうとしていたところだった
消しゴムのついた歯ブラシでピカピカに歯を磨いて、寝床に戻ろうとしたとき
窓 ....
夜
言葉を追いかける
僕は椅子に腰かけ 瞑目して
その思いは 頭の中で 駆け足をしている
言葉は闇に走る 七色の光の筋
僕に誘いかけてくる さあ 捕まえてみなさい と
そんなことは し ....
卵の殻に
ネオンの光は
必要ない
ゾンビが枯れ枝を振っている
世界は、
雨降りの日の
アスファルトのことです。
女の
....
「つらい恋をして、忘れて…その積み重ねで人は大人になっていくんだよ」
誰かが言ってたけど
そんなことなら
私は大人になんてなりたくはない
君のことを忘れて大人になるなら ....
薔薇を一本へし折って
哀しい頬を 拭おうと
そっと触れたら其の刹那
赤い液体 流れたの
アナタ わたしを 眺めては
何て卑怯な人なのと
攻める口調で 喚きたて
私は 棘で 茨を作る
....
いい子じゃないから
サンタなんてこないと思ってた
期待しながら思ってた
案の定こなくても
当たり前だとおもうことにした
涙目でおもおうとした
裏切られるから裏切って
表の顔で笑った
....
灯から生まれる水が
夜の路を照らす
壊れるほどまぶしく
消し去るほどまぶしく
同じ速さで遠去かり
同じ間隔に並ぶ柱に
隠れては隠れては現われる
互いを互いに映し出 ....
街でいたくない街が
街を街に押しつける
ばらばらと 窓から落ちる人々
道の上には 楽しい音楽
楽しければいい人たちのための
粉々の音楽
....
はばたくペガサスの風紋が
天蓋からのやまびことなって
さまよい逃げる鰯の頭は
荒神の吐き出す呪文となって
ターミナルケアのカルテも
もつれ雲と一緒になって
....
昔ネットで知り合った年上の女性に、「好きなので彼女になってください。少なくとも今は好きです。でも10分後に好きかどうかわかりません」というメールを送ったら、「クソバカ」と言われた。
なんで怒っ ....
不思議なのは
絵皿に描かれていた
ピーター・ラビットが消えちまったこと
カレンダーは残り一枚で
絵皿もたった一枚で
十字架の下で二人が眠る月
一人はイエス
そして、ユダ
飲み ....
僕は雪に魅せられる
とても切ないから
どんなに大切に受け止めても
一瞬にして消えてしまう
大事にしようと思う間もなく
手の中で静かに消える
でも一瞬だけ
ほんの一瞬だけ
その美 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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