どうして
これほど素晴らしい世界に
悲しみや苦しみが
絶えないんだろう
今朝カーテンを開けると
水色の空がとても嬉しい気持ちに
させてくれたんだ
綿菓子みたいな白い雲 ....
よる、おばけがくる
わたしのほほを撫で
のどを撫で
よく使い込まれて
されど清潔なリネンのやわらかさで
わたしの心臓を撫でる
わたしのまぶたはとじたまま
そこにおばけがいる
蝋 ....
わたしはとびうおだったので
まばたきもしなければ
泣きもしないし
空腹のために蹲ったりもしない
愛のために飛んだりしない
跳ねて すべりおちる
生きることだけをする
そして ぜったい ....
万華鏡、その響きは
変幻自在に
行き来する、
低音から高音まで
慈しみ張り裂け
あらゆる表情宿し
骨格 浮き立つ
ロマンティック・ラヴは終わり
いずれやって来る未知に備えて
....
つよさ増してきた街路樹の木漏れ日に
手をかざすこともせず
信号が青になるのを待っていた
車道、瞳に写って忽ち忘れゆくものあり
そして横断歩道の白線部分へと進み出る
私の影 ....
少女の瞳に映る
淡い愛の炎に胸を焦がす
この世界でただ一人の
彼女と出会った瞬間から
彼女の笑顔と共にある
愛という名の光が広がる
熱く焼けつくような想いを
どう表現すればいいのか分 ....
果てしない宇宙へ
一人船出する
心を弾ませながら
星屑の道を行く
無限の宇宙に浮かぶ
神秘の惑星たちへ
見知らぬ異邦人と会い
出会った意味を問う
流れるような光景とともに
半 ....
猛毒の
花びらの
上で
息詰まる人、
アーメン
背中の星
剥がしながら
世界へ旅立つ
魅惑的な航海、
僕をいざなう
異界への航海、
底知れぬ己の奥底
思考する神霊たち ....
目覚めた瞬間、
唯一無二の人生が続くと聞いたとき
生きることの意味を無に帰す孤独感が襲う
あるがままの自分を受け入れることも
開かれた未来を楽しむこともできず
奪われた時間を刹那的に考え ....
お酒がとても
透明
こんなにも
力強い 旨い
すごい
鼓動にはねる指先に
股を伝う汗にさえ
感じるままになる鈴の
ような
おはようから始まる
いつもの夜
遊びに歌に飲む店に
頬を落ちる涙にも
スクイの手 ....
コンビニの
旗、微かに揺れ
空の青、
ビルの隙間に見え隠れ
人々の
途、行き過ぎる
それぞれ
霊性の核、宿し
在ることの奇跡
漲る陽光、照らし出し
コンビニの
....
そうだった
わたしには
あなたたちがいたのであった
この
わたしのようなモノを
迎え入れてくれた
あなたたちが
ずっと
ずっと
届かない
と
勝手に思 ....
たたかうことは
嫌いだけれど
たたかうときがあるのも知ってる
ホントは気楽に生きたくて
闇など視ないでいたくって
けれど朝が昼になり
そして昼が夜になる
ときが流れて ....
消え入るように
ささやく声は
私の言葉がかき消して
君のホントの感情が
視えないままの夜だった
あの日扉を開けたのは
けなげな明るい問いかけで
ふたりいっしょ ....
波濤のうしろほど暗示ゆえ讃え
枝先の傍ら梢の裏口にて
災厄と暗唱する風に誘われ
依代を校正し、何度でも擦り重ねる
瓦礫の山であって 露わにする 坩堝の絶咲
そよそよと、在る。
気持ち重 ....
「料理を教えてやる」
「いつか二十人分を作ることになったときのために」
「まず、オイルで大蒜を炒める」
「香りが出たらトマトペーストとトマトを加える」
「焦げ付かないようにな」
「頃合いを見 ....
堕ちるのを観てる、
進むのを感じる、
我々は常に 途上の人
陽だまりに浸って
あたたかさを求める
心地よい風が吹き抜け
鮮やかな光が世界を照らす
花々が咲き誇り香りを漂わせ
小鳥たちがさえずり始める
草原は青々と茂り ....
細い糸が私たちを縛り付ける
無慈悲に引っ張られるたびに
痛みが増していく
心臓の鼓動は耳障りで
踏み潰そうとしても消えない
灰色と茶色が彩った
世界は負の連鎖に満ち ....
あのトマトジュースが飲みたいわ!
それは缶やペットボトルで売っていない
ある喫茶店で飲んだ
初めての味
こっからだと、ちょっと歩くけど大丈夫か?
夕刻にはまだ早い「 ....
暗い空と灰色の空気が私を包む
目的を見失った惨めな人々が徘徊する
希望のない日々が続き、意味をなくした
光を求めて手を伸ばすが、届かない
生きることは辛く、
求めるこ ....
荒涼とした
この地に独り立ち
おまえの仄白い足を洗う
地獄にも似た静寂が辺りを覆い
暴威の呪う様な異邦の声が響く
冷えた原色の広がり、渦巻く虚空の大気
おまえは仄か微笑む
い ....
しゃべる腹骨の
茶会に出席する
縛られた客席に
爪を立ててなくねこ
底に落ちた白濁の
ひとりでにうたうねこ
猛り怒る神様に
ひとつ爪を立てるだろう
味がなくなるまで
僕た ....
水滴、溜まりに輪を描く
今日は雨降り
里の童たち、
押し入れの秘密基地で
遥か遠い夢をみる
生きている
生きている
僕も彼女も彼も
生きている
生きている
犬も猫も山羊も
みんなみな
生きている
この苦の世界
みんなで渡れば怖くない
みんなで渡れば怖くない
生きてい ....
ヘビたち
だいたい
ヒマそうにしてた
トカゲたち
枝の上で手足をブランとして
うとうと心地よさそう
ワニは
奥の方で
少し緊張してこっち見てた
水槽の中で岩とガラスの間に ....
夜が深まる時
心に響き渡るブルース
倦怠感に支配され
少しばかり傷ついた時は
バーボンを味わう
酔いにまかせて忘れられるから
強者になる為に
拳を握り締めるけれど
孤独は消せずに
....
白い道、
白い未知、
走る死人、
消失する時、
混沌の途
根源の未知
実在する
ヒビキのソンザイの
有り難さは
神々の流出する
熱、思考、感情、意志
意識の位相 変化し続 ....
背後では 電子音
老人たちを怯ませる
幾重もの窓を
切りまく高層
河口を遡る ひかりの山
子どもの私も
山を透り身を
長く横たえ堤になれた
両腕に抱えきれる
幅しかない細流を ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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