このぼくのこころは
このぼくの鼓動は
このぼくの興奮は
このぼくの足跡は
衝動は
焦燥は
終焉は
再生は
あたらしい言葉を
燃やせば
古い皮質が ....
水たまりに響き渡る月明かりと
引き換えに濡れたスニーカーが
ぴちゃぴちゃとアスファルトに
足跡を描いた
午前0時
夜空のアトリエでは星の彫刻家たちが
田園地帯から裾野にいたる陰影と静寂を
....
それ以上どこにも行けない場所で
言葉をどれほどつみあげてもかたちにはならなかった
ささやいて
抱き合って
口づけあって
交わりあって
罵りあって
それ以上どこにも行けない場所 ....
一代を30年で計算すると
ぼくの20代まえは600年まえ
それは室町時代のただ中で
西暦1400年前後の人々のこととなる
2を20回掛けると104万8576
だから600 ....
がっこがすきだね
といわれて
うなづいた
けどそれは
がっこうがすきだねという
ひにくだった
わたしはがっこをひていした
なぜかわからないけど
おりこうさんには
....
ものもらいの点線、根性焼きの冷たさ、長い水飛沫、
乾いた。鉛筆の色を思い出した。いくつもの冥々はバスタブの中だった。
地面は薄い膜に覆われていた。背理覚えたてのプリーツのマシンガンの掘削で ....
人の気持ちなんて星みたい
見えたり見えなかったり
遠すぎて不確かなもの
あこがれて美化して
ほしくってこがれて
そのくせ
目をそらしたくなったり
こそこそ 隠れたりする
想 ....
忍び寄りなさい、
枝葉にゆれる
子守唄
際限のない
いつくしみなら、
とうに
あなたの
失くしもの
鍵穴が
錆ついたのは
ひとつの区切り
また新し ....
今日
わるぐちを投げた
うまくいかない 輪投げみたいに
二度ほど
書き直してから
送信
ほどなく
私の書いたわるぐちが
白い画面に現れる
匿名の
小さな怒りだ
ああ
私 ....
齟齬の由来
影はいつも
動く舗道の上
坂もスルスル
ずるいね
こっちは歩いているのに
考える人はこっちなのに
のっぺらぼうの頭の方が
よっぽど考え深げ
憂わしげだ
「そうね。 ....
おもいで、と
よく似た部屋では
呼吸がかなしい
呼吸が
まったく叶わない、
なんてことにはなり得ないから
しんしんと、
かなしい
痛み、に
からだは染まらないから
....
空き地の真ん中に
青い椅子が置いてあった
誰かが捨てていったのか
少しだけ古ぼけて
四本の足をきちんと揃えて
誰かが座るのを待っているかのように
街は
かわらず
急ぎ足だから
にわか雨にも動じない
チラ、と
暗く続いた空をみて
街は
かわらず
明かりを灯しはじめる
明かりは
誰のためか、と
問われたならば
し ....
確かに歳はとったよ
正直に言うなら老いたのかも知れない
からだは正直に歳月を投影する
そりゃ60年も酷使してきたんだ
無理をすれば音も挙げる
死にかけたことだってある
でもぼくの精 ....
どんなにかわいいレオタードの女の子が空からおちてきたって
どんなに素敵なフィギュアスケートのあの子がおちてきたって
不細工を絵に描いたような柔道着姿のあの子がおちてきたって
わたしは
ほとんど ....
交通事故にあった
車と車がぶつかった
人と人がぶつかった
ぶつけた人も泣いた
ぶつけられた人も泣いた
それぞれの
家族も泣いた
涙は
枯れるのだろうか
壊れた車は
ぐちゃぐ ....
お母さん。喉乾いてませんか?お金は大丈夫ですか?
私は元気です。
初めて貴女への感謝が溢れた時、24歳の時でした。
命がけの出産、私の優柔不断の魂が、貴女を難産にさせてしまった。
....
何かを守るため
大切なものを守るため
そうやって全てを失った
優しさが人を殺し
優しさが惑星を殺す
それでも時に、優しくならねばならない
強さを内に秘めたまま
ひそひそと
整列する樹木の影
それから枝先の細さ
並んでゆれるつり革の
ぶら下がるもののない
空のつり革に
うなだれて
立ちのぼる
カズコサン
閉じている窓の
短く手の届くあた ....
受け継がれる遺伝子
五十年前の彼女に 少しずつ似て来る
私の顔立ち そして仕草
出掛けに纏う香水の好みまで 少しずつ少しずつ…
あんなにも憎みあい いがみあっていた私たちなのに
時が ....
ぼくの細胞が裸になった
ストリップもないだろう、と
あわてて上着を被せた
細胞は檸檬のように
ゴルジ体を吐き出し
ミトコンドリアを叩き付け
軒下に吊るされた
今日は誰と
話 ....
どうして好きなのか
そんなのわからない
ただ単に
君だけが好き
何度傷つけられても
何度泣きわめいても
嫌いになんてなれない
なんで?
好きだからだ ....
おなじ背の高さをした建物が
僕をやさしく愛撫するので
当分この街から出ていくことは
出来ないのだ。
さびしい薬指を放り置いて
あなたはどこへ行くの
遠くなる約束は
孤独を知らせる鐘
わたしのことを食べていいわ
だけど 左の薬指だけは
最後のとっておきにしてね
お ....
庶民の香り 聖徳太子の印刷に混ざる 懐かしい庶民の香り
レモンくらいしかなかった庶民の香り 黒電話がリンリンと擦り
思い出す香り
ブラックライトを溶かした ....
去年
被災地カーネーション
母の日に
贈ることも
贈られることもなく
カーネーション
津波にのまれ
それでも咲いた
カーネー ....
さみだれは
あっという間に
食いつくされてしまった
季節の名のつくものは
だいたいひとがむらがって
食いつくしてしまった
けれども
初夏
涼しくわらう目元に
わずかに残さ ....
全てを知りたいと
カプセルの赤子が泣いている
その声の意味は分かるよ
それでも
出逢ったものを信じるしかないんだ
もう泣かないで
世界の写真をあげるから
....
ありがとうというと
あなたはただただわらった
・・・なんてね
それはむかしの話
今は十五夜の月に似た
ありがとうの先にいる
いつもと変わらない部屋
いつもと変わらない学校
いつもと変わらない友達
いつもと変わらない僕
ひとつだけ
いつもと違うこと
君が遠くにいること
....
2641 2642 2643 2644 2645 2646 2647 2648 2649 2650 2651 2652 2653 2654 2655 2656 2657 2658 2659 2660 2661 2662 2663 2664 2665 2666 2667 2668 2669 2670 2671 2672 2673 2674 2675 2676 2677 2678 2679 2680 2681
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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