真実は
森の端に
そっと咲いている花のよう
人がそれを見まいとしても
やはりそれは美しく咲き誇っているから
ワスレテシマイタイコトガ
ワスレテシマエナイトキハ
サア ボクヲヨベ
ワスレテシマエナイコトガ
オモイダセナイソノトキハ
ニゲズニ ボクヲヨベ
ボクガキミノワスレタイコト
ボクガ ....
朝、ビリビリとTVを破ったら、
次にあなたの瞳で切りとった
1億年前にあなたが
自分に贈ったポストカードを
握りしめ
光よりも早く
どこまでも遠くに
歩き出せ ....
寒気のする空気を切り裂く
垂直のシルクスクリーンの像
空間と平面の狭間に
ポツンと取り残された縁
アブダビの呪文に囚われた
寒冷砂漠の隊商を
砂の丘から望む
深い藍色の地溝に ....
他人用に仮初めの
住まいたらむと建てられし
小さき貸家のうらぶれて
濁り空気を抱え居る
廻りには山の賑わい
野生のケシの群れ咲きて
薄オレンジ色に
人棲まぬ
家を包みていっせいに
....
すべての
すべての
はじまりを知りたかった
こねこのぼんてんは
すべての
すべての
はじまりを探しに
この町を出て行くことを決意した
歩いていると
....
わたしの体から心臓だけ
くり抜かれて旅をして
いる電車に乗って
いる
終点は
ないのだと思う
わたしが決めていないから
たぶん、ないのだと思う
わたしが決めたとて
どうせないのだ ....
無欲な晩餐会でかわを剥がれて丸焼きになるな
せめて生き延びる手立てを身につけろ
降り注ぐ暗黒の汚物は人生のソース
世界の淫らなリソースアンドてり玉バーガーセットは
ぶたのストラップのおまけ ....
ある日曜日の昼下がり
君は
息を弾ませ
散歩から帰って来る
病院の向こうの
古本屋
筑摩日本文学全集っ
筑摩日本文学全集っ
病院は
総合大学付属の病院
....
もげそうになった
私の身体の一部は
かさかさの瘡蓋で覆われていた
滲む体液が乾燥して
指でなぞると
疼き蠢き熱を帯びているが
やがてだんだん鼓動が波のように去ってい ....
ぼくはずっと はっぴい・えんどを好まず
結末の解決を観るひとたちに委ねた
ヨーロッパ映画を多く観てきたけれど
それは斜に構えようとしていた愚かさであり
実は はっぴい・えんどをもっとも求め ....
何かに 似てると 思って
そっと 足踏みを する
それは
寒いからでは なく
凍えそうな 空気が
愛おしいからでも ない
言うなれば
あなたの編んだ 帽子の柄を
少しだけ
....
生態系における一次消費者としての Physalia spp.は未記載の詩胞動物。些少な刺激にも反応し触手の nematocyte から詩糸を発射するが採餌ではなく詩糸の発射そのものが目的という説もある ....
詩人がどんどん集まって
目玉と言葉をぐりぐりさせて
自分が一番すごいのであると
くるくるくるくる喧嘩ゴマ
困った山猫裁判ひらいて
ご存知通りの判決ですが
森のドングリ大漁なれば
小鳥 ....
こと座は言座、晩春の
明け方の空で奏でられ
いちごは一語、苺じゃなくて
けれどもそれぞれ甘酸っぱくて
苺の一枝髪に挿し
三々五々とイチゴ市
苺の灯りを手にかざし
一期一会と参 ....
地をもがき
のた打ち回る
苦しい
助けて
ストレスが多すぎる
次から次へと問題が
発生して解決をする
クーラーの下、悩む
毎日遊びもなく
酒もタバコもギャンブルも
しないで ....
汗まみれの泥臭い服
このお陰で飯が食える。
人が近づかない
日に焼けた体
俺様がいるから
日本の道はある
夜昼構わず働く
全ては金の為に
寅一のズボンをはき
体に刺青を入れる ....
日々の苦悩に満ちた暮らしから
逃れたいと必死にもがく
逃げられない。
頭が痛くなる。
三日月の枕をして
今日も知らないうちに
眠りにつく
勉強がはかどらない。
休みのない毎日
....
藤沢までは人身事故があったため乗換乗車で相鉄線に乗って行った
藤沢駅にはいろんな電車が乗り入れていた
駅のそとにはたくさんのバス
歩道と幹線のうえには無数の電線が張られていた
....
AVに出るときゃ
紋舞らんと名乗ってたの
他の名前は
多分使ってないの
(よく名前変えるのいるよねえ)
数年前に
引退したその日から
あなたが熟女で
戻るの待つわ
お菓子の名前で
....
千年前の遺跡から
発掘されるぼくのアルバム
十年前の遺失物届から
母の名前
海溝と諸島の違いから明白な
わたし固有の真実
従順な小姓をつれて
ある程度の広さを持つ空間へ
....
水面の煌めき
優しい母
優しい父
最初の記憶
スケート場
見知らぬ母
見知らぬ父
二番目の記憶
祝福の大洋
消えた航路
創世の記憶
シエスタ
凍りつくような前ぶれが怖かった
水面で波がざわめきはじめる瞬間を
息を呑んで あなたと見守る朝
嘘から生まれた偶然が 夢より綺麗な夢ならば
私は 迷わず言葉を超えて行く
最後 ....
あざみ嬢の物語
「老人たちは言った。」
あざみ嬢あざみ嬢あなたの刺は危険。この麻を被っていきなさい。
あざみ嬢あざみ嬢あなたの刺は危険。このフードを被っていきなさい。 ....
{画像=120519182939.jpg}
桃の谷間に平野がある
触ってみれば硬い
閉塞した孤独な骨
そいつは{ルビ尾骶骨=びていこつ}という
ヒトは進化を繰り返す過程 ....
死を
怖れるなかれ
死は
友人だ
この与えられた生のなかで
何事かを為そうとする者には
シラフを求めている
どんな毒もシラフを求めている
エキセントリックをコントロールできなければ
若気に崇りめいた 下克上なんかせず
直下に座り 解毒せよ
売られた喧嘩の値札を剥げよ
....
黒髪を結わえる髷
高貴色の紫を額に巻きつけから結び
熨斗と呼ばれる 金と銀の不死鳥の爪
こめかみまで 桃色を入れる刺青
真紅にぼかしの効かない 凛々しく黙る口元
三途の川まで流 ....
一日の終わりに
脱いだ
ぬけがらが
いくつか並んでいる
命がけで
脱いだわりに
その佇まいは
くしゃみ
ひとつほどの
可笑しさを漂わせている
上手に脱いだ
ぬけがらは
....
黄色いコンバーチブルを真っ赤なバラで埋めて
君を乗せて走る
君が見たがっていた
瀬戸内のあの穏やかな海へ向かう
何時間かかるか分からない
それでも構わない
花はやが ....
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