夜は
好きという、
人は
嫌いだな。
いつも同じ。
夜は、
太陽が
無いじゃないか?
みあげると
たとえば真っ白な清潔ぶった
満月なんか
あってもね ....
夜は
好きだな
生まれ育った田舎町の
みあげると
こぼれ落ちそうに瞬いている
満天の星たちの
清らな想い出とか
とある大きな街の
猥雑で
酔っ払いでいっぱいの
たむ ....
少年Aについて
その良心は浮世を漂うが/そのものではない
/野花には未熟も裏はないけど
/渡り鳥に行方を撒かせる
/ミチに茂らせているやさぐれや
/彼方の山 ....
夥しい情報のなかで
恋人の鱗を逆撫でる
もうなにも伝えることはない
もうなにも受け取らない
深く 痛く 刻んだのに
夜の度忘れて泳ぎ出す
「それにはまず、アイソニアの騎士の所在を確認することです。
アイソニアの騎士、そしてわたしも、この国では罪人の扱いです。
まずは、アイソニアの騎士に恩赦を出してください」
「それは難しいな。 ....
「では、どうすれば良いのか?」とジギリスは尋ねた。
それに対して、エインスベルは敢然として答える。
「それには、貴方様が力をつけることです。
祭祀会議を自らのものとするのです。そして、オーバ・ ....
「アイソニアの騎士は、将来の妻を誘拐されたのです。
それには、祭祀クーラスが関わっております。彼の望むところは、
このわたし、アイソニアの騎士、戦士エイソスを滅ぼすことです。
クーラスは、 ....
夜闇に沈もうとする
この白壁の小部屋に
忍び込む肢体 柔らか
球形の乳房、貫く直線
撓り揺れる音響の激化
わたしは知らない、
窓辺に匂い立つ深紅の薔薇
夜闇に浸されゆく
この白 ....
わたしは曇ったガラス窓
指先で書く文字の向こう
許容できない現実が冬の仮面をつける
ひとつの痛点が真空を真中から押し潰す
円く膨らむ響きの肢体 震えの侵食を
包む衣としてまなざしは海
....
いつも言葉は先に途切れる
それは相応しい形をまだ見つけられないからではない
まるで全てを知らなかった時代に戻る
私たちは思い出す
始まりはいつも懐かしいものだと
私は確信する
いつ ....
カップ麺に熱湯注いで待つあなたの
お耳を拝借できますのなら
こそっと お話してみたい
京都駅から地下鉄に乗り四条駅で降りて
阪急電車に乗り換えます
地下鉄の改札を出た駅構内に ....
白いコートに
光が入り込む
旅人みたいに
春を感じながら
このくらい
薄い生地なら
心も透けるのか
隠し切れない想いを
ポケットから
取り出して
南風に
触れてし ....
地方では
運転免許証がなくては
高齢者が生きていけないと言うが
運転免許証がなくて
高齢者が死んだという報道はない
だけど
運転免許証を持った高齢者が
事故を起こしてしまい
もう生 ....
真っ直ぐ進む
時間の陥没、
力動 垂直に
裂け目入れ
一瞬のマバタキ、永遠の開示
すべて、掴み取られ
時間は瞬間の延長
響き放つ形象の乱舞
広々と、ひろがりのびゆき
....
やーい、おまえの父ちゃん
自称詩人なんだってな!
えーっ、まさかウソだろ!
自称詩人って、あの自称詩人か?
そうだよ、こいつの父ちゃん自称詩人なんだよ!
イヤだーっ、だから何だか臭いのねー
....
昔ステージで歌ったことのある歌に出て来る女の子の名前が何だったのか思い出せなくて海に溺れて助けを呼んでいる夢を想像して好きだった人の顔を忘れようとしている悲しいでしょそんな歌なのよ悲しいでしょ悲しいで ....
エインスベルは、ジギリス・ア・アルヌーに直接の面会を申し込んだ。
それに対するジギリスの対応は、予想通り冷たいものだった。
「エインスベルよ、脱獄者よ。汝の罪は今でははっきりしている。
この国 ....
その間、アイソニアの騎士とヨランからの連絡はなかった。
敵国(ヨランにとっては自国である)において活動する以上、
その行動には慎重を期さなくてはいけなかった。
それでも、エインスベルは彼らの活動 ....
エインスベルは、まずはオーバ・ニーチェに取り入ることから事を始めた。
戦士エイソスを、偽名をもってその組織に潜り込ませるのである。
戦士エイソスは、貴族である身分を偽って、オーバ・ニーチェに潜入し ....
花を生けずに
花瓶に水をはる
絵を入れずに
額ぶちを吊る
そうして
北向きの六畳間の窓を開け
風だけを 入れる
雪光る 比良の山稜と
湖の流波に
....
あけた白から 空を還せ
赤と分けて
てのひらが 帆船
とじたりひらいたり
的のよに
切りとれ
穴に落とせ 嫌がらせるな
星は
連射しろ 隙間なく
カメラを不許 ....
谷を降ると 邑があり
邑の奥には 娘がおり
鳥に囲まれ 竿を矯めていた
旗を嘗めるのは 炎
少年を 馬に 飼わせていた
閉じこめられたんじゃない
自分から 入った ....
足が言うことを聞かない
聖地に赴くはずが
とある浜辺に着いてしまった
あの日
地面は大きく揺れて
その日
夜空は異様に瞬いていた
おそらく
人がたくさん流されたからだ
そ ....
○「地方荒廃」
地方破れて山河あり
住民年老いて鳥獣生き盛ん
米価は下がる一方
石油、肥料農薬代等は上がる一方
高齢者の迫田まで借りてくれて米を作っている農夫は
嘆く
「あと五年した ....
夏が終わりそうな頃
あなたと行った
海の側にあるリゾートホテル
今は寒い冬真っ只中だけど
思い出せば少しだけ暖かさ感じる
何故今
思い出したのだろう
自分でもわからない
楽 ....
ぱらぱらと
はらはらと
剥げ落ちていく
すべての意味が
あさひ、あさひ
まぶしく あびて
その熱、
ひたひた
感じながら
剥き身の私 今、此処に生きて
波を見ていた
波だと思った
黒い人影
波でしかない
その人は
波になろうとしていた
波になりたかったのか
ずっとそうだったのか
わからないけど
その人は消えた
波になった
だから ....
いつだって手元が狂うと
落としてしまう
君の人生だったり
ぼくの・・
きれいに晴れた日も
水の足りない葉っぱには
残酷だ
ぼくの中にはない
誰かへの愛情も
身体の中には
....
戦士エイソスは、エインスベルの計略にもうすうす気付いてた。
「お前が何を考えているのか、俺には分かる。
祭祀クーラスを抹殺するというのであろう?」と、エイソス。
「これはかつても言ったことだが ....
エインスベルは、まずイリアスの身を案じた。
彼女の身の安全を確保することは、
アイソニアの騎士を味方につけることにも通じる。
アイソニアの騎士の存在は、何よりも彼女の計略に不可欠だった。
....
245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.72sec.