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ささやかで良い
誰を祝うでもなく
チビどもとケーキを
幸せな人々に及ばないが
不幸というわけじゃない
これで満足出来るな ....
世界に伸びる影は 果てがない。
高層ビルは嘗て草原だった土地の上で立ちはだかり、
飛行機は嘗て届かぬ雲の上を滑りゆき、
断崖絶壁から人間は歩きはじめる。
鷲が飛ぶように 影は大地を ....
ミッキーマウスは ビックマウス
ほんとうのネズミは 目が ほとんど見えなくて
光と影くらいしか分からない
見えなくても見える方法を 知っていたり
いや 知らなかったりする
オーストラリア ....
高い高い塔の上
いにしえの鎖の枷のその先に
脱ぎ捨ての襤褸と見まごう
汚物まみれの女の転がる
まだ生きおるぞ
ひび割れの口ぱくぱくと
慟哭、悪罵も枯れ果てて
面影に爛れの眼から涙を流し
....
握手した手が離れなかったのは
わたしのなか
一日が
眠りの中で
すこしづつ
記憶を消していく
ゆっくりと
あの時の
わたしは
眠りにつくから
眠りの中の
眠りにつくか ....
あそこにある棒をとってください
ええ、宏君の顔が変化したものです
ここに足の5本ある赤ちゃんが
くるので祝福してあげてね
いらっしゃい
あなたの水が空中をまわる
あそこにある棒でわ ....
内科につれていって
眠れないから、と
夫にいう
夫は頷き
やけに尖った車の鍵を取る
ちゃらり、と手のひらが鳴る
大きい車は苦手だったはずが
高い窓から外を見るのにも
慣れて ....
紅白歌合戦に誰がでるのかとテレビは繰り返し
コタツに老婆がひとり
印刷された年賀状に「今年も健康でありますように」と、娘に書き添えた
大海原は苦手だ
小さな滝壺を庭にしてひっそり暮らした
時々、「見晴らし岩」に座り、遠くを眺めた。
渡り鳥のような大空は苦手だ
見捨てられた小さな神社が裏庭だった
時々、「千年杉」の枝から ....
交差点の一角が更地になっていて
かつてそこに何があったのか
ひたすら思い出せなかった
いつの間にか始まっていた工事は
何を壊したのか ーがが
がー を持ち去ったのか
ひとつもわからない ....
あなたは
今どこにいるの
誰といるの
何をしているの
どうしてるの
気になってしょうがないんです
こんな感情間違ってるってわかってるつもりなのに
こんな自分もこんな世の中も嫌いです
....
パンティいらんかえ
脱ぎたて
ホッカホカの
パンティはいらんかえ
さっ、寒い
もううちに帰りたい
あかん、弱音吐いたら
このパンティが売れへんと
病気のおかあはんに
薬買えへ ....
君はピザ屋のサンタクロース
君がたくさんの人を
子供を
笑顔にできると思うんだ
冷たい風の中
注文チェック
そっと応援したくなる
君の後ろに見える
あたたかな景色は
私の理想 ....
僕には忘れなれない…
クリスマスがある。
君と出会った頃…
僕にはお金がなく…
君には何も…
買ってあげられなかった。
それでも…
クリスマスくらい…
何かプレゼントしたいと思 ....
先走る脳内時間
過去は
願望と忘却
変容する記憶
未来は
膨張する
観念のお化け
ほとばしる脳内血流
熱い血潮で
凍える心を
ときとか ....
ぼくは手首の関節を外す。控えめに悪態をつきながら、ありとあらゆる手段に打って出る。首の関節だけは皆無だったが。
肉体というものは政治の弱い国としてシンボル的役割を担うが、川の中州に佇立する鴫はいかに ....
人と街が食べあっている
道路にたち
あふれるように行き交う時間の
どのひとつにも乗りこめない
きのうの夜
きみが外した錠を
どの時間にかざしてみても違う
もうだれにも会え ....
時間を突き離したわたしはすでに、
わたしであることに疲れていた。
気球のように烏につつかれ瀬戸際に顔を打つ恐怖に、
疲れていた。そうでなくともボイラーは切れそうだった。
それからは無量 ....
名前は親からの最初の贈り物
光と書いてヒカル
その名前を彼女はあまり好きではなかった
「光は周囲を照らすけれど
光が照らされることはないの
虚しい人生だと思わない?」
いつも甘いタ ....
君を抱きしめる
折れそうなその細い体は
案の定
折れてしまった
添え木になるものを探しながら
僕は君の名前を呼び続ける
あなたが悪いんじゃない、と
君はできるだけの笑顔で言う ....
街、都市計画は百年たってもまだつづく
しずみこんだ街の青い静脈で
渋滞しはじめた一台一台
濡れた車体はガス漏らし震える
なりをひそめたクラクション
....
炎帝飼いならして夏を早送り
重たい青に喰われている
咳するごとに命減っている
積もった雪が奏でる
静寂の夜の世界
凍えた闇を彩る幾億の星に
惹かれ、誘われ
輝く鼓動
真冬の空に駆け抜ける
吐く息は今
月の明かりに反射して
銀色に煌めいて
....
法則を聞いてみる
雲のうえに
青空に
ひかりに
法則を
発見せずに
決めつけずに
雲のうえに
青空に
ひかりに聞いてみる
市電がとおる
....
あれからもう何年の月日が経ったのだろう
昨夜 昔の約束事のように深夜0時に掛かってきた電話
そしていまクリスマス・イブの雑踏のなかでぼくはきみを待つ
やがて遠くからでも分かる背の高いきみと小 ....
風が
やすやすと
国境を越えて
やってくる
クリスマス寒波に
背中を丸めて帰りを急ぐ人の
ひとりにひとつ用意された家路をたどれば
夜に沈んだ土地に
ぽつり、ぽつりと
灯りがともさ ....
家に帰り寄り添うように暖をとる
鳩たちをベランダから追い払う
スーパーで半額と札の貼られた
フライ ....
いま
言われたいことが
転がっていない夜
灯りは決まって
白色の町
自転車で抜けて
風も無い
向かいっ風も
追い風も
泣いていい理由ばっかが
ダイヤモンドの原石かのように
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