ひらかれる
わたしの意識
ひろびろひろびろ
かぎりなく異界の感触
内から内底から湧くように
霊性帯び現れる在るもの在るもの
まどろみの
覚醒のさなか
わたしは実に平静だ
....
君と出会って
一秒の間に
星を溶かすほど
熱くなった
この指で
約束したんだ
誰も信じなくても
震えた命は
ひとつじゃないから
もっと先まで
信じていたい
僕等は同じよう ....
主旋律だけ辿り響かせ
垂直に時 輪切りにし
断面に 瞬間、開ける
この瞬間の輪輪輪輪
連なり眩暈して、
時 新たに生成され
星一つ見えない濃密な夜空の時に
叫んでみても何一つ ....
もんじゃ焼きは
食べたことがない
お好み焼きと云えば
当然
『普通の』
お好み焼き。
キャベツ山盛りの
モダン焼きでもないのに
うっすいお好み焼きっぽいのに
焼きそば ....
外国人が多く出入りする地下鉄烏丸御池近くのビジネスホテルの一室で浴槽に湯を張る
浴槽の縁近くにある排水溝に湯が流れ込み始め、
おれは縁を越えて浴室の床に湯があふれないように慎重に身を沈めていく
....
会社の敷地内にある
貯水池
アシかマコモか
つんつんと緑、日ごと明るさ増して
今朝も彼は来ている
渋い濃度ある黄金色の水面で
伸びてきた若草は
彼の青灰色した全 ....
桜や空を綺麗だなと見ているうちに
忘れてしまったという
何か用事があるといって
父は出かけたのだが
記憶がなくなるというのは
もしかすると幸せなことかもしれない
世の中のやらなけれ ....
<懐に、> 《なまぐさい余ナァ》――《めまい》
骨組みの折れた (なんぼんか) 扇子 虹色の
風を嗅いだような 気がするだけの 夢見ながら
――――――斜めに授けた ....
ああって叫びながらたつ屋上の自殺
少女ひとり しゃべるなにか
重さでひしゃげる重みはダイレクトに重み
赤いラメペンで切断したい手足
鏡は百均で買いました 白いやつ
さして可愛くないから戦う国 ....
寄せる波、返す波
うねり唸り、
瞬間 瞬間が生成し
時間 瞬間より成り
只、瞬間の持続のみ 在り。
- l'impromptu
平地男
谷男
池男
箱男
橋男
藪男
屋根男
椅子男
....
哀しみの大地は驟雨に濡れ
ぽっかり空いた穴を晒して
いずれすべてが終わり
いずれすべてが始まり
刻まれる時に僕らは抗いながら
ただ奥まり静かに見守っている
裂け開く瞬間という恩 ....
地方破れて荒れ田畑残る
住民年老いて鳥獣生き盛ん
米価下落し石油肥料等高騰する
大型機械に不向きな迫田まで借りて
米づくりに励んでいる農夫は嘆く
「あと五年したら俺も八十!
地域は荒放 ....
雨露が木漏れ日に焼く夢は、泣きはらした金魚鉢に
気まぐれな短針を見せ、白い腕は褪色を止め
しっかりした骨格で成年を待つうちに折り重なり
いろが付いてすっかり 変身してしまいま ....
道端に落ちていた白いスニーカーは薄汚れていて紐がほどけていた
しかも右の足の方だけで左は見当たらなくって踵の部分が潰れていた
犬がどこかでこの靴を咥えて来てここに置いて行ってしまったのだろうか
....
他人をバカにする人はバカだろうしカッコワルイ
本当にかしこい人は他人の悪口は言わないだろう。
バカにするのは、
他人に対しても家族に対しても自分に対してもできるだけ
止めた方が良いだろう。
....
寄せ来る哀しみ噛み締め
天空と大地の律動と呼応、
耳 澄ませ
五感さえ確かに在るなら
次の次元に突き抜けて
思考、感情、意志 制御し
更なる次元に突き抜け
伝達の
言語の
壁となり迫る
この春の夜、
向かい家の橙の灯り
暖かな光放ち 心和らげ
言語溶かす、言語溶ける
円形の円やかな
喉仏、震わせ
改め放つ
言葉、
魂 篭 ....
春
うすくのびてゆく
ぼくたちを惑わせる
白い道
やさしげに
解き放つ
未来は
いつだって
まぶしくて
みえない
きみの影さえも
忘れたくないな
忘れてしまうから
輪 ....
朝
時間がないから
コンビニでポエムかって
電車のなかでかじる
カイサツをぬける
たくさんのポエムとすれちがう
ぶつかって
「前見て歩け」ってののしられる
ポッケでケータイがバ ....
透けるにほどない
まあたらしい光
君は旧い水道橋で 淡く色を重ねた
針は移す影に 勢いよく溶け出す
多くは柔くよく凍え
縫われながら解かれるだろう
疑いながら けれど喜べ ....
明るいうちに
ひろい集めた檸檬を絞り
傘をひろげ 交信する闇に
冷たく終わったものが
ほんとうは何だったのか
脱した先を
教えてくれるのは いつか
ぼくの終わり頃か
....
川縁に一人立っていると
背後を笑い声やら靴音がぞめき行く
銀閣寺道
並木続く小径に沿って
川幅いっぱいを埋め尽くす淡い色
水嵩を調節する一枚板で堰き止められた花片が
....
真白く波打ち
降って来る
後から後から
降って来る
もう無数の花びら
降って来る
葉桜に近付く桜の大樹、
夜通し自らの実り散らし
花は花びら 時の空隙埋め
ひたすら花吹雪舞わせ続 ....
だまされてもいいよ
貴方だったら
全て許すよ
sorry
わたし
別に
イイ男を
好んでいる
わけじゃないから
イイ女を
目指してる
わけでもないし
悪女に
....
○「若者像」
おとなしい と やさしい は
ちがう
自立 と 我が強い は
ちがう
自由 と わがまま は
ちがう
○「俺が死んだら」
ワイフが
「あなたが死んだらあたしどうしょ ....
コレより先に今
七色に/こんなんばっか
囚われやしない。
殆ど同じ様子に
ギミックもモアレも陶酔する
浮世をうたいくらす
千波丹頂の消息
さて
ワタクシ達は
何も見えてはいけ ....
週の半ばは通勤花見
夕空に 陽のうたっている
調調と 高く
時に柔らかく触れて
ずっと 長く
昨日もそこに
陽はうたっていたのだ
ソメイヨシノの薫り優しく
甘 ....
南方より吹き荒れる風に
灰の雲たち トグロ巻き
揺れなびく 樹木の群れ
而して、然り
不動の糸杉 帰属先欠き
泰然と独り 深緑の壁、
築き、響かせ、天を突き
もし何にでも好きなものになれるのなら
自分は自分になりたい
何かでも誰かでもない
そこにあるではなく
ここにいる人になりたい
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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