匣が匣として閉じられ
いづれ花が華として咲く
あわい希望を閉じ込める
包丁は包丁として布に包む
棘が棘として働くように
強い怒りはやわらかくしまう
箪笥の隅でみつけた ....
からだもこころもつらいとき
ぼくはやさしくなれる人間だ
それがわかった
それだけでもぼくには価値があった
からだもこころもつらいとき
あのひとはがんばってくれていた
....
四つ葉のクローバーはたまにあった
摘んでみると奇形だということが分かった
君もまた奇形だった
五体満足だったが理知の骨がない
幼年の輝く混沌、その奇形
大きな闇に覆われ、大きな光に開かれてい ....
山桜よ
だれが見るかお前を
ここは田畑ではない
だれもお前を見ない
誰の為咲くか
だが山桜
願わずば
我のためだと言ってくれはしまいか
…我も老いたものだ ....
私の石はいま
眠っている
眠りながらも
あなたに関する記憶を育て
あの日と それにつづく日々を
絶対性のなかに閉じこめている
それほどに強い
あの日の記憶
どんな時間が私の上を
通り ....
この世のありとある戦場、天空には
女神ワルキューレが舞っていて
いのち落とした戦士を
黄泉の国まで導き連れていく
そういうことにしておこう
祝福の象徴を名に持っていたが
....
生は死と向かい合っている
希望は絶望と向かい合っている
夜の
長いテーブルの端と端とで
見えない糸で引き合っている
まじまじと見つめれば
彼らは
なんと似ていることか!
わ ....
ただ愛に生きてゆこう
疲れたからだを仰向けにして
ぼくは使命のうえに横たわった
任せてしまおう、考えてもしかたない
地球のうえで
宇宙の片隅で
安らかに穏やかに ....
洗濯機に寄りかかり
点在する晴れ間を
信じるか否か決めかねて
ぼんやり空をながめている
憂うつなのかもはっきりしないの
寒さに体を枯らす朝
眠気を知らない弾んだ声で
ラジオがさっ ....
銭形はやや疲れ気味であったが
ときおり過去のルパンとの確執を
楽しげに思い返すのだった
そう彼ももう若くはない
デカ稼業しか知らない俺
趣味といえばガンプラとマリリンに憧れて始めたカ ....
凍った川をさかのぼる
振り向かずとも
わかっている
触れるものを飛ばそうと
緑たちは待ちかまえている
午後から夜への 径にふるえる
森の歩みが 響いている
....
しあわせという言葉に
やたら敏感でした
今朝もさむくて
首をすくめる
花咲いて 桜を想う
目の前で 怒っているこぶしの白が
私をみて
そう思っているはずの
みんな
みんな
....
それは
人の魂を包むものでした
紫紺の夜空にぽっかりと
白く人魂のごとく
浮かぶのです
隠されているのでした
6枚の 花び ....
きみはなんて意地悪なんだ
今日だしたばかりの春物の上着を
嘲笑うかのように引っ張るなんて
あぁ、きみが気分屋のお天気屋だってことは
....
幾年にも渡りここに構える木々
木々は川の流れを見守ってきた
木々は春のただ中に人々を集める
木々は川の両側に誇らしげに花をもうける
枝は川に手を延ばすように枝垂れる
花粉 ....
さらっとしながら
肌を刺すような
雪国の冷気も
真夏の高原の朝の
ぴりぴりくる
肌寒さも
その土地の
その季節が抱える
1日の予告
真夏のひまわり畑で
落雷や夕立も ....
早く、早く
手を取って
走り出す
子どもたちを追いかけて
私も月日をさかのぼり
もう20数年もむかしに来た
ことしのサクラの色
いつもよりもずっと
白っぽいのは
冬が寒かったから ....
君の鳶色の瞳のなかの風は幾千の山河を超え海峡をわたり
誰かを愛し哀しみを孕んで僕のこころに届くのだ
君の襟足は短く切り揃えられまるで夏のひなたの匂いがした
南回帰線から君の便りが届く ....
何のために作られてたか定かではない
もうとっくに誰も君の事なんか
忘れてしまっているよ
トーテムポールが森の中で
うんうんうんうん
あいづちあいづち
いつも何か言いたそうな顔ばかり ....
わたしのこころは
棘の生えた傾斜をころがりおちていき
わたしはそれを
追いかけねばならないはずなのだ
はやく
はやく
清い水が流れ
うつくしい花の咲き乱れる
ふかい谷の底に落っこちてし ....
色情的世界
手当り次第に犯す
肉体も精神も
欲望に果ては無い
ついでに慎ましさも無い
一応は平和を唱えるが
道端で絶望しながら
今を生きている人には
....
きみの左目は
宇宙に浮かぶ地球のよう
あおくて きれいで とおとい
きっときれいなんでしょう
そこからみえる景色は
きみの右目は
白い悪魔のめだまのよう
冷酷で 醜くて 歪ん ....
簡単に空を飛びたいなんて歌う
アーティスト達に嫌気が差していた
風になびいて倒れそうな広告旗
己の現状を投影させながら
口ずさんだのは遠い日の歌
これといった目標も無いまま漠然と
....
その兵隊は綺麗な目をしている
義眼さながら澄んだ一対
まばたきも忘れたかのように
永続の晴天を映しながら
それは自分をしか見ない
時々彼は女の役目もする
そんな時さえ目を閉じない
本 ....
私は
懐かしむことさえ失って
平坦な老いの道を
砂利を蹴ってどこまでも下る
風が
少年の肩に止まって
じっとこちらを見ている
花も 虫も
空は寒々と光り
びしょ濡れの雲が
ゆっ ....
夜に私をからっぽにして
ひとつの音をひびかせるように
がらんと広い空洞にしたい
なにをいれてもみうしなう
まるで
つかめない空の星みたい
君の目に自分をみては
ここにいるかと確か ....
130325
日常
常日頃
心掛けなくてはなりません
24時間を有効に過ごしましょう
朝食を抜いたり
寝る前に食事を取ったり
痩せすぎ
太りすぎにも注意し ....
手を離したら ただ離れていくだけだと
分かっているのに
風船のように
離したくないのに 離すことを
自分でして来た もどれない
大人になった私は 変わってしまったのか
日々過ごす時間の ....
友達は今でも
あの言葉を覚えている
それを 信じて
過ぎた日を流れる
街で 何を信じればいい
今日も目を閉じたまま
僕が手を引こうとする時
君は いつも 通り過ぎた
音楽を止めた ....
●或る会話(G・F投稿:3/25/F・Y投稿:3/26:22:46)
『きみは銃を撃ったことは?』
『グアムで一回』
『口径は?』
『22口径』
『銃でひとを撃ったことは?』
『もちろん、 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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